清春、黒夢最終作を宣言!? 新作アルバム『黒と影』、今秋発表。そして2014年の“記念日”に日本武道館公演も決定
2月9日、夜11時9分。以前から進行中だった謎めいたカウントダウンがゼロになる瞬間を迎えたそのとき、黒夢のオフィシャル・サイト上にて驚愕の最新情報が明らかになった。
なんとこの秋に『黒と影』と題されたニュー・アルバムを発表し、さらに2014年1月29日には日本武道館での公演が実施されるというのだ。この『黒と影』というタイトルに唸らされている読者も多いことだろう。実際、彼らのオフィシャル・サイト上には、去る1月29日から“96 TO CAGE”という暗号めいたメッセージが浮かび上がっていた。これを英文として解読すれば「黒を檻(ケージ)へと追い込む」、すなわち黒夢の封印とも解釈可能ではあった。また、清春ならではの言葉遊びのセンスを熟知している人たちは、これが“クロトカゲ”と読めることをすぐさま察知していたかもしれないが、そこでまず連想されるであろう“黒蜥蜴”ではなく“黒と影”が正解だったというわけだ。
それだけではない。現在、黒夢のオフィシャル・サイトに躍っているのは“20 TIMES OF REVELATION”という言葉。“revelation”という英単語が意味するのは“啓示”であり、それは“cage”ともリンクしてくる。しかも、このタイトルと同時に公開された写真がまた意味深長だ。なにしろ闇に2人の影が浮かび、遠くに見える木の枝には鳥かご、すなわちケージが下がっている。これまたファンの妄想欲をくすぐらずにはおかないだろう。ダブル・ミーニングどころではない言葉の罠が仕掛けられているのは今に始まったことではないが、まだまだこの言葉の真意には計り知れないものがある。また、同様にサイト上に浮かんでいる“夢は鞭”という言葉が示唆するものは何なのか? こうした謎も次第に解き明かされていくことだろう。
さて、こうした最新情報が解禁を迎える直前、清春は『天使の詩2013 UNDER THE SKIN』と銘打たれた全国ツアーの一環として、生まれ故郷である岐阜にある、club Gにてライヴを行なっていた。ご存知の通り同日は黒夢のメジャー・デビュー記念日。超満員のオーディエンスとともに20回目の大切な日を迎えた清春の熱演は3時間25分にも及び、そのアンコールの途中、彼は客席に向け、彼自身と黒夢、そしてSADSの今後の活動に関するさまざまな解禁寸前情報を告げ、どよめきと歓喜の声の双方を誘った。ことに「ニュアンスが難しいんだけど、黒夢のオリジナル・アルバムはこれが最後かもしれない」という発言には、オーディエンスは困惑を隠せずにいた。しかしそれは彼自身が補足していたように、「本当に最後のつもりで、全力でいいものを作る」という意味であり、「いつもそうだけど、今回は特にその思いが強い」ということなのだ。そして、そうした報告内容のインパクトもさることながら、最新ソロ・アルバム『UNDER THE SUN』に伴うこの日のライヴが、筆者が過去に触れてきた彼のライヴのなかでもベストのひとつに数えられる素晴らしいものだった事実も付け加えておきたい。ちなみにこのツアーはこの先も続き、3月15日、福岡にて着地を迎えることになる。
2014年、黒夢のデビューから丸20年、清春自身のソロ・キャリア開始からも丸10年というアニヴァーサリー・イヤーを迎えることになる。最後になったが、ステージ上から清春が報告した情報に加え、黒夢、SADS、そして清春自身のオフィシャル・サイトにもたくさんの重要情報がアップされているので、こちらにもご注目いただきたい。記念すべき年の到来を前に、清春を軸とするさまざまな動きから目を離さずにおきたいものだ。
text by 増田勇一
◆VARKS
◆黒夢オフィシャルサイト
◆sadsオフィシャルサイト
◆清春オフィシャルサイト
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