【インタビュー】Angelo、アルバム『PSYCHE』完成「残酷に響くかもしれない」

■腹をくくってる部分があるんです
■目の前の“今”を選ぶって歌っているわけだから

──『PSYCHE』は緊迫感のある激しい曲が前半に集中していて、後半に向かうにつれて光が射すようにグラデーション的に広がりを増していき、最後はAngeloの新章の意志を示すような「A new story」で締められる。この構成も心地よかった。

Karyu：僕はAngeloの未来が見える流れになっていると思います。もっと、このバンドでいろんなことができると思っているし、やりたいし。

キリト：アルバムはすべての曲が大事なファクト……点として存在しているんです。1曲目から最後の曲まで通して聴いたときに人それぞれの感情に残った景色とか、感情そのものの色を創るために曲たちが存在している。いろいろ想像して聴いてほしいし、映画のように起承転結を大事にして、最後には作品そのものの純粋なメッセージが伝わるように作ってます。アルバムは6曲目までがある種、狂ったような曲で、その後に次元が変わっていくポイントがあるんですが、そこにもちゃんと意味があるんです。前半が攻撃的で後半でやさしい人になっているという解釈は人によって捉え方が違うし、そんな単純でもないんですよ。

──なるほど。

キリト：後半の3曲では確かにやさしい表現をしているかもしれないけれど、力づくでひきあげるとか、未来に向かって腕をひっぱってやるっていう攻撃的で暴力的な表現のほうが実はやさしく響く場合もあるんですよ。これが顕在意識と潜在意識の矛盾が同居しているという話にも繋がるんですけれど、このアルバムを「A new story」で締めるのも、人によっては残酷に響くかもしれない。過去を眠りにつかせて、新しいストーリーを捧げるって歌っているわけだから。でも、俺は万人を喜ばせる曲は書けないし、誰かを敵にする覚悟を持たないと振り切った曲は書けない。だから、この曲に関しては腹をくくってる部分があるんです。目の前の“今”を選ぶって歌っているわけだから。

──では最後に、12月24日からスタートする全国ツアー＜THE BLIND SPOT OF PSYCHOLOGY＞についてメッセージを。

Karyu：新たなAngeloの決意が見えるツアーになると思うし、新曲では新しいノリ方も提示できると思うので、楽しみにして来てください。

キリト：『PSYCHE』の世界観が中心になるので、当然、今までのAngeloのステージとは別次元の見せ方になると思います。アルバムの曲と今までの曲が混ざることによって、化学反応も起こると思うし、俺たちの覚悟がひとつ上の段階に行っているパフォーマンスになるんじゃないかと。またAngeloが大きく進化するツアーになると思うので、お楽しみに。

取材・文◎山本弘子





◆チケット詳細＆購入ページ
◆Angelo オフィシャルサイト

◆インタビュー（２）へ戻る
◆インタビュー（１）へ戻る