【D.W.ニコルズ・健太の『だからオリ盤が好き!』】第32回『オリジナル盤と再発盤 ~Boz Scaggs、 Ry Cooder編~』

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まず1枚がこれ。『Boz Scaggs / Boz Scaggs』

ボズ・スキャッグスの、1969年アトランティックからの米デビュー作。ボズと言えば1976年の『Silk Degrees』に代表されるようなAORど真ん中の洗練されたイメージが強いけれど、デビュー当初はなかなか泥臭いアメリカンロックをやっていて、この作品はマッスル・ショールズ・レコーディングの、南部臭漂うスワンプロック名盤。Duane Allmanが参加していることでも有名で、日本では『ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン』という邦題がつけられて発売されていたようです。


▲【写真(1)】 僕が買った『Boz Scaggs』のUS再発盤のレーベル。
1969年ATLANTIC RECORDSからのリリースなので、レコードレーベルは、赤/緑のアトランティック・レーベルで、リムに「1841 BROADWAY ~」という会社の所在が表記されているのがオリジナルです。しかし僕が某レコード店で「US-ORIGINAL」の表記を頼りに買ったレコードレーベルは、赤/緑のアトランティック・レーベル(この赤/緑デザイン自体はレコード終焉期まで続いています)に、リムの所在表記が「75 ROCKEFELLER PLAZA ~」となっているもの【写真(1)、写真(2)】。これは1973年~1974年にかけて使用されたレーベルなので、残念ながら再発盤。オリジナルではないということになります。


▲【写真(2)】 US再発盤'73~'74年プレスにはリムに「75 ROCKEFELLER PLAZA ~」の記載。
ちなみに裏ジャケットを見ると、そこにはオリジナル・リリース時の会社所在表記「1841 BROADWAY ~」が記載されています【写真(2)】。再発盤のジャケット記載の会社所在表記に関してはアルバムによって様々で、再発盤では再発時の所在表記に変更されているものもあれば、この『Boz Scaggs』のように再発盤でもジャケットはオリジナルのまま、というものもあります。もしオリジナルの会社の所在表記がわからない場合でも、レーベルとジャケットで所在表記が異なっていたら、少なくともそれはオリジナルではない可能性が高いということになります(例外もあるんですけどね……)。

参考までに、『Boz Scaggs』と同じ1969年にアトランティックからリリースされたウィルソン・ピケットの『Hey Jude』のUSオリジナル盤を見てみましょう【写真(3)】。デザインは同じ、赤/緑レーベルですが、リムに「1841 BROADWAY ~」と記載があります【写真(4)】。1969年にアトランティックから発売されたレコードのオリジナル盤には、レコードレーベルのリムにこの表記があるはず、ということです。


▲【写真(3) / 左】 裏ジャケットに記載の会社の所在表記はオリジナルリリース時の「1841BROADWAY~」。 / 【写真(4) / 右】 1969年Atlanticの『Wilson Pickett / Hey Jude』USオリジナル盤のレコードレーベル。デザイン自体は同じ赤/緑。リムには「1841BROADWAY~」。
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