東京事変、<SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2>1日目レポート

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2006年7月2日、東京は日比谷野外音楽堂にて行なわれた東京事変主催のライヴ・イベント<SOCIETY OF THE CITIZENS Vol.1>。2年ぶりとなる第2回公演が2日間(8/23、24)に規模を拡大し、新会場となるJCBホールで行なわれた。その初日は、今回、初参加となるSCOOBIE DOとエレファントカシマシ、そして東京事変という濃厚にして刺激的なラインナップ。

その1番手を務めたのは、4人組のオルタナティヴ・ファンク・バンド、SCOOBIE DOだ。縦ノリ、横ノリとグルーヴが自在に変化する鋭角的なファンク・サウンドでオーディエンスを熱狂させる。新作アルバム『パラサイティック・ガール』中心のセットは、翌日登場のSOIL & “PIMP” SESSIONSからトランペットのタブ・ソンビとサックスの元晴が参加した終盤の「What's Goin' On」から「Funk-a-lismo!」の流れで絶頂へ。

そして、興奮冷めやらぬステージ転換時に椎名林檎とZAZEN BOYSの向井秀徳が登場。ZAZEN BOYS「KIMOCHI」のアコースティック・ヴァージョンをさらりと披露するところが、このイベントらしくもあり、実に贅沢でもある。

■写真で見る<SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2>

2番手はエレファントカシマシ。元東京事変のギタリスト、ヒラマミキオ、注目の若手プロデューサーにしてキーボーディストの蔦谷好位置をサポートに従えた2008年で結成27年目となるヴォーカル宮本浩次以下、不動の4人が登場。新作アルバム『STARTING OVER』を中心に、初期の名曲「珍奇男」と「ゴクロウサン」、ヒット曲の「悲しみの果て」と「風に吹かれて」、そして新曲「新しい季節へキミと」というフル・コースは、圧倒的な説得力でオーディンエンスのもとへと運ばれた。さらに第2の幕間では、SCOOBIE DOからギターのマツキタイジロウとベースのナガイケジョー、SOIL &“PIMP” SESSIONSのタブ・ソンビと元晴からなる即席ユニットがワン&オンリーのセッションを披露。

そして、3番手はイベント・ホストの東京事変だ。先に行なわれた<RISING SUN ROCK FESTIVAL>で9ヶ月ぶりのライヴを行なった彼らは、幻想的なピアノに導かれて椎名林檎が登場すると、「某都民」でライヴをスタート。きらめくようなポップ感を随所に散りばめながら、コンパクトな楽曲に演奏の妙を凝縮してみせ、メンバー紹介がてら音を回してゆく。2ndアルバム『大人(ADULT)』収録の「歌舞伎」と最新シングル「閃光少女」を除き、全曲が3rdアルバム『娯楽(バラエティ)』からという潔く気持ちよいセットを展開した。

「私は楽しくやってます。皆さん、お元気ですか」という椎名林檎の簡潔なMCと熱狂的な反応にかき混ぜられたオールスタンディングのフロアには、音楽を介したヘルシーな関係がそこにあった。アンコールは「丸ノ内サディスティック」。熱をこめた演奏で初日を締めくくった彼らは、更なる新しい音楽との出会いを用意するべく、イベントの2日目へと向かっていった。

取材・文●小野田雄
Photo by 三吉ツカサ(Tsukasa Miyoshi)

●東京事変、<SOCIETY OF THE CITIZENS vol.2>2日目レポート
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