山梨県の名城、舞鶴城こと甲府城である。日本全国舞鶴城という名前の城は多い。山梨の夏は暑い。暑過ぎる、この甲府城も非常に熱い城である。

◆甲府城画像

何を隠そう中島卓偉、2014年4月現在、山梨県電波発信の天下のFM-FUJI様で「TAKUI23」というラジオ番組を持たせてもらっておりまして(毎週金曜日23時からやっております)、もうかれこれ2年近くも喋らせてもらっておりまして、こんなに長く続けさせてもらえるなんて有り難き幸せなわけでして、そんな3月、毎年この時期になると番組が続くか終わるかソワソワするわけでして、で、めでたく続けさせてもらえることになった時に思ったのです。

これは感謝の意味を込めて甲府城を勝手に城マニアで書かんといかんなと…。

で、私、今月の頭に愛車のブリティッシュグリーンに輝くイギリス屈指の名車、97年式のミニ・ケンジントンで(ミニ・クーパーではない)中央道をぶっ飛ばし、日帰りで改めて甲府城に見学に行ったのでありました。そう、もっと濃く甲府城の魅力を紹介する為にである。

築城は1591年。この城も城主がコロコロ変わっている。まるでアルバム出す度にキャラクターが変わるデビット・ボウイのようさね。徳川家が支配してた時期が長いので、やはりお金があるわけで、何年もひたすら増築工事をしていたご様子。総石垣で作られた城は当時周りには高い建物なんて当然ないわけで、たくさんのアルプス達に囲まれているがこの甲府の盆地に足を踏み入れた途端に遠くに甲府城の天守閣が見えたはず、それはそれは最高の絵面だったと思うし、殿様も天守閣から見える全方向を山に囲まれた景色、そして富士山もあり、下に広がる城下町、それはそれは最高の征服感であったと思う。こんなにいい音楽をやっているのに見つけてもらえない私、中島卓偉は常に悲壮感が漂っていると思う。

先に天守閣について触れておきたい。ソフトタッチというよりハードタッチで触れておきたい。

長い間甲府城には天守台はあっても天守は建てられなかったという説が伝わっていた。だが近年やっぱり天守は建てられていたという話が浮上。実は私もそう思っていたのだ。徳川幕府に遠慮して天守を建てなかった武士ならば、端から天守台など作ったりせんだろうと思うわけだ。そんなことするだけ時間と金の無駄ってなもんだし。だいいち徳川家の城で城主である徳川家が誰に遠慮して天守を建てないんだ。おかしいだろ。

ようは、単に天守のデータが残ってないからそう伝わってきただけでしょ?そんな城日本にいっぱいありますよ。それじゃいかんと思うわけです。何らかの理由で燃えたんだと思います。天守閣が~燃えている~~ギラギラと~燃えている~~だったんだね。落雷か火事か、データが残ってないならこの二つしかないでしょう。もしくは明治維新まで残っていたならば取り壊されてしまったケース。日本の天守閣がなくなったケースはすべてこの三つしかありえないわけです。

そう、バンドの解散と一緒です。バンドの解散の理由なんてね、よくね、格好良くね、みんな解散理由を言いますけどね。音楽的な不一致です、とか。

原因は基本的この三つです。

1、金。(曲書かねえ奴に限って、曲書いてる奴に不平不満を言うケース)
2、女。(そういう才能ない奴の女がバンドにズケズケ意見を言ってバンドが険悪になるケース)
3、不仲。(仲悪くなって顔も見たくない、だからもうバンドなんてやってられない、というケース)

こんなもんですから。世界のバンドが証明してますから本当です。だから続けてるバンドって凄いんです、それだけで拍手なんです。素晴らしいんです。解散しないって本当に大変なこと、でもそれをやり続けれるバンドってどのバンドも世界一格好良いわけです。

ではちなみに再結成の主な理由も触れておきましょうか。これはシンプルに二つです。

1、金。(食えなくなり、売れてる時期の生活が恋しくなり、バンドを使ってなんとかしたいケース)
2、なんとなく和解。(大人になろうぜとか言ってもう一回集結)

そう、こんなもんです。くり返すようですがバンドは続けてるバンドが一番偉いんです、もしくは脱退せず看板を下ろさずやり続けたメンバーが偉いんです。そして何より再結成なんてせずソロでやり続けてる人が凄いんです!そうなんです!もっと応援しましょう!そういうバンドやそういうメンバーをもっと応援してください!私はこういうことすべてが面倒臭くて、アマチュアの頃にとっととバンドを解散しました。

さてずいぶん話がそれました。甲府城と中島卓偉の才能に話を戻しましょう。この10年の間に石垣の修復や櫓や門の復元が進み、城の雰囲気は日々わかりやすくなってきてると思います。でも石垣が大好物な私としてはそこまでしなくても全然イケてるとは思うのだが。まずは車でも徒歩でも匍匐前進でもいいのだが城を軽く一周して石垣の素晴らしさを堪能してから城内にプラグインベイベーしてもらえると嬉しい。入り口は遊亀橋か行くか、鍛治曲輪門から行くか、内松陰門から行くかで城の楽しみ方が変わる。卓偉をレコードからいくか、ライブからいくか、FM-FUJIの公開生放送からいくかってのと同じさね。

本当は鍛治曲輪門から入るのが大手門があった道程に近いので正解かもしれない。残念ながら城のど真ん中に道路が通ってしまうケースが多いので城の本来の景色や地形が薄まってしまうのである。まさしく甲府城もそれである。

稲荷曲輪の下に線路が走っており、甲府駅があるもんで、しかも稲荷曲輪の駅よりにでかいビジネスホテルがあるもんで全然駅から甲府城が見えない。これはいかん。愛を持って伝えさせてもらいたい。

城の周りにはあんまり高い建物を建てんでくれる?見えねえしさ、よろしく!

