日本の楽器で響かせる、AUN Jクラシック・オーケストラ

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「響く」と書いて故郷の音。今回の公演に寄せて、に書かれていたメッセージ。これが、今回の彼らのテーマ。日本という国を考える年でもあった2011年。故郷を思った方は多いのではないでしょうか?

◆AUN Jクラシック・オーケストラ画像

2011年10月末から11月にかけて、イタリアでコンサートを行ったAUN Jクラシック・オーケストラが、12月15日、浜離宮朝日ホールにてイタリア凱旋コンサートを行った。浜離宮でのコンサートは、2010年10月25日以来。ステージには大太鼓が置かれ、コンサートへの期待が高まる。

メンバーが知り合った順で登場し、「道~Road~」からスタート。続く「青い薔薇」は、青いライトに照らされて。そしてMC。「良いジャケットを着ていますね」という発言から今夜の衣装が、大島紬で作られた洋装であることを紹介。大島紬とは、鹿児島県南方の奄美大島の特産品。日本三大紬とも言われる絹織物だ。触れると、生地の良さをより実感。手触りと軽さ。日本を感じる素材です。ちなみに、今回のコンサートでは、ジャケットとワンピースドレスが販売されていました。そして、イタリアの話へ。フィレンツェ、ルッカ、ローマ、サンマリノで公演を行ったと。昨年のフランス、モン・サン=ミシェルでのコンサートに続き、世界に飛び立っている彼ら。日本の楽器が世界で響くのは本当に嬉しい。

MCのあとの「春よ、来い」は、琴が歌い、笛が歌う。冬はまだ続くけれど、春を待つ気持ちはいつもある。そして、「となりのトトロ」。なんとこの曲、振り付けがあったそう。これは、イタリアで行われていたもので、♪トトロ、トトロ♪のメロディの部分で、カタカナで文字を作る形、そのあとにきゅんきゅんという言葉が付く。国境を越える音楽に脱帽だ。プレイバックは、伊藤圭介が登場し男4人のロックスタイル。昨年の浜離宮のコンサートで、EXILEを意識している? と書いたが、それが進化して、今ではまわるという技も身につけている。恐るべし和楽器集団。

2012年に日本の童謡や唱歌を和楽器で演奏するアルバムを出す彼ら。「この道」は、日本の音楽を日本の音で。改めて聴くと胸にしみる。「カノン」は、かすれるような笛の音が切なく響く。そして、「大太鼓」が響くと、会場は一気に別世界になる。迫力という言葉では足りない力強さ。

続く「ふるさと」は、会場も巻き込んでの演奏。久しぶりにこの歌を歌いました。改めて立身出世の歌だと気づかされる。本編ラストは、「海の路」。これは、切な楽しい曲だと感じている。打楽器だけのソロから尺八へ。2012年へ向けての音は、龍となり天の昇りメロディとなる。2012年はきっと明るい年になる。そう確信した。

アンコールは「花」。改めて日本を考えた年、日本の楽器で響く音に強い未来を感じた。

<AUN Jクラシック・オーケストラ イタリア凱旋コンサート>
2011年12月15日
1.道~Road~
2.青い薔薇
3.春よ、来い
4.となりのトトロ
5.プレイバック
6.1969-11
7.AUN三味線
8.この道
9.カノン
10.大太鼓
11.ふるさと
12.海の路
アンコール
13.花

<AUN J クラシック・オーケストラ~美しき日本の響き~TOUR 2012>
2012年3月1日(木)茅ケ崎市民文化会館(大ホール)
2012年3月2日(金)さいたま市文化センター(大ホール)
2012年3月9日(金)よこすか芸術劇場
2012年3月14日(水)サンシティ越谷市民ホール
2012年3月16日(金)習志野文化ホール
2012年3月18日(日)松戸・森のホール21大ホール
2012年3月21日(水)市原市市民会館
2012年3月22日(木)ハーモニーホール座間

●AUN J クラシック・オーケストラの音楽紀行ドキュメンタリー番組「『和の調べ』世界遺産“ローマ・サンマリノ”に響く!~若き和楽器奏者が奏でるふるさとの音~」
BS日テレ
2012年1月22日(日)14:00-16:00 予定(再放送)
出演:AUN Jクラシック・オーケストラ
ナレーション:由紀さおり

[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/

◆AUNオフィシャルサイト
◆AUN Jクラシック・オーケストラ・オフィシャルサイト
◆AUN J クラシック・オーケストラ・ブログ
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