やんちゃ伊達男ヴォーカルが炸裂! 中島卓偉『SMILER』

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2007年にリリースされた作品の中から、昨年BARKSで取り上げきれなかった、エッジの効いた1枚を紹介しよう。昨年11月にリリースされた中島卓偉のミニアルバム『SMILER』だ。

中島卓偉『SMILER』などCD情報

中島卓偉といえば、鉄壁のライヴ・アーティスト。前作『僕は君のオモチャ』完成直後から本作の制作に入ったという、中島卓偉渾身の1枚は、彼のライヴ・アーティストたる所以が手に取るようにわかる、ライヴチューン満載な作品となっている。

コンセプトは “ライヴで聴いて無条件にノれる、踊れる、笑顔になれる”。マイナー調の曲はプリプロダクションの段階で問答無用に落としたという潔さで、たとえバラードであっても、サウンドは非常にポジティブ。もちろんゴリゴリのロックチューンは彼の本領発揮といったところ。強烈な出音や気持ちいいほどに歪んだギターがハンパなくカッコイイ。とはいえ、2006年から本名の中島卓偉に戻し、それまでのパンクから、より幅広いジャンルにチャレンジしてきた彼だけに、アルバムはロックという大きなくくりの中で、語りあり、ディスコ・ナンバーあり、ポップあり。耳ざわりのいいキャッチーなフレーズや音が多く使われているため、“ロックがあまり好きではない” という人でもとっつきやすい、聴きやすいアルバムとなっている。

今回、“生み出すのに苦労した” と聞く歌詞もなかなか奥が深い。これまでの彼の楽曲とは異なり、今回の歌詞はすべて “フィクション” 。楽曲ひとつひとつがショート・ショートとなっており、詞を玩味するだけでもさまざまな発見がある。たとえば1stトラックの「お願い胸騒ぎ」に出てくる

<横断歩道を横切る前から3番目のカブトムシは / 一人髭もなく 裸足で歩いてる…って そんな訳ないぜ ちょっと溜息>

というフレーズ。音楽好きなBARKS読者ならば、すぐにピンとくることだろう。そう、世界で最も有名なあのアルバムジャケット。確かに前から3番目の “カブトムシ” には髭がなく、そして裸足だ( “あの名盤” がわからない人は記事下のリンクから)。

そしてやはり特筆すべきは彼のヴォーカル。歌に定評のあるaikoを持ってして “めっさ歌が上手いです” と言わしめたという、彼の圧倒的な歌の上手さはここで語る必要もないが、30歳を控えた今の彼が、20代の若さゆえのエナジーの中に、時折、ゾクっとするほどの男の色気や艶を見え隠れさせる。ロック少年と大人のロック・ヴォーカリスト。2つの面が(多分本人も無意識に)顔を出しており、中島卓偉という “やんちゃな伊達男ヴォーカル” をたまらないほどに堪能できる。

“20歳やそこらの子供たち” に飽きた大人に贈る、アッパーなハッピー・アルバム『SMILER』。“大人の男のやんちゃっぷり” の良さがわかる素敵な女性たちには、特に聴いてもらいたい。


イメージは赤! 中島卓偉の最新フォトアルバム
中島卓偉『SMILER』などCD情報

「お願い胸騒ぎ」の歌詞に出てきた<横断歩道を横切る前から3番目のカブトムシ>のジャケット
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