【ライヴレポート】the god and death stars、復活公演で静寂と高い熱量
2015年5月のワンマンより活動を休止していたthe god and death starsが2月25日、池袋手刀にて10ヶ月ぶりのライヴとなる自主企画イベント<FAT DISCO No.1>を開催、再始動を果たした。
◆the god and death stars 画像
大嵩潤(Dr)の椎間板ヘルニア治療のため活動を一時的に休止した彼らだが、2015年12月の活動再開アナウンス以来、その動向に注目が集まった。再始動の場に選んだのはホームグラウンドの池袋手刀。この日に集まったオーディエンスにとっても馴染みの深い、東京アンダーグラウンドシーンを代表するライヴハウスだ。また、<FAT DISCO No.1>と名付けられた同主催イベントには、HEREとTEARS OF THE REBELといったシーンの中核を担うバンドが参加するとあって開演前から場内の熱気は高く、その期待値の高さがうかがい知れる。両者とも素晴らしいパフォーマンスでイベントを盛り上げた。
開演予定時刻を少々過ぎたころ、物悲しげなSEが鳴り響く中に姿を現したaie、kazu、大嵩潤の3人。おもむろにステージに現れるその姿は活動休止以前となんら変わらず、このバンドの佇まいが不変であることに安心感を抱くとともに、繰り出される新たなパフォーマンスに心が躍る。
1曲目はこの日よりライヴ会場および通販限定でリリースされたニューシングル「deep snow burned away」から「群盲象を評す」だ。当然、この日が初披露になるわけだが、もう何年も演奏している曲のようにバンドに浸透していることに驚かされつつ、トリオ編成ならではの緊張感と動静が楽曲に高いテンションを加える。続く「焼失」から、「ザゾンビ」「半分人」「賑やかな食卓」「千年樹」「エドワード スミス」といったお馴染みのセットリストも、彼らの深淵を十分すぎるインパクトで描き切った。
大嵩潤の調子も上々のようで、多彩なベースフレージングを繰り出すkazuとのリズムワークも健在。エッジの効いたaieのギターとの絡みは彼らならではの極上のアンサンブルだ。
MCでは、5月6日に下北沢SHELTERにて復活の集大成である一年ぶりのワンマンライブが決定したこと、そのワンマンに合わせて新しいミニアルバム『after the addele apple』がリリースされることがaieの口から伝えられた。
この日の最深淵を刻んだのは代表曲「出来事と偶然の為の媒体」と、新しい方向性を示唆するかのような「真っ赤な雪」だった。特に「真っ赤な雪」はバンド休止時の個々の活動が反映され、今までにはないタイプの楽曲となっていた。そして、ラストナンバー「dawn of the god」ではaieお得意のインプロヴァイズが展開され、the god and death stars復活の狼煙が見事に上がった。2月の寒空のもと、ライブを終えたオーディエンスの皮下には、the god and deaths starsの鼓動が再び、確実に鳴り響いていたことだろう。
撮影・文◎桜井マサナオ(Field Arrow)
■<the god and death stars presents「FAT DISCO No.1」>
2016年2月25日@池袋手刀セットリスト
2.焼失
3.ザゾンビ
4.半分人
5.賑やかな食卓
6.千年樹
7.エドワード・スミス
8.出来事と偶然の為の媒体
9.真っ赤な雪
10.dawn of the god
■『after the addle apple』
DSGD-010 \2,500(税別)
01.into the filtration
02.濾過
03.cannabis
04.damned
05.after the addle apple
06.elephant in the room
■ライヴ情報
2016年5月6日(金)下北沢SHELTER
OPEN 18:30 / START 19:00
前売り¥3,500 当日¥4,000(D別)
イープラス・ローソンチケットにてチケット一般発売中
(問)下北沢SHELTER 03-3466-7430
■<ゴ田澤トライアル 2016>
4月09日(土)東京・STARLOUNGE
4月11日(月)仙台Hook
4月12日(火)新潟・GOLDEN PIGS BLACK STAGE
4月17日(日)大阪・LIVE HOUSE D’
4月18日(月)愛知・名古屋ell.SIZE
出演:the god and death stars / 田澤 孝介 / eStrial
チケット前売 3500円 当日 4000円
◆the god and death stars オフィシャルサイト
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