interview:『anima』に辿り着くまでに、メンバーが感じ、乗り越えた苦悩と葛藤

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――2000年結成、2003年にメジャー・デビューだから、ナイトメアもバンドとしてはいまや立派な中堅クラスのポジションにいて。
RUKA:うん。……いいバンドじゃないと、ここまで残れなかったと思いますよ。
Ni~ya:それは確かに。やってて“つまんねぇ”って思ったらとっくに解散してますからね。“面白ぇ”“楽しい”って思えるから長続きして、ここまでこれたんだろうし。
――しかもナイトメアの凄いところは、デビューまでに急激に盛り上がって、そのあと去年のツアー<天下大暴走>でまたあの当時の勢いを取り戻したところ。
RUKA:あれは凄かったっスね。
――デビューまでの駆け抜ける勢いがいっとき平坦になった時期があったでしょ?
咲人:デビューした後ぐらいに。
――でも、去年1年でその勢いをグッと盛り返した。しかもそれがCDの爆発的ヒットっていうんじゃなく、ツアーでそれをやってのけたところが凄いなと思って。
RUKA:でも俺たち、まだ下がるというのは経験してないんですよ。停滞は確かに経験してるけど、それは負けじゃないでしょ? 下がったことではないから。まだまだ。
YOMI:でもその停滞でさえ十分苦しかったけどね、俺は。これが下がったらどうなっちゃうんだろうって思ったし。
――停滞してた時期は苦しかった?
YOMI:苦しかったね~、相当。自分で“あれ?”っていうのを実感してからはね。
咲人:いつ? それ。
YOMI:始まりはどっからか分かんないけど、2004年ぐらいから。野音の、ツアーの前あたりまでは“あれ?”っていうのを感じてた。
Ni~ya:それは俺も感じてた。
――そのときに“どうしたらいいんだ?”という話し合いはバンド内であったの?
RUKA:事務所の上の人からコツコツ言われるぐらいでしたね。でも、こっちは作ってる側だから分かんないんですよ。営業の人みたいに渡されたものを売ってる訳じゃないから。自分たちで作ったものを客観的には見られないじゃないですか。分かんないんですよね。だから、とりあえずやるしかないんですよ。なんでもいいから、とりあえずなんかやらないと何も変わらないから。
――それでシングルを頻繁にリリースしたり、年に何本もツアーをやったりしてた訳だ。
RUKA:そうだと思う。でも、あの頃はいまから思うに、伸び悩みっスよ。
――成長期が終わっての伸び悩みね(微笑)。
RUKA:本来はそれが普通だと思うんだけど、インディーズのときの伸び率が俺たち、異常に凄かったから。余計にそれが分かんなかった。経験してないことだったから。
柩:だって、なんで動員が急激に増えていくのか分かんなかったもん!
――なるほどね。
咲人:俺は逆に、そのみんなが停滞期って言ってる頃はなにも考えてなかったですね。そういうところは、言ってしまえば無関心というか。ただ、常にヤバいとは思ってますけどね。いまの時点でも。焦りとかじゃなくて“このまんまじゃダメだ”って常に思ってるから、もっと良いものを作ろうと思う。そういう気持ちはあるけど、バンドの置かれた現状とかまでは意識は回らなかった。
――その停滞感を見事打破できたのが<天下大暴走>ツアー?
YOMI:あのツアーやってる間に抜けた感は凄いあった! 俺たちを取り戻したっていうか。停滞時期は、バンドに魅力が無くなってきてた感じだったんだと思うんスよ。よく分かんないですけどね。俺はそれ、凄く怖いことだと思っていて。よくいるじゃないですか。曲もいいし、上手いんだけどバンドとして魅力を感じないっていう人。自分がそうなるのがすごく怖いの。2004~2005年は若干、そういう感じになってた気がするのね。それが、あのツアーをやってる間に、またバンドの勢い、魅力を取り戻せた感があったんですよね。
――そんな、バンドとしても一つの区切り、吹っ切れた感じで制作に臨んだ今回のアルバム『anima』は、ナイトメアの最も得意とする切ないメロディを全面に押し出して。メロディアスなんだけどツイン・ギターというバンドの特性、ドラマティックで立体的かつ、緻密なアレンジが随所に光る名盤に仕上がったなと思いました。
RUKA:だから、俺はこのアルバム出してからのツアーが凄く怖い。いままでのアルバムとは比べ物にならないぐらい良い作品ができたと思うからこそ、よけいに怖いんですよ。
――柩君はどうですか?
柩:クリアな気持ちでレコーディングできたんで、いままでで一番レコーディングを楽しめたし。良いアルバムが作れたと思ってる。ツアーに関してはRUKAさんと一緒で、アルバムが凄く良いものになって、そのタイトルがついたツアーだからこそ、生で新しい曲たちを披露する上で、アルバムに負けちゃダメだなというのはあるんで。そのプレッシャーはあります。どういう反応が返ってくるのか不安な気持ちもあるけど、俺は期待の方が大きいですね。
――Ni~ya君は?
Ni~ya:ナイトメアとして、楽曲的に凄く道が開けた感があるアルバムができたと思う。一つの壁をぶち破った感じ。今回は、曲が集まった時点で“これは絶対良いアルバムになるな”というのは見えてたんで。それはいままでにないことだったんですよ。いままでいろんなことに挑戦してきましたけど、それとはまた違う新しい開拓ができたアルバムだと思ってます。
――咲人君は?
咲人:今回はアルバムのなかの1曲1曲がしっかり作れたと思うから、試聴でどの曲を聴いてもらっても聴きやすいというか。どんな人にも受け入れてもらえるような気はしますね。曲調の好き嫌いはあるだろうけど、いろんな曲があるんで、誰でもこのアルバムのなかの1曲ぐらいは好きになってもらえる気がします。歌とメロがいままでよりもしっかりしてるから、初めてナイトメアを聴く人でも聴きやすいと思いますよ。
――YOMI君は?
YOMI:最初はやっぱ、ヴィジュアル系バンドって思われるじゃないですか。それは、俺たちヴィジュアル系だってことに自信をもってやってるから別にいいっちゃあいいんだけど。そこに壁を感じる人もいる訳じゃないですか。だから、まずはその壁をとっぱらって聴いてもらいたい。ヴィジュアル系っていう肩書きがなくても楽しめるアルバムになってるから。それで、ツアーに来て、生の俺たちを見て欲しいですね。
取材・文●東條祥恵

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