【インタビュー】三澤紗千香「今回も走っています。意思の強さを感じる表情も見てもらえたら嬉しいな」

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■今回は歌詞に関しても自分の感じるところをいろいろ言わせてもらって
■アニメのキャラクターや自分が歌いたいことを細かく擦り合せていきました


 ▲「フェイス」初回限定盤
 ▲「フェイス」通常盤
──今作「フェイス」は、2ndシングル「リンクス」から約1年ぶりのシングルとなる訳だけど、またこれまでとは違った感覚だった?

三澤:そうですね。「フェイス」は、TVアニメ『白銀の意思 アルジェヴォルン』のエンディングテーマでもあるんですが、この作品には役者としては参加していないので、すごくいい距離感で歌えたと感じています。きっと、デビュー曲が、自分が役者として参加していない作品のテーマ曲だったとしたら、より強くプレッシャーを感じていたと思うんです。まず、その作品の世界観を自分が理解するのにすごく時間がかかっただろうし。でも、自分が作品の中で演じることを覚えさせてもらったこともあり、“こんな曲がここで流れてくれたらいいな”とか“ここにこんな歌があったらいいな”っていう、テーマ曲に対する理想が生まれたりもしたので、今回の「フェイス」は、そんな想いも込めながら歌いました。いままでの作品は原作があったんですが、今回の『白銀の意思 アルジェヴォルン』はオリジナルなので、そこも大きく違うところでしたね。それに、今回は、歌詞に関しても、自分の感じるところをいろいろと言わせてもらって、たくさんお話しをさせてもらって最終的な完成作品にしていった流れもあったんです。例えば、“風”とか“翼”とか“飛んで行ける”っていう言葉で開放感や広がりを表現していたんですけど、この作品に出てくるロボットは空を飛ばないんです。全部地上戦なので、空を飛ぶ印象を聴き手にもたせたくなかった。そんな想いを伝えて、歌詞を“決心をするときに、強く蹴る地面”という意味を持った“飛ぶ”のではなく“走る”イメージにしてほしいって書き換えてもらったりもしました。アニメのキャラクターや、自分が歌いたいことを細かく擦り合せていったという感じでしたね。

──楽曲自体は、ピアノのイントロから始まるけど、一気に疾走感溢れるメロへと流れていく1曲だよね。でも軽くはない。

三澤:はい。三澤の曲としては、激しく重い曲調になったと思います。アニメの内容は、生死に関わるシーンや緊迫したシーンもあるので、あまり軽い曲にしたくなかったんです。でも、あまりにも重すぎると、そこに希望がなくなってしまうと思ったので、そこもすごく考えました。声質も、いつもよりも低く歌うように意識したので、しっかりと意思を叫べる曲という印象に仕上がったんじゃないかなと思います。

──「フェイス」というタイトルに込めた意味は?

三澤:今回は、“闘いの中で生まれた絆”をテーマとしているので、“信じる”とか“強い気持ち”を表す単語をタイトルにしたんです。いままでのシングルのタイトルも全部カタカナ4文字だったんですが、今回も、偶然でもありつつ、ちょっとそこに合わせた想いもありつつ、カタカナ4文字になりました(笑)。“フェイス”っていうと、みんな最初に“顔”のことと思われるかもしれませんが、“面する”という意味もあるので、ちゃんと真っ直ぐ前を見る、直面するというところも含まれています。だから、カタカナにすることで、ダブルミーニング的な効果も生まれたらいいなって考えました。あとは、カタカナだと検索しやすい。予約しやすい。大事です!

──あははは。そこ大事だよね(笑)。

三澤:はい。そこ大事です!

──強さと切なさが同居しているミュージックビデオもすごく素敵だね。

三澤:ありがとうございます。自分の性格上、いろんな想いを振り切って、ただただ前向きに生きるっていうことができないんです。起った出来事をちゃんと受け止めながら、しっかりと一歩一歩進んでいきたいっていうのを表現したかったので、そこにある切なさも感じてもらいたい。でも悲し過ぎないように伝わればと思っていたので、そう言ってもらえてすごく嬉しいです。あと、これまでのミュージックビデオでは、全作走っているんですが、もちろん今回も走っています(笑)。頑張って走ったし、意思の強さを感じさせる表情作りも心がけたので、そんなところもしっかりと見てもらえたら嬉しいなと思います。

──カップリングの「シグナル」は? これもカタカナ4文字だ。

三澤:これは完璧な偶然でした(笑)。サビに“シグナル”という単語が使われているんですが、そこがとても印象的に耳に残ることもあって、このタイトルになりました。やっぱり三澤、ここまできたら、“カタカナ4文字キャラ”“走りキャラ”は今後も貫き通していくべきかもしれないですね(笑)。頑張ります。

──あははは。そこは死守するのね(笑)。

三澤:はい(笑)。表現の幅を狭めてしまわない程度に頑張っていこうかなと思います。

──「シグナル」は音数も少ないから、ダイレクトに声そのものを感じることができるよね。

三澤:はい。「フェイス」のカップリングに合う曲ということで選んだ曲でもあるんです。歌を好きになったきっかけがYUIさんなので、アコースティックギターがメインになった曲をいつか歌いたいという思いもあって、今回チャレンジさせていただきました。いままでは、爽やかな曲調が多かったので、ちょっと珍しいと思いますよ。みんなに届けるために歌っているというより、聴いてくれてるその人だけに歌いかけるような、そんな身近さを感じてもらえたらなと。なので、ぜひ、じっくり声と言葉を感じてもらえたらと思います。今、やらせてもらっているラジオ番組の中で、リスナーさんから、いろんな音楽をオススメしてもらうコーナーがあるんですが、そんな中でもいろんな刺激をもらっていますし、中には、“三澤さんに似合う曲だと思います”ってオススメしてくれる曲もあるので、そういうところでは、みなさんが想ってくれる三澤紗千香のイメージをはっきりと掴むことができるし、みんなが私に求めているモノもわかるので、本当に勉強になっています。なので、この先もいろんなことを勉強しながら、それを刺激に、ますます三澤紗千香の個性を磨いていけたらと思っています。

取材・文●武市尚子


「フェイス」
<初回限定盤>CD+DVD(2枚組)
価格:1,944円(tax in)
品番:1000505211
<通常盤>CD(1枚組)
価格:1,296円(tax in)
品番:1000505212
(CD)
1.フェイス
2.シグナル
3.フェイス(instrumental)
4.シグナル(instrumental)
(特典DVD)
●「フェイス」MUSIC VIDEO
●MV Making Movie
●TV-SPOT

<アニメロサマーライブ2014>
2014年8月29日(金)、8月30日(土)、8月31日(日)
会場:さいたまスーパーアリーナ
三澤紗千香の出演日は8月30日(土)

◆三澤紗千香 オフィシャルサイト

◆インタビュー(1)へ
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