【インタビュー】FUTURE BOYZ、世界水準のEDMサウンドを発信するハイスペックなシンガーデュオ

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■ABOUT DEBUT MINI ALBUM『TOKYO STYLE』→FUTURE


▲『TOKYO STYLE』。
──さて、ミニアルバム『TOKYO STYLE』についての話を聞かせてください。

iamSHUM:この作品のために30~40曲くらい作っているんです。他にも海外のアーティストやクリエイターとセッションしたものがあるんですが、今回は、そこから選び抜いた5曲です。

thisisWAYNE:製作期間は半年くらいだったんですが、中身の濃い半年でした。

──タイトル曲の「TOKYO STYLE」は、RihannaやLADY GAGAの楽曲も手掛けるプロデューサー、デーヴ・オーデとのコラボなんですね。

iamSHUM:はい。2013年の夏頃にL.A.に行って、こういう音がいいんじゃないかとか、こういうラップがいいんじゃないかって、その場で直接、セッションしながら、細かく話をして作り上げたんです。東京に戻ったあとに再レコーディングをして、その後はデータをやり取りしながら今の形になって。

thisisWAYNE:デーヴ・オーデは何度もビルボードで一位をとっているような人なのに、すごく気さくでフィーリングで作ってる人。「これどう?」って、その場で音を出して、その時のグルーヴ感で作っていくんですが、一緒に作業をしていても気持ちいい。作っている最中から気持ちの良いものをアウトしていかないと、聴き手にも伝わらないだろうし。あの時の空気感も、そのままダイレクトに入れたいなぁという思いがあったので。芯の部分はそのままで、そこにエッセンスを足しながらブラッシュアップするような作業でした。

──この曲ではオーストラリア出身の女性シンガーVASSYもフューチャリングヴォーカルとして参加していますね。


▲iamSHUM。
iamSHUM:彼女も頑張っている女性シンガーで、2014年の頭にDavid Guettaがフューチャリングしていたり。そういう若手のクリエイターやアーティストを意識して、今後も制作できたらなぁと思っています。プロとかアマとか関係なく、良いアーティスト、クリエイターと一緒に音楽をやりたいんです。トラックメーカーだけじゃなく、すごい上手いギタリストやベーシストがいたら一緒にやりたいし、ラッパーとかもコラボしたいと思っているんです。そういう人とセッションしてすごく良い化学反応が起こったら、新たな曲が生まれると思うので。そこを今は大事にしています。

──EDMをやってる人にこだわらず、ジャンルも飛び越えて、新しいものを作って行きたいという心意気なんですね。

thisisWAYNE:自分たちがカッコいいと思えて、面白くて、聴いていて気持ちいいっていうものですね。ジャンルや使ってる楽器っていうのは制限ないので。制限しちゃうと逆に可能性をつぶしてしまうと思うんです。

iamSHUM:でも、根本の中身としては、エレクトロが好きというのは変わりなく。エレクトロも進化しているので。10年前のハウスとかに比べるとEDMっていうジャンルも出来ちゃって。エレクトロというジャンルから幅広くなって、色んなアーティストがいろんなものを集めてさらに進化している。僕たちも新しいものをクリエイトできるようなアーティストになれるように、楽曲も意識して作っていきたいと思っています。

thisisWAYNE:軸はブレずにね?

iamSHUM:うん。しっかりこだわりは持って、いろんな人とセッションしたい。きっと、いろんな意見があると思うんですが、自分にこだわりがあればいいと思うんです。今作に「FUTURE PARADE」っていう曲があるんですが、この中に犬の声が入ってるんです。

──入ってますね。

iamSHUM:この曲って、ライヴでもやっていた曲なんですが、RプロデューサーのRemo-conさんとセッションしながら仕上げたんです。この犬の声はもともと僕が入れていたもので、どうしても残してほしいとお願いしたんです。こういう犬の声もそうだけど、他にも色んな新しい音をアンテナ張って探していたりするんです。この犬の声は、電子音の中に生っぽい音を入れたいなぁって考えてたら、犬がワンッて吠えたんです。それで曲が広がっていくこともある。今外で聞こえてる電車の音も、その上にドラムのキックを乗せたりすれば、それが面白い東京を描いた歌になるかもしれないし。そうやって、生活している中でクリエイティヴなことを考えて、いつもアンテナを張っています。

──この5曲の中で何気なく鳴ってる音の一つ一つに、そういう発見から加えられたっていうエピソードがありそうですね。

iamSHUM:ありますよ。あと僕ら、歌詞にもこだわっています。タイトルが「TOKYO STYLE」なので、今作はどこかしら東京のイメージを描いています。「ワッショイ」って入っていたり、「Welcome To The Party」では日本の女の子の名前が入っていたり、「TOKYO STYLE」っていうこの作品のキーワードの曲も入っています。そういう面で、日本、東京、Japanっていうのが出せたら面白いのかなって思ったんです。

