[クロスビート編集部員リレー・コラム] 杉山編『フレンズ 他』

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BBCのSound Of 2012にも選ばれていたブルックリンの5人組、フレンズのデビュー作『Manifest!』(USで6月5日、UKで6月4日発売)がいい。詳細は追って紹介するとして、今回はインディ・ロックとR&Bの話題を。

フレンズと言えば2011年リリースの不思議な余韻を持ったポップ曲「FriendCrush」が代表曲とされるものの、同じく初期曲「I'm His Girl」にも顕著なように、最大の魅力はR&Bやヒップホップを通過した音楽性。R&Bと言っても様々だが、ここで意味するのはメアリー・J.ブライジの流れを汲むモダンR&B=ひらたく言うと現代のメインストリーム・ポップのことで、他にもラナ・デル・レイをはじめ、ジェイムス・ブレイクやザ・ウィークエンドから、インディR&B勢、USシーンの最深部に位置するベース・ミュージックとの融合種まで、若手アクトの影響源を辿っていくと、アリーヤやケリス、デスティニーズ・チャイルドなど、90年代後半以降のR&B勢へと繋がることに驚かされる。

全アルバムに“Love”という単語が入る愛の伝道師(?)ザ・ドリームの新作が本来は相成れないはずのロック界隈でも待たれていることを考えても、この流れは更に加速するはず。ビーチ・ボーイズ、ザ・スミス、トーキング・ヘッズを軸にした現インディの影響源は変わりつつあるのだろう。個人的には、次代を担うバンドはこの空気感から登場するような気がしている。

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