T.M.Revolution、6年ぶり9枚目のオリジナル・アルバム『CLOUD NINE』ついにリリース

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T.M.Revolution

『CLOUD NINE』2011.04.20 on sale

INTERVIEW

“まんまT.M.R.をやろう”という部分で、敢えて整合性を求めずとも、今までとは違うものがそこに自然と融合されてるんじゃないかな。

――素晴らしいアルバムができましたね! しかも新しい要素満載でビックリしました。

西川:そうですか?(笑) 僕の中では今回、新しいことに一切チャレンジしないアルバムとして作ってた感じがあるんですけどね。特にシングルの楽曲は嫁入り先が決まっていて、“こういうT.M.Revolutionであってほしい”みたいな、一度客観的な視点が入った上での楽曲だったし。まぁアルバムは、より振り幅広く表現できるっていうのはありますけど。自分的には、敢えて“新たな挑戦!”みたいなことはなく作ってたんですよね。

――ほんとですか? 私には新曲のほとんどが“新たな挑戦!”に思えましたが……しかも、そのどれもが良くて。

西川:ありがとうございます。でもT.M.Revolutionは90年代サウンドの全盛みたいなところでデビューしてるし、そこでどうお化粧して今っぽく作っても、身にまとってきたものはぬぐえないし、ぬぐう必要もないかなと。そういう意味では、T.M.Revolutionのままでいいかな、まんまT.M.Revolutionをやろう、という気持ちで作ってたんです。だからこの6年間は新たなことをするための準備期間というより、自分の中ではひとつの歴史として繋がっていて、それを今回アルバムという形にまとめて、みんなと一緒に共有しようと。そういう気持ちが強かったですね。

――具体的には、6年ぶりのアルバムって最初のとっかかりが難しいと思うんですけど、軸となる曲はあったんですか?

西川:とっかかりはやっぱり「Naked arms」とか「SWORD SUMMIT」っていうのがありつつ、「Pearl in the shell」「水に映る月」「Thousands Morning Refrain」あたりが今回、軸になってますね。特に「Pearl ~」はBPMも結構あるし、“T.M.R.っぽいよね”っていうところもありながら、ツヤ感だったり色気だったりが強調されていて、「Naked arms」「SWORD SUMMIT」「Save The One ~」みたいな押しの強い楽曲とは明らかに違うものになっている。そういった意味では、さっき言った“まんまT.M.R.をやろう”という部分で、敢えて整合性を求めずとも、今までとは違うものがそこに自然と融合されているんじゃないかなと。何より、この曲を去年の<イナズマロック フェス 2010>で最初にプレイできたっていうのも大きかったと思います。

――じゃあ「Pearl ~」が突破口となって、そこから曲を集めていった?

西川:いや、集めていったというか、構成的なものは最初から何となく自分の中で決めていたんですよ。こういうアプローチのものをこういうバランスで置きたいって。

――その、最初から決めていた構成というのは?

西川:例えば「Thousands Morning Refrain」がポジティヴなマインドでお送りする開けたバラードだとしたら、よりセンシティヴで心の襞に触れる繊細なバラードが「水に映る月」で。そんなふうに“対”になってる楽曲を配置するっていう、それは絶対やりたりたかったこと。あと、「Reload」みたいなアコースティックの楽曲はこれまでのアルバムにも必ず入れてたんですけど、それを今の声で、今の気持ちを届けるとか。

――そう! その「Reload」にも驚かされました。T.M.Revolutionがここまで生活感のある歌詞を!? と思って。

西川:最後(歌詞では)、ご飯の心配してるしね(笑)。

――そうそうそう(笑)。そういうのも含めて、今回は今までになかった要素がやっぱりいろいろ入ってると思うんです。「Fate and Faith」にしても、ファンキーでカッコイイし。

西川:この10曲目の「Fate and Faith」は、何気に全編ファルセットに近いってことも含めて、すごく女性っぽい曲で。実はこの曲の並びにもミソがあるんですよ。11曲目の「φ9 (nine) Lives」は非常に骨太で男っぽくて、顔で笑ってお辞儀してるけど見えないところで舌を出しているというか、へこたれなかったり、しぶとさみたいなものを本音で語っている感じがある。つまり、極めて男っぽい曲のすぐあとに女性っぽい曲が来て、対を成してるっていう。あと、9、10(曲目)なんかもそうですよね。『戦国BASARA』シリーズで最初に出会って生まれた楽曲「crosswise」と、最も新しいBASARA楽曲「SWORD SUMMIT」が並んでたり。17、18(曲目)の締めもそう。最新シングル曲と今回の18曲の中で一番古いシングル曲が並んでたりとか。

※注)初回生産限定盤Bのみ18曲収録。初回生産限定盤Aと通常盤は12曲収録。

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