BACK DROP BOMB、アルバム『breakdawn』インタヴュー

ポスト

  
 


──日本語詞にして、伝えるメッセージはこれまでと変わったのでしょうか?

O:変わってないですね。日本語詞にしたから、今度はこういうメッセージを伝えようという気持ちはなかった。ただ日本語にしたことで、僕たちが伝えたいことがより多くの人に伝わるのかなって。

──ちなみに、どんなことを伝えているのでしょう?

O:僕は、ワザと気持ち悪いトコを通るっていう音楽を、ハードコアとパンクから学んだので、気持ちいい音楽しか出回ってないとこに、そういう要素を混ぜて伝えられればなぁと。勿論、ノイズとかポップスだけを極めている人も尊敬してますが、僕の場合は二つのバランスがうまくとれたものが、素晴らしい音楽だと思うんです。つまり僕は、バランスを大切にした言葉やヴォーカルを伝えたいって、常に思っているんです。

──このアルバムは、まさにその願いは叶っていると思いますよ。収録の「graySONGzone」のリリックにもありますが「全ての人が踊るサウンド」を創りだしているというか。

O:ただのポップでなく、自分のまわりにいる明らかに偏った音楽嗜好の人たちをも踊らせられる感じになってると思いますね。

S:今回、日本語の歌詞に挑戦してみて、バンドの新しい方式を発見できた気がする。僕は願わくば、歌詞をしっかり聴くのではなく、グルーヴのなかにヴォーカルが存在しているような感覚で聴いてもらえたら。

──そんなアルバムのリード・トラックになっているのが「BOOGIE AND SWERVE」ですね。

O:これはギターのJinが作った曲なんですけど。初めてトラックを聴いた時、シンセと昔のパンクが融合したイメージが沸いた。Jinはそういうイメージじゃなかったかもしれないけど(笑)。

S:「BOOGIE AND SWERVE」は、ラインに乗ってそれるというダンスのステップなんですけど。オレは“そらし”のある曲だなって勝手に解釈してた。まぁ、みんな勝手な解釈をしながら曲作りを進行させて、どんどん混沌としていった感じですね(笑)。

──また、この曲でビデオクリップを制作されたそうで?

S:今までで一番撮影時間が長かったかも。12時間以上かかったはず。だって元々は夜8時くらいに撮影はアップするはずだったのに、結局終わったのは翌朝6時(笑)。

O:埼玉のほうで撮影したんですけど、帰りの高速で気づいたら車を路肩に止めて全員が爆睡していたという(笑)。

──何の撮影に時間がかかったんですか?

O:それはビデオを観てのお楽しみってコトで(笑)。

──楽しみです。楽しみといえば、今年はフジロックに出演されますが。アルバムの曲はもちろん披露されるんですよね?

S:その話は振らないでください。今アルバムが完成してホッとしているところなんで、現実に戻される(笑)。でも、その他も含め出演するフェスは、これまでを総括するような構成にしようと思ってます。それで、10月から始まる自分たちのツアーのほうでアルバムの曲は多くやろうかなって。きっとアルバムを聴いて、フェスに行き、ツアーを観るという流れは、かなり楽しい感じになると思いますよ。

O:フェスなどで楽しんでもらうのはもちろんですけど、フツーにヘッドホンとかでアルバムを聴いてほしい。それだけでも楽しめるんで。

インタヴュー・文●松永尚久

⇒BACK DROP BOMB 特集TOP


 
この記事をポスト

この記事の関連情報