【倉木麻衣×BARKS連載対談】第六回(2006~2008年)「直接アジアの人に伝えたいと思ったんです」

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■テレビの音楽番組を見てもコラボレーションが多くて
■私も近々やれたらいいなと思ってるんです

▲「Born to be Free」収録/8thアルバム『ONE LIFE』(2008.01.01発売)
▲『A3 CHAMPIONS CUP 2007』出演時(2007.6.7)
▲『A3 CHAMPIONS CUP 2007』出演時掲載パンフレット
▲万里の長城での一枚
倉木:デビュー当時に、「Love, Day After Tomorrow」を中国語で歌ったことがあったんですよ。それはアジアのファンの方に向けて発信したいという気持ちだったんですけど、発音がすごく難しくて、自分の経験も不足していたので、保留になってしまったんですけども。もう一度アジアソングにチャレンジしたいという気持ちはずっとあって、「Born to be Free」という曲があるんですけど、それを韓国語と中国語に直して、直接アジアの人に伝えたいと思ったんですね。

西室:『A3 CHAMPIONS CUP 2007』というサッカーの国際大会が中国であって、日本と韓国と中国が参加したんですけど、その大会のテーマ曲として作った曲です。

烏丸:そこでまた、大きな広がりが見えますね。

倉木:中国語って、面白いんですよ。発音自体に音階があるみたいで。

西室:MCもできるだけ中国語でやりたいということで、一生懸命レッスンしたり。ただ日常会話ではなく、MCで使う中国語を集中的に覚えたので、“うしろのみなさん、歌ってください”は言えるんですけど、“これが食べたいです”は言えないんです(笑)。

倉木:“トイプーチー(すいません)”とか。私の曲を聴いて、日本語を覚えてくださる方がすごく多かったので、それにもすごくびっくりして。私も負けじと頑張ろうと思って、みなさんと会話したくて、一生懸命覚えました。2014年も8月24日に台湾でライブをするんですけど、すごく楽しみにして待っていてくださってるので、なるべく多く行きたいなという気持ちはあります。

烏丸:初めて行った国で、歌ったらすごい反応が返ってくるのって、けっこう衝撃的な経験ですよね。

倉木:そうですね。あとはやっぱり、日本と違う向こうの文化も感じられて、ファンの方の熱意がすごいんですよ。日本の方は礼儀正しく、列に並んで待っているんですけど、向こうの人はダイレクトにこっちに向かってくるので(笑)。

西室:記者会見も、もみくちゃなんですよ。誰がオフィシャルなのか、ファンなのかもわからない(笑)。すごいカメラを持って堂々と最前列にいるので、カメラマンかと思ったら普通のファンで、勝手にどんどん質問したり(笑)。

倉木:ライブ会場も、座席があるはずなんですけど、みんな前に来ちゃって。

烏丸:(当時の報道写真を見ながら)でも倉木さん、全然物怖じしてない。

西室:そうなんですよ。周りは大変でしたけど、本人は全然大丈夫なんです。

倉木:でも一度だけ、“これはヤバイ!”と思ったのは、ライブ中にある曲のイントロで、クリックがイヤモニ(イヤーモニター)から流れるはずだったんですけど、外に出ちゃって、みんなで唖然としたこと(笑)。

烏丸:カッ、カッ、カッて?

西室:イヤモニも、違う電波が入り込んでくるんですよ。“なんか、ラジオの音が聴こえるんですけど…”とか(笑)。

烏丸:超笑えるんですけど。ありえないなぁ。

倉木:いろんな意味で、いろんな経験をさせていただきました。

西室:鍛えられたね。韓国公演の時には、リハーサルが2時間くらい押した挙句に、客入れが始まってしまって。“お客さん、入ってきてるんですけど……”“いえ、気にしないでリハーサルをやってください”って(笑)。中国では、リハーサルの途中でまだステージを作ってるんですよ。“危ないのでここは歩かないでください”って書いてあったり。

烏丸:文化の違いって、面白いですね。

倉木:それと、向こうの方はコラボレーションするのが好きなんだなって、すごく感じました。インタビューでも、“中国のアーティストとのコラボレーションは?”とか、よく聞かれたので。向こうのテレビの音楽番組を見ても、コラボレーションが多くて、私も近々やれたらいいなと思ってるんですけど。

烏丸:アジアのライブはすごいですね。大変な刺激がもらえて。

西室:なかなか日本では体験できないことでした。

倉木:でも文化は違っても、お寺があったり、日本と共通する部分もすごくあって、ほっとするんですよ。ファンの方も、すごくあったかくて、いい子たちが多いので。

烏丸:そういうふうにコミュニケーションをとることが、もともと好きでいらっしゃるんですよね。何回か前のお話で、初めてライブをした時に、出待ちの方が何人かいて、うれしくて交流したという話を聞いてびっくりしたんですけでも。その行動の是非はいろいろあると思いますけど、そこらへんはフランクに、壁を作らないというか、自由奔放にやられてますよね。

倉木:それでスタッフの方にいつも止められたりするんです(苦笑)。

烏丸:それはそうですよ。

倉木:だってみんな、私のためにお金を使って、全国を回ったりしてくださってるわけじゃないですか。それを考えると、ひとりでも多く直接お会いして、ひとことでも多く言葉を交わしたい気持ちになるんですよね。そういうことはアジアの国に行く時も、自然な形でやっていけたらと思っています。

文◎宮本英夫

  ◆  ◆  ◆

次回の連載対談は、倉木麻衣の2009年~2010年をお届けします。



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■<15th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2014 BEST “一期一会” ~無敵なハート~>
09月06日(土) 三郷市文化会館(埼玉)
09月13日(土) 磐田市民文化会館(静岡)
09月20日(土) 久喜総合文化会館 大ホール(埼玉)
09月23日(祝・火) 桐生市市民文化会館 シルクホール(群馬)
09月28日(日) 東京エレクトロンホール宮城(宮城)
10月04日(土) 福岡国際会議場 メインホール(福岡)
10月10日(金) 愛知県芸術劇場 大ホール(愛知)
10月13日(祝・月) 札幌市教育文化会館 大ホール(北海道)
10月18日(土) 西条市総合文化会館 大ホール(愛媛)
10月19日(日) サンポートホール高松 大ホール(香川)
10月26日(日) 武蔵村山市民会館(さくらホール) 大ホール(東京)  
11月01日(土) 大津市民会館 大ホール(滋賀)
11月09日(日) 大阪国際会議場(グランキューブ大阪) メインホール(大阪)

■<15th Anniversary Mai Kuraki Live Project 2014 BEST “一期一会” ~Premium~>
12月06日(土)  開場15:00/開演16:00
会場:東京・日本武道館
[問]H.I.P. TEL:03-3475-9999
チケット料金:全席指定 8,000円(税込)
※6歳以上有料。5歳以下入場不可。
※チケットは入場引換券となります。座席は入場時にご案内致します。
※座席のお問い合わせには一切お答えできません。
一般発売:11月15日(土)

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