4エフェクトの同時使用が可能、新設計エフェクトも搭載した「KAOSS PAD QUAD」

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コルグは、タッチパッドで直感的にエフェクトをコントロールできる「KAOSS PAD」シリーズの新製品、「KAOSS PAD QUAD」を2月26日より発売する。

「KAOSS PAD QUAD」は「QUAD」という名称からもわかるとおり、エフェクトを4つまで同時に使用可能なモデル。従来の「KAOSS PAD」がサンプリング機能搭載など多機能化を進めてきたのに対し、本機ではあらためてエフェクトに特化、価格も抑えられている。「KAOSS PAD QUAD」では、エフェクトをリズムよく、効果的に組み合わせることで、曲やマイク音声などのオーディオ信号を自由自在に変形させることができるようになっている。エフェクターというよりも「楽器」のような演奏表現が可能なKAOSS PADが、より表現力を増して登場となった。従来のKAOSS PADシリーズ同様の直感的なインターフェイスは「KAOSS PAD QUAD」でも健在。タッチ・パッドを指でこすったり、タッピングする(軽く叩く)ことで、その動きに合わせてエフェクトのパラメータが切り替わり、サウンドを強烈に、リアルタイムで変化させられる。

大きく生まれ変わったのが、色とりどりに激しく発光するタッチ・パッドLEDだ。エフェクトやタッチ・パッドの状態、BPMの設定など、プレイ中のさまざまな動きに合わせて光が変化、視覚的にプレイを盛り上げてくれる。

エフェクトは全20種類、最大4つまで同時使用が可能だ。エフェクトは「Looper」「Mod」「Filter」「Delay/Rev」の4つのカテゴリーに分けられており、各エフェクト・モジュールにき1つのエフェクトを選択するというスタイル。エフェクトはすべてトップパネル上で選択できるので、操作は従来モデル以上に直感的だ。

エフェクトの同時使用可能になったパフォーマンスは多岐に渡る。曲のリズムに合わせてエフェクトを差し替えたり、それらをタッチ・パッドでフレキシブルにコントロールすることで、楽曲の構成に新たな変化、展開が加えられるようになっている。これにより、プロの現場だけでなく、ライト・ユーザーが手にとって遊ぶのにも最適なガジェットになっているというわけだ。

エフェクトをより多彩にコントロールするために有用なのが「FREEZEボタン」の存在だ。タッチ・パッドに触れた位置情報を記憶し、指を離してもエフェクト効果を継続させるというもので、各エフェクト・モジュールごとに搭載される。FREEZE中に再度タッチ・パッドに触れると、FREEZE中ではないエフェクトのみをコントロール可能。複数エフェクトの同時使用でも曲が破綻することなくコントロールできるのだ。

搭載エフェクトは、フランジャーやロー/ハイ・パス・フィルター、ディレイやリバーブといった定番エフェクトに加え、新設計となるエフェクトが搭載されるのも注目だ。「LOOPER」はタッチ・パッドに指を触れると、触れた位置によって異なる拍数で曲をループするエフェクトだ。搭載されるのは3タイプ。オーソドックスな「LOOPER」、ループ・フレーズを逆再生する「REV LOOPER(REVERSE LOOPER)」、そしてフレーズを細かく切り出し、好きな位置をループ再生できる「LOOP SLICER」を使い分けることが可能だ。さらに、ループ中にタッチ・パッドをタイミングよく上下させたり、ルーパーの種類を差し替えたりすることで、即興で新たなビートを生み出すことも可能だ。

ターンテーブルをシミュレートする「VINYL BREAK」も極力だ。タッチ・パッドに触れて指を上下させることで、ターンテーブルをこすった時のスクラッチ・サウンドが鳴る。さらに、タッチ・パッドに指を触れてそのまま位置を動かさないと、ターンテーブルの回転を停止させるときに特有の、徐々に再生スピードが遅くなる効果が得られる。DJプレイの現場で即戦力になるだけでなく、ビギナーでも簡単にDJ気分を味わえるのだ。このほか、サイドチェインを利用したコンプレッサーを再現し、オフ・ビートを際立たせプレイに変化を与える「DUCKING COMP」も搭載する。BPMを自動検出するオートBPMエンジンやタップ・テンポ機能の搭載もうれしいところだ。

<おもな仕様>
エフェクト・タイプ:
・Looperカテゴリ(LOOPER、REV LOOPER、LOOP SLICER、GRAIN SHIFTER、VINYL BREAK)
・Modカテゴリ(DIST、DECIMATOR、DUCKING COMP、FLANGER、PHASER)
・Filterカテゴリ(LPF、HPF、BPF+、JET、PITCH SHIFTER)
・Delay/Revカテゴリ(1 DELAY、DELAY、TAPE ECHO、REVERB、DELAY REVERB)
入力端子:ライン・インプット(ステレオRCAピン・ジャック)、マイク・インプット(モノラル標準ジャック)
出力端子:ライン・アウトプット(ステレオRCAピン・ジャック)、ヘッドホン・アウトプット(ステレオ標準ジャック)
サンプリング周波数:48kHz
AD/DA:24bitリニア
電源:DC9V 1700mA
付属品:ACアダプター(KA350)、タッチ・パッド保護シート
外形寸法:185(W) x 213(D) x 44(H) mm(ツマミ高さ含む)
質量:754g

◆KAOSS PAD QUAD
発売日:2011年2月26日
価格:31,500円

◆KAOSS PAD QUAD 製品詳細ページ
◆コルグ
◆BARKS 楽器チャンネル

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