[クロスビート編集部員リレー・コラム] 中嶋編「ザ・デンジャラス・サマー」

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本国では2011年にリリースされていたが、日本盤化が遅れていたザ・デンジャラス・サマーの2作目『ウォー・ペイント』がやっと出た。2009年のデビュー作『リーチ・フォー・ザ・サン』で日本のエモ・ファンからも注目を集めた彼らは、メリーランド州エリコットシティ出身。デビュー当時、プロフィールを読んで「ニュージャージーのようなエモ・シーンがあるわけでもないところから、なんでこんなバンドが突然出てくるんだろう?」と思った記憶がある。デビュー作こそその未完成で蒼いサウンドをエモをカテゴライズする人も多かったものの、『ウォー・ペイント』を聴くと、そのサウンドはブルース・スプリングスティーンのようなアメリカン・ロックの王道へと接近していることがわかる。加えてU2のエッジが得意とするクリアトーンの泣きのアルペジオ。とてもライヴハウスの小さいステージには収まらないスケール感が、本作からは溢れ出ている。

エモやポップ・パンクに興味がない友人に言わせると「ヴォーカルの声が幼くて苦手」。確かにこのジャンルのシンガーには一定の傾向があって、ウィーザーのリヴァース・クオモ、ジミー・イート・ワールドのジム・アドキンス、フォール・アウト・ボーイのパトリック・スタンプあたりの声を思い浮かべてもらえればわかるように、渋声の人は少ない。そんな人にも、デンジャラス・サマーのAJ・ペルドモの声はぜひ一度聴いてみてほしい。タイプで言えばキングス・オブ・レオンのケイレブ・フォロウィルに近く、それがとびきりメロディアスでエモーショナルに歌ってるのを想像してもらえればだいたい合っている。

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