Crack6のツアー<12th Anniversary TOUR「Change the World」>が7月5日、SHIBUYA O-WESTでファイナルを迎えた。

◆Crack6 画像

開演前のスクリーンには最新ミニアルバム『Change the World』のイメージとリンクした映像が流れ、歓声の中にCrack6のメンバーが登場。JIRO 6(O-JIRO)のドラムの前に全員が集合し、みんなの前で気合入れをするところからライヴはスタートした。

オープニングはマイクのみでMSTRこと千聖が歌う「NEO」。続いてTENZIXXがオーディエンスをシャウトで煽り、MSTRがフライングVタイプを弾きまくる「衝撃~warning666~」からギターリフが引っ張っていく痛快な「破壊不可能」へ。MSTR、SHIGE ROCKS、TENZIXXが横並びでヘドバンする光景はド迫力だ。キャッチーなメロディが光る「Trickster」では間奏でMSTRとSHIGE ROCKSのツインリードならではの見せ場も。ミラーボールの光が回ると、解けないパズルのような二人の矛盾を歌った「未来パラドックス」が披露された。意外なことに前半は最新アルバムの曲は演奏されないまま。が、破壊と再生をテーマにした作品を匂わせるセットリストだ。

「ツアーファイナル! 今日まで長いようで非常に短かった。今回は“生と死”をコンセプトにしたミニアルバムで、僕らはどこから来てどこに行くんだろうっていう。人生として捉えてもらっても惑星の運命として捉えてもらってもいいんですが、人生の主人公は自分であって、生きている以上、成功と失敗を繰り返していく。後悔することはいっぱいあるけど、失敗を恐れずに進んでくださいと言いたかった。懸命に生きているだけでも尊いことだから。そんな気持ちでアルバムを作りました」──MSTR

真意がまっすぐに伝わってくるMCが心に響き、届けられたのはエレアコを弾きながら歌ったバラード「白い百合の咲く丘で」だった。愛する人が目の前にいない喪失感と新しい生命に託す希望。Crack6がこんなに情緒的でセンシティブな曲を生み出すとは思っていなかったが、切々と歌うMSTRの姿も含めて新たな扉が開いたようで新鮮に受け止めた人も多かったに違いない。続いて披露されたのはラテンテイストのギターポップチューン「Carry on」。“その手がたとえ空に届かなくても咲いた花”と歌うこの曲はアルバムを制作しているときにMSTRが自身の中に流れている普遍的なテーマを再確認したという楽曲でもある。

中盤では“ハイパードラマー”と紹介されたJIRO 6のドラムソロがオーディエンスの身体を揺らせ、ドラも叩いて会心の笑顔。レインボーカラーの弦を張ったTENZIXXが登場し、躍動感たっぷりのリズムセッションが繰り広げられた。

再び4人が揃ってのセクションは『Change the World』の真骨頂だ。負のエナジーを爆発させた“破壊”がテーマの「Catastrophe 666」ではスクリーンの映像とともに燃え上がるような演奏でオーディエンスを圧倒し、“再生”を表現した「Re-Born」ではMSTRの伸びやかな宇宙スケールのギターが空間を支配する。そこから日常に光が射しこむような“生命の力強さ”を感じさせる「Change the World」へと移行する展開は最高のカタルシスを感じさせてくれた。散っていく花を別れに例えた激しくも切ない「飛桜花」、メガホンを手にMSTRが上手下手へと動きまわりながら煽った「Mster A 2 Z」ではエンディングにハイジャンプをキメて大歓声。

「みんな、いい顔してますね! 汗かなり、かいてますけど、大丈夫ですか? なんとなくSEXが終わった後みたいな顔してるんですよね。僕もそうなんですけど」──MSTR

とカメラが回っているのも気にせず暴走しそうになるMSTRをJIRO 6がシンバルを鳴らして止める場面も飛び出しつつ、後半戦は加速していく一方。「キラ☆キラ」では完全開放ムードのオーディエンスとコール&レスポンスが繰り広げられた。フロアを三分割して煽るMSTRはWEST、EASTと分けたはいいけれど、なぜか、真ん中のお客さんはTOAST(笑)で、自由奔放なパフォーマンスで盛り上げる。Crack6のデビュー作にして超ヘヴィチューン「Zion」も久々に披露され、本編ラストは切なく狂おしい「Loveless」で幕を閉じた。

