【インタビュー】なついろ、本領発揮のアルバムリリース「私たちも“待ってました!”という感じの夏アルバム」

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■今回のレコーディングでは“自由に弾く”というのが挑戦でした──北川
■ジャズシンガーをやっていたときの自分の唄い方とは別のもの──森川

──そうですね。他にもいろんなタイプの曲がありますけど、作っていく過程で印象に残ったことは?

山崎:ほとんどはデモから選んでいったんですけど、「Summer Spur」に関しては作り込んだんですよ。サビの部分で「Summer Spur」という言葉を連呼する曲が作りたいってお願いして。

──この曲は確実にタイトルを覚えますよね。イントロから「Summer Spur」連呼のコーラスですから。すごく攻撃的な歌詞ですよ。一番肉食な雰囲気が出ている。

山崎:そうですね。実は、“spur”って言葉は響きで選んだんです。前作の「あの夏色の空へと続く」みたいなイメージだったんですけど、デモを聴いたら意外とポップ色が強くて。逆に、そこに面白さを感じて歌詞でも弾けた感じを出そうと。リズムに合わせてノリ良く歌詞を書きました。

──言葉のリズムとメロディにあるリズム感を巧みに操ってる感じですよね。

森川:そですね。“草食系とか冗談じゃない♪”って唄ってますからね。完全に肉食系女子の話です(笑)。リズムで遊んでる感じが面白いですよね。こういう曲は今までになかったのである意味挑戦でした。

北川:挑戦と言えば、今まで私はデモの通りに音を起こしてたんですね。でも、そうすると、音符を読んでそのまま弾くっていう感じになってしまう。だから、今回のレコーディングでは全体像を覚えて、コードを見て自由に弾いてみようと。

──コードを意識しながらも、フレーズ自体はアドリブということですね。

北川:そうです。ただ、11曲目の「Sayonara Precious」だけは、一音でも変えたら世界観を壊してしまうアレンジだったので、デモ通りに完璧に弾いたんですけどね。全体的には“自由に弾く”というのが挑戦でした。

森川:加奈ちゃんは気合いが凄かったからなぁ。難しい課題がでてきても、真っ先に「やるっ!」ってなるんですよ。そういうパワーが凄かったですね。

──山崎さんは作詞の面で今作で挑戦したなと思うことは?

山崎:曲調もいろいろあって、レゲエとかジャンルだけでも増えたので、詞の部分でも幅を広げたいなと思いましたね。「悪戦苦闘のワンウェイ・ラブ」とかは四文字熟語を使ってリズム感を出したり、「Summer Spur」は音に乗ってリズム感を出したり。それに、9曲目の「七色と如雨露とキミとボク」では物語的な要素のある可愛らしい詞にしてみました。「Self Nude」は“詩”的な雰囲気を出したかったし。その曲に対して一番合う、なおかつ自分自身が作ってて楽しめるとか、遊び心があるとか。気持ちの部分でも振り幅が広がりましたね。

──森川さん、唄う部分での挑戦はどうでしたか。

森川:まずレゲエを唄ったのは初めてでしたよね。なついろとしてのこだわりは、ジャズシンガーをやっていたときの自分の唄い方とは別のものなんです。ジャズはリズムに乗って行かなかったり、ぜんぜん違うアプローチだから。そういう意味では、なるべくビブラートは使わず音を伸ばすとかいうことは、挑戦としてずっと続けているもので。曲によってもその挑戦の仕方は全然違いますし。たとえば、3曲目の「A Day~緑風の季節~」や「Sayonara Precious」なんかもフワッとした流れる曲ですけど、唄ってみると「Sayonara Precious」はテンポがちょっと早いんですよ。私の中にない唄い方を取り入れながらレコーディングするという感じ。常にそういう挑戦をしながらでしたね。

──逆にジャズに近いニュアンスの唄い方の曲も今作ではありますよね。

森川:そうそう。「Self Nude」とか、「キツく結ばれた身体」もそっち寄りでしたね。この曲に対してはこう唄いたいとか、曲によってディレクターさんと相談したりして進めていきましたね。

──1stアルバムは秋にリリースだったから、今作は、やっと夏になついろのアルバムを出すことができたわけだけど。

森川:そう。なついろだから、やっぱ夏でしょ!?ってところはお客さんも思ってらっしゃるだろうし、私たちも“待ってました!”という感じなんですよ。このアルバムリリース後に、大阪と東京でライヴがあるんですけど、そこではこのアルバムからも、1stの『あの夏色の空へと続く』からも、夏色満載でやりたいと思ってます。

山崎:本当にこの“夏”というジャストな季節に、東京でも初めてのワンマンライヴができる。もちろんステージは毎回ヤル気マンマンですけど、新しいアルバムからの曲が盛りだくさんになると思うので、来てもらう方に楽しんでもらえるようなステージを作りたいですね。

北川:単純に曲が二倍になったので、新しい曲をみんなで演奏するのも楽しみだし、東京でライヴができることも楽しみなんですね。良い曲ばかりだからCDを早く聴いてもらいたいけど、生が一番だと思うので、ぜひともライヴに遊びに来てほしい。

取材・文◎大橋美貴子


■2nd Album「Summer Spur」
2013.07.24 release!!
GZCD-5006 / ¥3,000(tax in)
【収録曲】
01. 夏の太陽のせいにして
02. Bitter & Sweet ラプソディー
03. A Day~緑風の季節~
04. 悪戦苦闘のワンウェイ・ラブ
05. Summer Spur
06. icecream
07. Everything for you
08. Self Nude
09. 七色と如雨露とキミとボク
10. キツく結ばれた身体
11. Sayonara Precious
12. We'll be One Heart, One Love

■ワンマンライブ開催!!
<なついろ Live Shower vol.4 ~Summer Spur~>
○8月9日(金) hillsパン工場(大阪・北堀江)
OPEN 18:30 / START 19:00
○8月17日(土) BLUE MOOD(東京・汐留)
OPEN 17:30 / START 18:30

◆なついろ オフィシャルサイト

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