-異種格闘技対談-Ring【round2】第8回/Jose(TOTALFAT)

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-異種格闘対談-Ring【round2】第8回

GUEST Jose(TOTALFAT/Vo&G) / 逹瑯(Vo) ムック

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逹瑯「TOTALFATは曲がハードだけど、声がキャッチーだからこの感じが個性になってるんだよね。Joseくんの声の個性が大きいと思う」

逹瑯:っていうか、Joseくん、左利き?

Jose:はい。そうなんですよ。

逹瑯:ギターも左だもんね。

Jose:そうなんです。昔、ギター始めた頃に、左利きのギター持ってたヤツがいて、それでなんですよね。

逹瑯:へぇ~。またそれはすごい確率で不運だったんだね(笑)。だって、左利きのギターってあんまなくない? 作ってもらうの?

Jose:そうなんですよね。先月やっと頼んでいたのができてきて。その前のは、ベルギーにある左利き専門のギター屋さんから注文して買ったんです。

逹瑯:大変だね。

Jose:大変なんですよ。

逹瑯:あのギターがいい音で、なんていうギター談義には参加できないってこと?

Jose:そうなんですよ。舌打ちですよね、完全に。だから、最近楽器屋に行くことがなくなっちゃったんですよね。エフェクターとかは買いに行きますけど、ギターは見て欲しくなっても弾けないから……。ストレスになっちゃうんですよね、行くと。最初にギター始めた頃にギターを教えてもらってた近所のオジさんに、今からでも遅くないから右に戻せって言われてたんですけどね、絶対かえなかたんで……今更ながら後悔してるんですよね……。お箸とか字を書くとか、そういう細かいのは、ちっちゃい頃に直されたんで右なんですけどね、ギターは左っていう。

――でも、見た目的に異端児でカッコイイですけどね。

逹瑯:うんうん。あんまいないもんね。じゃぁさ、両手使えるんでしょ? 両方にネック付いてるギター作ったらいいんじゃないの?

――ダブルネックのこと?

逹瑯:そうそう。でも、同じ方向に2本じゃなくて、左右に2本。

Jose:あははは。場所とってしょうがないですよね(笑)。でも、たしかそういう人いましたよね。(※マイケル・アンジェロなど)

逹瑯:え!? いるんだ(笑)! びっくり!

――っていうか、ピッキングとかチョーキングはどうするの?

Jose:弦を触れば音が出るくらいの音にしてあるから、触っただけで音がでるんですよ、ピッキングとかしなくても。チョーキングなんか両手でやってるとダンベル上げてるみたいになるんですよ(笑)。

逹瑯:カッコイイの?

Jose:いや……(笑)。でも、メンバーと、これいいねって話してたことはありましたけどね(笑)。でも、正直ダサイです(笑)。やってることはすごいんですけどね、あんまカッコ良くないっていう(笑)。

――ところで、TOTALFATは結成10年目になるんですか?

逹瑯:ちょうど10年?

Jose:僕らは2000年に結成なんで、ちょうど10年迎えて、今は11年目ですね。

逹瑯:ムックの方がちょっと早いんだね。今、13年だから。最初に組んだのがTOTALFAT?

Jose:ちゃんとしたバンドはそうですね、TOTALFATが初めてですね。高校生の頃からですから。高校2年生の頃から。今のギター(Kuboty)が入ったのは7年前なんですけど、他のメンバーはずっと結成当初から同じですね。

逹瑯:最初からパンクとかメロコアが好きなの?

Jose:いや、個人的にはエリッククラプトンとかベンチャーズを聴いてたんです。

逹瑯:シブいね。

Jose:そうなんですよ。なんか、人と一緒が嫌で。左利きギターもそこなんですけどね(笑)。ロッケンロール、ブルース、3コード最高! って感じだったんですよ。ギターは顔で弾くもんだと思ってたんですよ。

逹瑯:チョーキングは顔で弾くもんだと。

Jose:そうそうそう(笑)。でも、そういう音楽を高校生で共有できる人がいなくて。それで、なんとかみんなと共有できる音楽を好きになんなくちゃって思って、その頃に流行ってたハイスタを聴いたんです。でも、俺はクラプトンも好きで、中学生の頃にチケット買って1人でコンサート行ってましたからね(笑)。

逹瑯:ウチらがバンド始めた頃もすごい流行ってた。メロコア、ハードコア。それと、ヴィジュアル系ってのが大流行りだった時代だったから、どっちに行くかって感じだったね。水戸のライヴハウスも、ハードコアんときは、モッシュとかすごかったな。曲聴いてないでしょ! ただ暴れたいだけでしょ! みたいなヤツらいっぱい来てて怖かったからね(笑)。

Jose:水戸っていったら、COCK ROACHとかいましたよね!

逹瑯:うん、そうそう。COCK ROACHはタメなの。第一回の<えん>にも出てもらったことあるんだよね。

Jose:あ、そうなんですね!

逹瑯:そうそう。

Jose:へぇ~。

――話変わるけど、Joseくんって、声がすごく綺麗ですよね。正直、バンドのイメージ的にも、もっと厳ついのかと思ってたんですよ。

逹瑯:そうそう、それ、さっきも話してたんだよね。でも、そこがいいねって。TOTALFATの音で厳つい声のヴォーカルが乗ったら、普通になっちゃうというか。

Jose:ある時期から高い声が出るようになっちゃったんですよ。高校の頃、アメリカのハードロックにハマったことがあって、それに憧れてハイトーンのヴォーカルに影響うけちゃって。

逹瑯:TOTALFATは曲がハードだけど、声がキャッチーだからこの感じが個性になってるんだよね。これが想像どおりのゴリゴリの声だったら、普通になってたと思う。正当派過ぎてね。Joseくんの声じゃないと、西海岸系のバンドそのものになっちゃうっていうかさ。やっぱJoseくんの声の個性が大きいと思うな、TOTALFATは。新しいアルバム聴かせてもらったけど、メタルみたいなアレンジにして遊んでる曲とかあったでしょ(笑)。あれも、本気で遊んでる感じがしていいなって。

Jose:あ、解りました(笑)? すごい楽しかったんですよ! ギターのヤツもモロにメタル上がりなんで(笑)。

逹瑯:プロデューサーの岡野(ハジメ)さんって、ジャッジの厳しい人でもあるけど、きっと、このアルバム作ってたときは、岡野さんも本気で楽しんでたんだろうなっていうのが伝わってきたからね。

Jose:そうなんですよ(笑)。岡野さん、すごく楽しんで悪ふざけしてくれてて(笑)。レコーディングも、本当にリラックスして、TOTALFATの音で遊んでくれてる感じなんですよね。

逹瑯:ウチらも岡野さんと一緒にお仕事させてもらったことあるけど、珍しいと思うよ、そんな岡野さん。辛口で有名なプロデューサーだからね。

Jose:おぉ~。だとしたらすごく嬉しいですね。

⇒NEXT INTERVIEW-4

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