ザ50回転ズ、全世界のロックンロール中毒者に捧げるミニ・アルバム『ロックンロール・マジック』特集

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ザ50回転ズ

レコード会社再収容 第一弾ミニ・アルバム『ロックンロール・マジック』2010.11.17リリース

INTERVIEW

──AC/DC+モーターヘッド=ザ50回転ズってどんな曲なんだろうって、皆さん色々想像をするでしょうけど……(笑)。でも、勢いがものすごい曲だろうなっていうのは、たぶん皆さん共通で想像すると思います。

ダニー:(笑)そういう、好きなものを素直に出したっていうやり方でも、ザ50回転ズの曲になってると思うんですよね。俺らは、もう本当に好きなように、ある意味ジャンルレスに色んなものを詰め込んでやっているので……。音楽の要素としては、例えばポップス的な要素もあるし。でも、全体に漂う雰囲気としては、今回のアルバムみたいな80'sっぽいクソダッサい歌詞の内容だとかっていうのは、どの曲も根底にはあるんですが。

ボギー:曲のタイトルも、「サンダーボーイ」ですからね。

ドリー:「夢見るタイムトラベラー」とか……。

ダニー:活字にしたら、まぁ~ヒドい!

──でも、そのダサさが、良い意味でザ50回転ズの武器になっているというか。

ダニー:そうですね。それはもう、俺たちの持ち味以外の何物でもないですから。さっきの話のDVDが、タイムマシンが80年代に不時着してしまうっていうストーリーでもあるので、そこはあえて狙ってのことでもあるんですけどね。80年代って、今考えるとまぁ~ダッサいハードロックバンドがいたでしょ(笑)。リフをゴリ押し、みたいなバンドが。俺らがやるとちょっと70年代風味になりましたけど、でもそういうフレイバーをふりかけて完成しましたね、「S.O.S!」とかは。しかも、ロマンチックなロックンロールナンバーもあり。

──そういう、ある意味作りこんだようなイメージを持って作品を作ったことは今までにない試みだと思うんで、皆さんとしてはすごく新鮮だったんじゃないですか?

ダニー:うん。それはありますね。今回はわりと、パキッとした音作りを考えたというか。今までの作品は、どっちかっていうとトラッシュな“ドンガラガッシャーン!”みたいな音でやってきたので(笑)。それを今回は、並んだ曲たちを最大限に良く表現できる音作り、サウンド・プロダクションでやろうっていうのがあった。

ドリー:コンセプチュアルにやるほうが活きると、今回の曲は思ったし。ライヴ感っていうところでは前作までで突き詰めて出来たから、その先のものとして今回はこういうふうになったのかもしれないですね。

ボギー:順序的には、最初は3人で一緒に音を出しながら録るんですけど。曲によるんですけど、例えば僕だけは、その曲の一番の良さを引き出せるテンポをクリックを聴いて、それにみんなで合わせるみたいなことをして。ノリを殺さず、でも腰をちょっと低めに構えてっていうドラムの録りかたをして、音を重ねていったり。そういうやりかたは初めてやったんで、面白かったですね。

ダニー:そうそう。なんか、またひとつ新しい引き出しに色々詰めれたなって気がします!

ボギー:でも、ボーカルに関しては、いつもどおり倒れるぐらい歌ってましたけど(笑)。

ダニー:あぁーっ。特に「S.O.S!」なんかは、ブースの中が映るモニターがあって……。

ドリー:“あれっ、どっか行った?”って。

ダニー:“ダニーが消えた”って言われたんですけど、倒れて姿を消しましてね(笑)。

──曲作りは、今までにないコンセプチュアルな感覚がありつつ…。レコーディングでも失神寸前になっちゃうテンションも、50回転ズにはなくてはならないものでしょう。

ダニー:うん、そうですね。“これはどうかな……”ってちょっとでも思うものは、やっぱり世には出せませんからね。責任感ではないですが……。自分らが心底納得できるまでやらないと、っていう。特に今回は、そういう意味で曲を練るっていう時間が十分あったので、みっちりとやらせてもらいました。

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