ジャック:曲によってプロセスが違うんだよね。「ステディ、アズ・シー・ゴーズ」はブレンダンが曲を書いて僕が歌詞を書いたけど、たまに僕が1行書いたら次の1行はブレンダンとか、一部を僕が書いたら別の一部を彼が書いたり……。僕たちはお互いの書いた曲が好きで、お互いのソングライティングに興味を持ってる。アプローチが違うからこそ、そこにある美と技術に惹かれるんだよ。
ブレンダン:ジャックはソングライターとしての引き出しがすごく多い人だと思う。僕にはない部分、彼に近づきたいと思わせる何かがあるから、一緒にソングライティングをしたいと思うんだろうね。
――みんなそれぞれ強い個性の持ち主ですが、それが衝突して主導権争いみたいなことは起きなかったのですか?
ジャック:4人で一緒にプレイし新しいことをやる楽しさが先に立ってるから、そういうのは全くないね。得るものはあっても失うものはないんだ。言い争いとかもないし、基本的に楽しかったって思い出しかないよ。補い合って、お互いに高め合っていくような、そんな仲だよね。もし僕たちがまだ18歳で初めてレコード会社と契約しました――なんて状況だったらもっと追い詰められてたかも(笑)。
――アルバム『ブロークン・ボーイ・ソルジャーズ』は、前もって全体像を思い浮かべて作ったのですか?
ジャック:どんなサウンドにするとか、どんな曲を作ろうとかそんな話は全然してなくて、1曲仕上げてまた次を作っての繰り返しだったよ。
――じゃあ自然に辿り着いたサウンドなんですね。
ジャック:お互いに背中を押し合ってた感じだよね、“もっとなんか出てこないかな?”って感じで。そこにはなんのルールもなく、お互い分かり合ってる中で、いつも通りやってるっていうか。
ブレンダン:意識的な部分は皆無で、自然発生的に生まれたものばかりだよ。
――最後にこのタイトルの由来は?
ブレンダン:最初に「ブロークン・ボーイ・ソルジャー」という曲があって、それを複数形にしてタイトルにしたんだけど、まず僕たち4人がジャケットに写ってるからね。ジャケはなんかこう、楽しそうな感じで、全然“ブロークン”じゃないんだけど(笑)。
ジャック:まあなんか、タイトルとしてピッタリくる感じだったんだ。
――私たちリスナーは、これは長期的なプロジェクトになると考えるべき?
ジャック:そうなるといいなって、みんな考えてる。もう次のアルバム用の曲を書き始めてて、すごくエキサイトしてるところなんだよ。
取材・文●新谷洋子
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