アンコールではTENZIXXが路上で若者ではなくオジさんに絡まれたというエピソードでひとしきり盛り上がり、再びMSTRからのメッセージが届けられた。

「人がどういうときに安心感を持てるかというと、他の人に必要とされているときなんですね。俺もステージに立っているときにはみんなが求めてくれているから、“俺、ここにいていいんだ”っていう安心感がある。もちろん、俺はキミたちを必要としているから。仕事でも友達でも恋人でも求め合う関係がいちばん大事だと思うんです。人生は長いようで意外と短い気がするから、最期の日までみんなと一緒に駆け抜けていきたいと思います」──MSTR

滅び行く地球を背景に、それでもわずかな希望を握りしめていこうと歌う「THE END OF THE WORLD」は曲の世界観をみごとに表現した痛みと力強さが同居する演奏とMSTRの祈りが伝わってくるようなギターソロがライヴならではの臨場感。美しい花のように生きようというメッセージが刺さってきた。そして、最新アルバムのボーナストラックであり、力強い意思を刻んだ「RISING SUN」では男性からの野太い声援も上がってのエンディング。アンコールと言えども、アルバムの世界をきっちり締めくくって見せた。

声援は鳴り止まず、ダブルアンコールではカメラが入っていることに触れ、このライヴが何らかの形で映像になることを報告。ボーナストラックであり、ライヴチューン「東西南北Crack6!!!!!!」で盛り上げ、これも久々の「マリーゴールド」を披露。くじけない心を大地に咲くマリーゴールドに例えたこの曲を選んだのもきっと偶然ではないはず。演奏を終えた4人が前に出てきてもアンコールの拍手と声援は止まることはなく、話し合いの結果、ラストは大団円の「770R」だ。

アルバム同様、コンセプチュアルなライヴで新たな局面を切り開いたCrack6。終演後のスクリーンには千聖のBIRTHDAY LIVEを含むPENICILLINの今後のスケジュール、恒例のイベント<Crazy Monsters ~HALLOWEEN PARTY2015~>が10月24日に新宿ReNYで行われることなど、2015年のPENICILLIN、Crack6の予定が一気に公開された。

取材・文◎山本弘子 撮影◎小林裕和

■ミニアルバム『Change the World』

2015.6/3(水) 発売
【ライブ会場限定盤(CD ONLY)】SRPM-2003/L ¥2,000(本体価格) + 税
M1. Catastrophe 666
M2. Re-Born
M3. Change the World
M4. 飛桜花
M5. 白い百合の咲く丘で
M6. THE END OF THE WORLD
M7. 東西南北Crack6!!!!!! (Bonus Track)

【通常盤 CD ONLY】SRPM-2003 ¥2,000(本体価格) + 税
M1. Catastrophe 666
M2. Re-Born
M3. Change the World
M4. 飛桜花
M5. 白い百合の咲く丘で
M6. THE END OF THE WORLD
M7. RISING SUN (Bonus Track)

■イベント<「Crazy Monsters」~HALLOWEEN PARTY 2015~>

15.10/24(土) 新宿ReNY
OPEN16:00 / START 16:30
出演:Crack6 / ALvino / DASEIN / C4 / S.Q.F / wyse / 矢田 耕平(司会)
【チケット】
All Standing ¥5,500(D別) 15.7/25(土)発売

■PENICILLIN<とのさまGIG 2015>+<ROCK×ROCK 11(イイ)ライブ>

■<O-JIRO BIRTHDAY LIVE “とのさまGIG 2015”>
2015.9/12(土) 新宿 ReNY
OPEN 17:15 / START 18:00
(問)サイレンエンタープライズ TEL.03-3447-8822
2015.9/13(日) 新宿 ReNY
OPEN 16:15 / START 17:00
(問)サイレンエンタープライズ TEL.03-3447-8822

■<“とのさまGIG 2015” + “ROCK×ROCK11(イイ)ライブ” 合同誕生祭>
2015.9/26(土) 梅田 Shangri-La
OPEN 17:30 / START 18:00
(問)夢番地大阪 TEL.06-6341-3525
2015.9/27(日) 名古屋 Electric Lady Land
OPEN 17:30 / START 18:00
(問)ズームエンタープライズ TEL.052-290-0909

■<千聖 BIRTHDAY LIVE “ROCK×ROCK11(イイ)ライブ”>
2015.10/3(土) 恵比寿 LIQUIDROOM
OPEN 17:15 / START 18:00
(問)サイレンエンタープライズ TEL.03-3447-8822
2015.10/4(日) 恵比寿 LIQUIDROOM
OPEN 16:15 / START 17:00
(問)サイレンエンタープライズ TEL.03-3447-8822

【チケット】
各公演 All Standing ¥6,500(税込/D別)
※ご入場には6歳以上からチケットが必要になります。
15.7/25(土) 一斉発売

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