でも自分に死ぬ程金があり、城内の土地が空いて、ホテル建てませんか?最上階を事務所にしてレコーディングスタジオ作っちゃいます?と言われたら……。

うん!建てる!うん!間違いなく建てちゃう!

線路のおかげで復元された山の手御門を見学するのに線路を渡らんといかんのもせつない。もうちょい甲府駅を長野方面にずらせなかったんかなと思う。今ある山梨県庁があるところが楽屋曲輪と言って言わば三の丸、ここにでかい屋敷が建っていた。その一本外にある平和通りが外堀だったのである。平和通りは全部埋め立ててしまった。その外堀の外から街を復興させるじゃ駄目だったんかなあと明治政府、大正政府、昭和政府にもの申す。そうすればもっと甲府城の凄さを伝えることが出来たと私は思うのだ。城を歩くのに、遠くから城を見上げるのに、こんなにワクワクする城はないと思うからなおさらである。

最後にもう一度、だけどもう一度、それでももう一度天守の話をしておきたい。

甲府城の天守台、これも見るとかなり上がる。外から見ても石垣の高さから天守台だけ突き出ているのがわかるし、本丸から天守台の正面を見ると入り口の階段をダッシュで登りたくなる。ここに五層の天守閣が建っていたとイマジンする。最高や!しかも、しかもだ、正面の階段の左横にあったであろう付け櫓の石垣が何故か若干斜めに曲がって作られている、このお洒落感、たまりません。このハイセンス、最高です。正方形に石垣を組んだ方が建物も絶対に作りやすいはずなのにもかかわらず。

こういうちょっとした斜めのデザインや、曲がった石垣の組み方をしてる城は非常にセンスあると思う。信長の安土城天守台しかり、岡山城天守台もしかりだ。いい!鍛治曲輪の広場から見上げると本丸の黒門横にある謝恩碑の石垣も何故か若干斜めに曲がってるのがわかる。これは初めて甲府城に来た時から感じていたのだ。

なんだ?そのちょっとしたディティールは?そのセンス、頂きます!!!!!!!!

ちなみにこの謝恩碑、なんでこんなもん甲府城の本丸にこんなにでっかく建てられなきゃいけねえんだよ?ここじゃなくてもいいだろうがと思う。だが、もし自分が死ぬ時に、今までお世話になったすべての人達の名前を刻んだ卓偉さんプロデュースのロックンロールな石碑でそこに設置しませんか?と言われたら……。

うん!建てる!うん!うん!いいんですか~??とか言いながら建ててまう!!!!!

三度目に訪れた際には丁度信玄公祭りの真っ最中で、子供達が鎧を着て行進していた。しかも桜が満開。最高のシチュエーションであった。特設ステージがあったので来年くらいアコースティックでいいから歌わせてくれんもんだろうか?

城から駅の反対側へ線路を渡り武田通りの緩やかな坂を上がって行けば武田信玄を祀った武田神社がある。ここも素晴らしい。神社と言ってももとは武田の館の跡であり、はっきり言って城である。すべてを堀に囲まれ防備も堅い。ここももっともっと評価されるべきだ。歴史は甲府城より古い。作りを見ると武田神社の方が城らしいとも言える。真っ直ぐに伸びた城までの参道もインパクトがある。

信玄に会いに行く武将達もここを歩きながらビビリもしたはずだ。城下町をもっと開けたものにする為には城を下り、甲府駅周辺にあったちょっとした丘に城を築く方が良かったのだろう。それで甲府城が生まれている。武田神社あっての甲府城なのである、その歴史の深さも山梨の魅力の一つである。

去年の夏にFM-FUJI開局記念に山梨の本社でサテライト生放送をしたのだが、この日の最高気温41度。朝、山梨入りした時点で気温39度。ライブ前の空き時間にマネージャーの運転で甲府城の観光を試みたが、城を一周した時点で、この暑さでガチで見学したら、俺死ぬ、と思ってやめておいた。いくじなしである。

そんな山梨の夏は果物がたまらん状態であるからして、信玄餅もお土産にかかせない。温泉も常にスタンバってくれている。ちょいちょいまた山梨に来たい。そして是非また甲府でライブがしたい。何よりみんなで聴こうFM-FUJIである!(お!?上手くまとめたな!)

甲府城、また訪れたい…。


◆【連載】中島卓偉の勝手に城マニア・チャンネル