【インタビュー】ハンサムケンヤ、他に類を見ない個性と世界観の3.5次元系アーティストがGAINAXのジャケットワークで登場

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■僕はあえてネガティヴな歌詞を
■ポップチューンに乗せてこそ美味しいなと思うんです

◆ハンサムケンヤ~拡大画像~

――ロックチューンから次の「とはずがたり」は、構成が複雑ですね。展開がすごい。

ケンヤ:前作の「ゴールドマッシュ」は完全ノンフィクション。対して今作の「ブラックフレーム」には少し妄想の世界も入ってきてるんです。「とはずがたり」には、まさに現実と妄想が入り混じってて。プラス、この曲は、曲を4曲くらいつぎはぎして作ったので、曲の展開が面白くなったんです。

――不思議な構成だよね。

ケンヤ:ポール・マッカートニーは次の曲の展開を予想できない曲作りをしているらしく、その言葉が頭にひっかかった状態で作業をしていました。

――途中ですごく早口のラップの部分があるよね。

ケンヤ:そこはエミネムにも打ち勝つつもりでやったんですけど、もともと滑舌も悪い方なので、最終的にあまりうまく唄えていないような(笑)。でも、なにか面白いことしたいという思いもありました。

――歌詞の世界観もユニークですし。音楽をやってる人の歌でもありながら、「とはずがたり」って、問いかけもしないのに1人で語ってることを言いますよね。見方を変えると、また違った人物像が見えて来たり。

ケンヤ:これは、現実の世界では、河原で曲を作っている日々なんですが、妄想の世界では雲の上で自分の本音とは裏腹な曲をため息交じりに書く毎日という。現実と妄想との対比を書いています。僕が眠っている時に見た夢でも、現実の延長線上の妄想なのかなと思って。

――「戦前生まれのオンボロギター」はどうなの?

ケンヤ:この曲は完全にノンフィクション。18歳頃の時にベースで作った歌で。その時はまだ大学生で、アマチュアで活動していて、音楽の本道の世界にいるわけではないんですけど。でも、トップチャートを見ていてもあまり魅力を感じないし、自分自身が少しとがっていた時に書いた歌ですね。

――「明日を生きる世代」は少し趣が違うように感じます。

ケンヤ:この曲は、大人と子供の対比を歌っています。大学生の頃って大人でも子供でもないから無責任に子供に対しても、大人に対しても色々言うじゃないですか。と、同時に夢を叶えた人は社会に向けて何かをすべきだって無責任に思っていて。夢を叶えた人の説得力ってあると思うから、それをどうにか役立ててほしいっていうような歌なんですが、自分にも言い聞かせてる歌ですね。ミュージシャンになるという夢を叶えた今、もっと何か伝えていかなきゃいけないと。

――「カーニバル」という曲はどんな立ち位置なんですか。

ケンヤ:僕はポップチューンにあえてネガティヴな歌詞を乗せてこそ美味しいなと思うんですよ。自分がすごい悩みを抱えてて、それを歌詞にしたけど、それをポップチューンに乗せるだけで明るい歌に聞こえるっていうその違和感が面白くて。この曲もそれに当てはまりますね。この曲は僕の一日の妄想を歌詞にしただけなんです。遠くにいる友達の利点と欠点、近くにいる友達の利点と欠点。そんな妄想を繰り広げながら外の景色を見て、殺風景だと思ったり。そういう一日の妄想になっています。

――前作の続編的に作った今作ですが、作ってみてどうでした?

ケンヤ:タイトルを見たらつながっているように見えると思いますが、実はそこまで続編という意識は持っていなかったんです。でも、曲づくりのスタンスはそんなに変わっていないし、前作のレコーディングメンバーとほとんど同じっていうところでも、どこか雰囲気が似てるっていうのもありますし。同じメンバーだからこそ、一枚目よりも二枚目のほうがレベルも上がってると思います。メンバーとの意思疎通もかなりできてきているので、単純に続編っていうよりパワーアップ版とも言える気がしますね。

――なるほど。それは、結果的にってことですね。

ケンヤ:そうですね。僕はソロミュージシャンなので、毎回面白いことをやりたいですし、今作と前作はバンドサウンドを意識しているんですが、面白いことを追求するには、今後は別にそこにこだわる必要もないと思っています。

――今作のジャケットのアートワークはGAINAXの制作ですよね。

ケンヤ:はい。僕、アニメがすごく好きなんです。その中でも好きなアニメはGAINAX製作のアニメが多くて。だから、今回こんな風に決まったのは嬉しかったです。しかも、こちらからではなく、GAINAXの方からまず連絡を頂いたんです。インディーズ時代の「これくらいで歌う」っていう楽曲のミュージックビデオはアニメーションなんですが、それが高く評価されて賞をいただいたんです。その時の審査員がGAINAXの方で、ミュージックビデオだけではなく、楽曲も好きになってくれて、事務所にコンタクトがあって。最初はただGAINAXの事務所に遊びに行ったりしてたんですが、そのうち一緒に仕事をしようってことになって、今回のジャケットが決まったんです。僕が京都在住なので、未来の京都と終末をイメージして描いてくれたんですよ。

――これからやりたいことは?

ケンヤ:さっき言ったように、僕はソロミュージシャンなので、ソロミュージシャンの美味しさを色々研究したいと思ってて。今、ライヴにしろ、音源にしろ、今はバンドサウンド、バンドメンバーみたいなところを意識してるんですが、だんだん他にも表現の仕方ってあるよなぁって思ってきて。もともとバンドが好きで音楽を始めたんですが、メンバーが居ない寂しさに負けず、もっともっと面白いことをやっていきたいなぁと思っています。

取材・文●大橋美貴子


『ブラックフレーム』
2月27日発売
初回限定盤(CD+DVD):VIZL-521 \2,500(tax in)
通常盤(CD):VICL-64006 \1,600(tax in)
#1-CD
1.テヌート
2.とはずがたり
3.カーニバル
4.明日を生きる世代
5.戦前生まれのオンボロギター
6.摩天楼
#2-DVD
テヌート ミュージックビデオ
ハンサムケンヤ密着ドキュメンタリー「平日、平熱。」

<SUPER LIVE2013 supported by JAPAN>
2月28日(木)兵庫・music zoo KOBE太陽と虎
w/Dirty Old Men/ロマンチップス/alcott
[問]music zoo KOBE太陽と虎 078-231-5540

<Vox質音前線!!>
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LIVE PAINT:MIZPAM×Shinji

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