【インタビュー】T-BOLAN、栄光と挫折、そして復活のドキュメンタリーフィルム公開「つまり、“挑戦”ですよ」

ポスト

■T-BOLANが復活した時のために、腕を錆びつかせちゃいけないって──上野
■僕の人生じゃないですか、T-BOLANは。だから常に傍らに置いて──青木

──ちなみに上野さんや青木さんは、解散後も楽器は練習されていたんですか?

上野:うん。今思えば、いつかT-BOLANが復活した時のために、腕を錆びつかせちゃいけないっていうのが自分のどこかにあったんでしょうね。

──そこが他のバンドの解散後と決定的に違うところですよね。普通は解散を決めてからも解散ライブがあったりして、気持ちに区切りをつけることができるけど、T-BOLANの場合は不可抗力で解散して、しかも解散ライヴもできないまま……っていう。

上野:そう。そこが一番やり残したというか、ずっとモヤモヤがあって。そういうのがあったから、楽器はずっと続けてましたね。

──じゃあ、T-BOLANの曲も常に聴いていたり?

森友:常に聴いてたのは青木だよね。こいつは昔からそうでしたから(笑)。

青木:そう。僕は解散後も解散前も、車の中では常にT-BOLANでしたよ(笑)。単純に好きだし、誇りに思ってるし、客観的に聴いても“あぁ、いいなぁ”って思う。

──いい曲ばっかりですからね。

青木:うん。それに、僕の人生じゃないですか、T-BOLANは。だからこれは常に傍らに置いておこう、みたいな。

──でも、そんなに大切なバンドなのに、前に森友さんから話があった時は、なぜ“一緒にやろう”っていうことにはならなかったんですか?

青木:あの時は話だけで音を出してなかったから。山中湖に行った時に後押ししたのは、やっぱり4人で出した音だったんですよ。これはドキュメンタリー映画の中でも言ってるんですけど、音を出したら“イケるな”っていう感じが出てきて。だから1日目と2日目の気持ちはもう、だいぶ変わってましたよね。1日目はやっぱり不安だったんですよ。嵐士と五味はずっと走り続けてきたけど、俺はずっと止まってたわけですから。そこで、一緒にできるんだろうかと。でも1日やって、2日やっていくうちにだんだん“あ、俺はまだできるな”っていうことを確認できた。

──で、山中湖での3日間を終えて、じゃあ再結成しよう、と?

森友:まぁ4人で話をして、みんなの気持ちが同じところにあったんです。“もう一回ステージに立とうよ!”っていう。ただ、これは4人だけで決められる問題でもないし、いろんなことが重なっていかないと実現には遠い。だから、いったん俺が預かっていくよ、と。そこから昔の仲間たちに会いに行って、どこまでみんなで想いを重ねることができるかっていう……つまり“挑戦”ですよね。とにかくもう一度ファンの前でステージに立ちたい!っていうのが、まず山中湖からの1つのゴールであり……結果的には大阪の厚生年金会館(現・オリックス劇場)と渋谷公会堂っていう2つのゴールになりましたけど。チケットのほうも喜ばしいことに完売という状態になり。これも来てくれる人が存在しなかったら成立しない話で。だからこれで、駒は全部揃った、と。あとはもう一度、1996年の厚年のライブから……何年になるんだ?

──19年です。

森友:19年!? 遠いなぁ(笑)! そんなに経ってるんだ!? でも変わってないでしょ?

──全く変わってないです。というより、よりカッコ良くなってると思いました。あのドキュメンタリーフィルムを観た時に、それぞれの人生を歩んで、再び集まった時の姿が、本当に“ロック”だなと思って。だから3月のワンマンは昔以上にカッコいいものになるだろうなって、より期待が高まりました。

森友:期待に応えられるよう、頑張ります(笑)。まぁでも本当に、今回はアルバムのツアーみたいなセットリストの制限もないので、今までにないようなベスト盤的なヒットチューン目白押しのライブになると思う。曲も結構用意しているので、期待しててください。俺たち自身、どこまで行けるか“挑戦”だと思っています。

──楽しみにしています。最後に、3月のワンマン以降は、何か考えていらっしゃるんですか?

森友:先のことに関しては何も決まってません。それは別に解散というわけでもないし、停止というわけでもない。まずは山中湖から、俺たちがやろうと決めてきた場所まで、置き去りにするしかなかったピースを手にするため、全力を尽くして楽しもうと。今、僕らはそこにいるんです。

取材・文◎赤木まみ



■ドキュメンタリームービー
『T-BOLAN THE MOVIE ~あの頃、みんなT-BOLANを聴いていた~』
2014/日本/約90分/カラー/16:9/5.1ch/DCP
[東京] 新宿ピカデリー 2014年2月22日~28日
[大阪] なんばパークスシネマ 2014年2月22日~28日
[北海道] 札幌シネマフロンティア 2014年2月22日
[宮城] MOVIX利府 2014年2月22日
[埼玉] MOVIXさいたま 2014年2月22日
[神奈川] MOVIX橋本 2014年2月22日
[名古屋] ミッドランドスクエアシネマ 2014年2月22日
[京都] MOVIX京都 2014年2月22日
[広島] イオンシネマ広島 2014年2月22日
[福岡] 中洲大洋劇場 2014年2月22日
¥2,000円(税込) 舞台挨拶付き入場券は¥3,000円(税込)となります。
<舞台挨拶>
[東京] 2014年2月22日(土) 新宿ピカデリー
[大阪] 2014年2月23日(日) なんばパークスシネマ
※登壇者は予告なく変更する場合があります
詳しくはローチケ.com(http://l-tike.com/cinema/t-bolan/)をご覧ください。

◆DVD Loppi(ローソン・ミニストップ)&HMV限定発売決定
2014年3月21日(金) ZABL-5020~21 ¥5,600円(税別)
上映入場券とセットでお買い求めの場合 2014年3月19日(水)先行発売
※2013年12月13日(金)10:00~予約開始
<DVD2枚組内容>
・本編映像(約90分)
・特典映像(未公開映像含む約60分)
・ブックレット32P
詳しくはローチケ.com(http://l-tike.com/cinema/t-bolan/)をご覧ください。

■<T-BOLAN LIVE HEAVEN 2014 ~ Back to the last live!! ~>開催決定!!
2014年3月8日(土) 大阪オリックス劇場
開場17:15 / 開演18:00
[問]サウンドクリエーター TEL 06-6357-4400
■2014年3月21日(金・祝) 東京渋谷公会堂
開場17:15 / 開演18:00
[問]ディスクガレージ TEL 050-5533-0888
チケット一般発売日:2014年1月25日(土)
全席指定 7,500円(税込)
※3歳以下入場不可、4歳以上からチケットが必要


◆T-BOLAN THE MOVIE ~あの頃、みんなT-BOLANを聴いていた~ オフィシャルサイト
◆T-BOLAN オフィシャルサイト
◆森友嵐士 オフィシャルサイト

◆インタビュー(2)へ戻る
◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報