後藤真希、活動休止前最後の公演を開催。「後藤真希のコンサートは、みんな仲間なんだよ。」

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「アンコールほんとうにありがとう。やあやあやあ、嬉しいよ。ラストかーって思うと、やっぱ切ないね。結構ね、会場見渡してるとね。あの……昔とかすごい応援してくれてて、最近見てないな、って人が、来てたんですよ(笑)見えるんですよ、そういう人が。いや、嬉しいなって思って。なんか、一度は愛してくれた人たちが、みんな来てくれてるようで。そんな感じがしちゃうんだもん(笑)。それだけやっぱみんなの愛が、ここにあるな、って感じています。」

アンコールでの「SCANDALOUS」に続いて、後藤真希の「私のですね、もう、素敵な“仲間たち”が駆けつけてくれました。」のMCでざわめく会場。そして、中澤裕子、飯田圭織、安倍なつみと、ひとりずつ呼び込んで、ドリームモーニング娘。(中澤、飯田、安倍、保田圭、矢口真里、石川梨華、小川麻琴、久住小春)が“あの衣装”でステージに。後藤は、花道を戻り、メインステージで中澤と抱き合うと、「やあやあ、もうさ、うれしいさ。こんなふうになると私もビックリなんですけど。ごめんね。」と、昔の仲間たちを前に、一気に涙が溢れ落ちる。後藤は、10月のドリームモーニング娘。の中野サンプラザ公演で、辻希美とともにMCパートゲストに登場したが、その時の舞台袖での緊張を“小芝居”で再現し、さらに「やっぱりなんかこう、同じステージにいざ立ってみると、なんかこう、懐かしい空気というか、“あ、まだ居場所がちゃんとある”って。」と、感慨深げに語る。すると中澤が、「あるんだよ、あるんだよ! いつだって! 何言ってんだよ!!」と、実に“裕ちゃんらしい”精一杯の激励を後藤に飛ばして、オーディエンスの涙を誘う。

後藤真希のファイナルの瞬間に、ともにモーニング娘。として駆け抜けた仲間たちが集結。そして、“ドリームモーニング娘。に後藤真希”という、これこそファンが見てみたかった究極のドリームモーニング娘。によるパフォーマンスが始まる。曲は、後藤真希が芸能界デビューを飾り、そして日本中に一大センセーションを巻き起こした“あの曲”。そう、「LOVEマシーン」だ。

「うぉー!」という、喜びと驚きと感動とが混じり合った声に包まれる会場。誰もが、たとえ昼公演で昔の曲を演ると知っていたとしても、会場にいた誰もがこの光景を想像してはいなかっただろう。目の前で展開される夢のような現実の情景を目にして、オーディエンスは、当時を思い出しながら、笑顔と涙で、このまさかの合体に大熱狂し、大声援を贈った。

「今回、後藤真希とドリームモーニング娘。とが同じステージに立てたこと、とても嬉しく思っております。また一緒に同じステージに立つことが実現するとは、私たち自身も思っていなかったのですが、それ以上にファンの方々も驚きとともに、とても喜んで頂いていると思います。彼女が芸能活動を休止してしまう事はとても寂しいですが、その最後のステージに私たちが一緒に立たせて頂けることはとても幸せな事だと思います。後藤真希とドリームモーニング娘。からのちょっと早いクリスマスプレゼントです。」── 中澤裕子(ドリームモーニング娘。 / 公演前のコメント)

アンコール最後の曲は、後藤真希が周りのみんなのことを思って作ったという「lalala」。「誰より好きさ」と、歌いながら、後藤真希は後藤真希らしく、最後の最後まで、支えてくれた多くの人たち、ファンへの感謝の気持ちをライヴパフォーマンスで表した。

終了後、鳴り止むことのないごっちんコールが会場に響き渡る。もっと、後藤真希が見たい。そう誰もが思っていた。そして待っていた。再びの後藤真希の登場を。

やがてカスタマイズしたライヴグッズのTシャツを着て、後藤真希が再びステージに。ちなみに、同公演のために用意されたライヴグッズの売れ行きは、後藤の表現で「みんなライヴに飢えてたでしょ?(笑)」というほどの勢い。夜公演の開場前から完売するアイテムが続出するほどだった。

「みんな、ほんとにどうもありがとう。いやー…… (会場からごっちんコール) 。どうもありがとーう! なんか……(涙をこらえながら)ついについに、ほんとに、ラストですね。13歳でデビューして、モーニング娘。として駆け抜けた3年間。そしてソロデビューもしまして。そうだね。もう、今年13年目迎えたからね。……いや、さ、マジで。ほんとに、ぶっちゃけね、何回も何回も辞めようと思ったことあったんだよね。それは、決してみんなのせいとかじゃまったくなくて、なんか……みんなもよくわかってると思うけどさ、めっちゃ強がりじゃん、うち(笑)。ほんとはさ、もうちょっと、いろいろ誰かに相談したりとか、昔からしてたりとかしてればさ、ある意味、気楽にいけたのもしれないなって思うんだけど、気づくとさ、いつも一人勝手に背負っちゃっててさ。いつの間にか、自分以外の誰かをずっと優先してきたような気がして。それでも誰かが幸せになって、それを見て、自分も幸せになったりとかするから、そういうのも好きなんだけどさ。だけど、ほんといろいろ悩んで考えたけど、……12月4日、ここ幕張で。素敵なライヴを、みんなとかスタッフさんとか、ほんと大勢の人で作ってきて。4、5年ぶりにみんなに盛り上がってもらいたくて。いや、……マジ頑張った! あはは。」

笑顔と涙が入り交じった後藤真希からの、活動休止を前にした飾らない言葉でのメッセージに、温かい拍手が贈られる。

「ほんとに今日、みんな来てくれてありがとね。ほんっとに嬉しい。多分ね、もうほんとに、この先、どんなことがあっても、ほんと、みんなといる空間にいると、“ひとりじゃないんだな”って思えるので。ほんとにみんなが待っててくれるんだったら。またこんなふうにみんなと一緒の時間を過ごせたらなって思ってるから。じゃあ、それまで浮気しないでね! 浮気、しないでよ。そこ、約束だからね! 浮気してたら戻ってこないから。(会場から大きな“エー”イング) だから誰か浮気しようとしてたら、みんなで阻止して。みんな仲間でしょ? 後藤真希のコンサートは、みんな仲間なんだよ。だから、いつか、またこんな日がくればいいな、と、願って。」

タブルアンコールとして、後藤真希は、誰の身近にもいるであろう大切な存在への想いを綴ったミディアムバラードに、目一杯の感謝の気持ちを乗せて、SWEET BLACK feat. MAKI GOTO名義でリリースした「with...」を披露。そして、何度目かの大きなごっちんコールに、「どうもありがとう。もう言い切れないよー。もう言い切れないよ。ほんとにどうもありがとう。また、またね。」と、ファンの声と涙を振り切るように背を向けて、ステージを降りた。
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