曹雪晶、クラシック曲で伝える二胡の魅力

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川口総合文化センターリリアの音楽ホールにて、2010年9月20日(月・祝)、14:00から二胡奏者である曹雪晶のリサイタルが行なわれた。

構成は、揚琴とピアノ、そして二胡。二胡の独奏もあれば、ピアノや揚琴と音を合わせるものもある。選曲を見て驚いたのだが、曲の約半分がクラシック曲。中国の伝統的な擦弦楽器だから、中国の曲が並ぶと思っていたのだが、個人的に大好きなクラシック曲もラインナップされ、とても楽しみだ!

特に、「ラプソディ・イン・ブルー」は秀逸。クラリネットで演奏される部分が二胡で。なんて素敵なコラボなんだろう。二胡とクラシックは、もしかしてすごく相性がいいのかもしれない。

そして、曲の合間に、お話しされる曹雪晶さんが、とてもお茶目で会場を和ませる。ふっと漏らすホンネが可愛らしかったり。

悲しみを表現する「悲歌」。これは、独奏で。

そして、休憩。休憩の時間、ロビーに出たら、CDがかなり売れていました。やはりみなさん、二胡の音に癒されたのでしょう。後半は、白い服に着替えて、揚琴と二胡で中国の曲を。その後、聞き覚えのあるクラシック、ショパンの「幻想即興曲」。これは、2010年がショパンの生誕200年ということで、ピアノの北川さんから勧められたそう。二胡で演奏するのは珍しいそうです。ピアノと二胡が絡むような、寄り添うような音。

ラ・カンパネラは、原曲はパガニーニが作曲したヴァイオリン協奏曲。今、私たちが耳にしているのは、パガニーニに憧れたリストがピアノ曲にアレンジしたもの。ここで、「二胡でクラシックを演奏するのは難しい」という言葉も。ラストは、二胡とピアノのために作られた「三門峡暢想曲」。

アンコールは、日本の曲もやると言っていたので、ということで「荒城の月」の独奏。そして二胡とピアノと揚琴で「チャルダッシュ」を演奏してリサイタルは終了した。

終演後は、曹雪晶さんがロビーに出てこられて、ファンの方に握手のサービス。

<曹雪晶のリサイタル@川口総合文化センターリリア>
2010年9月20日(月・祝)
・二泉映月 華彦鈞 作曲(低音二胡/揚琴)
・江南春色 朱昌耀・馬熙林 作曲(二胡/揚琴)
・夢 C.ドビュッシー 作曲(二胡/Pf)
・空山鳥語 劉天華 作曲(二胡/揚琴)
・ラプソディ・イン・ブルー G.ガーシュウィン作曲(二胡/Pf)
・悲歌 劉天華 作曲(二胡独奏)
・秦腔主題随想曲 趙震霄・呂日融 作曲(二胡/揚琴)
・天山風情 王建民 作曲(二胡/Pf)
・陽関三畳 古曲(二胡/揚琴)
・幻想即興曲 F.ショパン 作曲(二胡/Pf)
・ラ・カンパネラ F.リスト 作曲(二胡/Pf)
・望郷のバラード C.ポルムベスク 作曲(二胡/Pf)
・リベルタンゴ A.ピアソラ 作曲(二胡/Pf)
・三門峡暢想曲 劉文金 作曲(二胡/Pf)
アンコール
・荒城の月 瀧廉太郎 作曲(二胡独奏)
・チャルダッシュ V.モンティ 作曲(二胡/Pf/揚琴)

◆曹雪晶オフィシャルサイト
◆曹雪晶オフィシャルブログ

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
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