凛として時雨、ダイブが続出した全国ツアー<VIRGIN KILLER>東京公演

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10月21日よりスタートした凛として時雨TOUR 2010<VIRGIN KILLER>の4本目となる初の東京公演が、11月1日に新木場STUDIO COASTにて行われた。

◆凛として時雨、<VIRGIN KILLER>東京公演~拡大画像~

9月22日にリリースされたメジャー第2弾アルバム『still a Sigure virgin?』は、オリコンウィークリーチャート初登場1位(10月4日付)を獲得。本作を熟聴したであろう超満員のファンの期待と熱気が渦巻くなか、冷たい機械音と雨音からなるお決まりのSEがライブの始まりを告げる。割れんばかりの大歓声を浴びながら颯爽と登場したメンバーは、破壊力あるリズム隊と切れ味鋭いギターによって、空間を切り裂くように場内の空気感を一瞬にして変えた。ソリッド感が増した轟音サウンドに、怒号のような歓声を上げ、狂喜乱舞するオーディエンス…。ここまでは凛として時雨のライブではお馴染みの光景である。しかしここから、まだ観ぬ新たな時雨の音世界を目撃することになった。

前作『just A moment』から約1年4ヶ月という月日を経て、より深く、より色彩豊かに進化を遂げた『still a Sigure virgin?』。この日のステージは、そんな最新アルバムからの楽曲と、ライブで人気の定番曲によって構成された。オープニングを飾った、目まぐるしく変わるスリリングな展開のキラーチューン「I was music」をはじめ、『still a Sigure virgin?』の楽曲たちは、予測不能な衝撃と共に、複雑に入り込んだプログレッシブな構成の曲が多い。ライブでは再現不可能かと思われた緻密かつ高度な演奏を、一瞬の気のゆるみやリズムのズレがそのバンド感を崩してしまうような疾走感と緊張感を持って見事に再現された。それも、息を呑むほどのギリギリのテンションと演奏テクニックによって、1曲1曲の中で鮮やかに場面を変えていく。これまでにも増してダイレクトに迫ってくるエモーションが、その場面、場面で、観る者の心を激しく揺さぶった。

また、凛として時雨の楽曲は、メロディーだけが印象的に耳に入ってくるのではない。ギター、ベース、ドラムのフレーズ1つ、音色1つ、TKと345のハイトーンボイスや掛け合い、そしてそれらが融合した時に生まれる強靭なグルーヴ、さらには轟音サウンドの後のブレイクに至るまで……どこを取っても印象的。言い換えれば、1つも無駄のない、必要不可欠な音だけで完成されているということ。その都度ファンは、“待ってました!””とばかりに大歓声を上げ、ダイブする者も続出した。

『still a Sigure virgin?』のなかで今までにないサウンドアプローチの1つに、ドラムレスのアコースティックな「eF」があった。TKが“スペシャルゲストです”と言って迎えたのは、ギターを持ったピエール中野。ライブのために作ったというオリジナルのギターで、綺麗なクリーントーンのフレーズを奏でた。そして、恒例のピエール中野によるMCでは、爆笑トークからのバイブスのコール&レスポンスで会場を沸かせ、ドラムソロへ。ピエール中野の超絶テクを目の当たりにできるスクリーンを使った演出で余すことなく魅せた。また今回は、時雨ライブで定評ある照明に映像を融合し、楽曲の世界観を最大限に活かした演出も観どころの1つだった。

『still a Sigure virgin?』の楽曲に加え、演奏された人気の定番曲は、ライブ常連のファンにとっては意表をつく曲順で披露された。さらに導入部やアレンジが変わった曲もあり、それによって照明やVJなどの演出もガラリと変わり、お馴染みの曲たちがこれまでとはまったく違う表情を魅せたのだった。

その<VIRGIN KILLER>というタイトルのイメージ通り、時雨のライブ未体験者はもちろんのこと、コアなファンも未経験の、色彩感ある衝撃的なライブを展開した。これからまた彼らは、11月29日Zepp Tokyoのセミファイナル、そして12月4日沖縄 桜坂セントラルでのツアーファイナルまで、その唯一無二の“VIRGIN KILLER”な音世界で全国各地のファンを震撼させる。

文:牧野りえ

<VIRGIN KILLER>
11月5日(金)Zepp Sendai
11月7日(日)Zepp Sapporo
11月12日(金)金沢EIGHT HALL
11月18日(木)Zepp Osaka
11月20日(土)高松オリーブホール
11月21日(日) CLUB QUATTRO
11月25日(木)横浜BLITZ
11月29日(月)Zepp Tokyo
12月4日(土)沖縄 桜坂セントラル

◆凛として時雨 オフィシャルサイト
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