筋肉少女帯人間椅子、渋公にて“地獄の扉”オープン

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興奮冷めやらぬなか、続いてステージに現れたのは、筋肉少女帯。1曲目の「サンフランシスコ」からオーディエンスは気合十分。人間椅子の熱を受けて、大槻ケンヂ(Vo)が「お前ら、もう、でき上がってるじゃないか!」と叫ぶと、幸せそうに笑顔で応える観客たち。続けて演奏された筋肉少女帯Versionの人間椅子「ダイナマイト」で場内はさらなる盛り上がりをみせる。大槻のヴォーカルを中心に、橘高文彦(G)、本城聡章(G)、内田雄一郎(B)の華やかなコンビネーションが炸裂するこのナンバーもまた、原曲の魅力をさらに引き出していた。筋肉少女帯と人間椅子がお互いの曲をカバーすることによって際立ったのは、両者のアレンジセンスと演奏力の高さだ。
観客にとって大きなサプライズだったのは、8月5日にリリースされるニューシングル「混ぜるな危険」が初披露されたこと。思わず体を揺らしたくなるような筋少らしさ全開のこの曲を皮切りに、「労働讃歌」、「踊るダメ人間」、「イワンのばか」といったキラーチューンが次々と奏でられ、会場には大きな一体感が生まれた。

筋肉少女帯の華麗にしてハードな余韻が残るなか、オーディエンスは筋肉少女帯人間椅子の登場を今か今かと待ちわびる。ここからが本番だ。橘高文彦がヴォーカル、内田雄一郎がギターを務める“ブラック菩薩”に人間椅子の3人が加わる編成でBLACK SABBATHの「IRON MAN」、人間椅子に大槻ケンヂが加わって「日本の米」、さらに本城聡章を加えての「君は千手観音」など、この夜にしか味わえない特別な趣向を目の当たりにした客席からは大歓声が飛んでいた。KISSの「DETROIT ROCK CITY」を奏でる直前にジーン・シモンズばりに血糊を垂らすダブル・ベーシスト、鈴木研一と内田雄一郎の姿を見て、大人の本気の遊び心に胸を熱くした者は多かったにちがいない。祝祭感たっぷりのさまざまな編成が、おおいに観客を沸かせていた。
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