──2人とも地元が東京じゃないですよね。だからこそ見える東京っていうのもあるんでしょうね。


▲thisisWAYNE。
thisisWAYNE:そうですね。海外の人から見える日本もすごく変わっていて異質だと思うんです。東京はその中心地で。沖縄から見ていた東京っていうのもちょっと違うんですよね。そういうところで、僕たちなりの切り口、アプローチで表現できたら面白いし。そこに日本のアイデンティティも流れていて、僕らは英語もしゃべれるから、それを簡潔に伝えられるだろうと思うんです。だから英語で歌っている。でも、その中に日本語のエッセンスや日本を匂わせるようなフックを入れられると武器になるなと。

iamSHUM:thisisWAYNEも歌詞を書くときにそれを意識してくれているんです。制作の流れ的には僕が曲を作って、彼が詞を書くというスタイル。それでFUTURE BOYZっていうことで。僕ら、東京に来てまだ半年なんですが、来たばかりの時に浅草に行ったんです。知ってはいましたが、実際に行ってみると、やっぱ凄いなぁって。東京にずっといる人には当たり前の風景なのかもしれないですけど。お寺とか、すごくでかいし、生で見ても迫力あって。外国人が観光で来て「スゲェ!」って言っているのがわかる(笑)。

thisisWAYNE:街によっても雰囲気が違うしね。ファッションも建物も違う。面白い街だなぁと思います。

──FUTURE BOYZの曲を聴いていて、まだ遭遇したことのない不思議なものを感じてたんです。2人が東京と出会ったときの不思議な感じって、そういうものなのかもしれませんね。想像はできるけど、実際に見てみたらこんな感じなんだ!?っていうような。

thisisWAYNE:きっと東京に慣れちゃったら別の見方になると思うんです。外から見た東京と中から見たときの東京と、いい感じのブレンド具合というか。そこは表現したかった部分でもあります。

──「Welcome To The Party」のPVには、その不思議な街・TOKYOの感じがすごく入ってますよね。

iamSHUM:撮影はシンガポールだったんです。撮影クルーもエキストラもシンガポールの方と一緒に制作したので、新たな不思議感は伝わると思います。

thisisWAYNE:コンセプトはParty meets Future。CGもたくさん使ったし、雰囲気も特別なものになってるのかなぁと思いました。

──CGと現実が混ざって、引き込まれる映像ですよね。曲のパーティー感も伝わるし。基本的に「TOKYO STYLE」にはアガる曲が多いですね。「If There Was No You」はちょっと切ないですけど。

thisisWAYNE:これもまたFUTURE BOYZとしては別の見せ方ができるのかなって。「TOKYO STYLE」はPVも含めて、一番エッジが効いててカッコいいトーンや質感。着ている衣装も含めて。

──これからも楽曲が増えるたびに挑戦がありそうですね。

thisisWAYNE:もちろん。楽しみにしてほしいです。僕たちの曲を聴いて、色んな解釈をしてほしいと思います。Something Newっていうクリエイティヴさ、日本のアイデンティティを持っていること。日本語のスパイスも入った英語の歌詞で、新しい、面白いもの。それは今作もそうだし、次作もその次も続けていきたいと思っています。あと、僕らはライヴにこだわっていて、同じライヴはしたことがないんです。もちろん、これからも。毎回違う形でエンターテインメントとして楽しませたいと思いながら意識してやっているので、ぜひ観てもらいたい。作品もライヴも期待しながら待っていてもらえば。

iamSHUM:9月24日の『TOKYO STYLE』のリリースを皮切りにアジアツアーを開催するんです。リリースパーティーが10月10日で、その後にアジアを5ヶ所まわります。ツアーをやりながら次作のことも考えているので、2015年もFUTURE BOYZのいろんな音源、ファッション、カルチャーを届けられるのを目標に、EDM represent Japan……っていう感じで、パイオニアになれるように頑張っていきたいと思います。

取材・文●大橋美貴子
interview at FAKE SHOWROOM
Styling by Shogo Yanagi [FAKE SHOWROOM (FAKE TOKYO)]
Hair & Makeup: KenKen


[ミニアルバム]
『TOKYO STYLE』(MINI ALBUM)
2014-09-24発売
AVCD-38963 \1,620(税込)
DISC 1
01 Welcome To The Party
02 If There Was No You
03 TOKYO STYLE feat Dave Aude, VASSY
04 Best Night Of Your Life
05 FUTURE PARADE

FAKE TOKYO

FAKE TOKYOは、渋谷・センター街から国内外の新鋭ブランドを中心に、コレクションブランドまで扱い独自のファッションスタイル・感性でアプローチする1F CANDYと、国内外のデザイナーズブランドやオリジナルブランドをセレクトするブティックスタイルで「女性の本意」をコンセプトに展開する2F Sister からなるファッションスポット。イベント運営や、ショーディレクション、エキシビジョン等、セレクトショップの枠にとらわれない活動で独自のファッションセンスを提案する。国内外のファッションアイコン・クリエイターの来店があり、LADY GAGA・RIHANNA・KANYE WEST・JUSTIN BIEBER ・BIGBANG等も来店する。

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