【インタビュー】歌手・上白石萌音、2016年の飛躍。「全部繋がっていると思います」

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2016年、社会現象として話題をさらった映画『君の名は。』。そのヒロイン役をつとめた女優の上白石萌音が、10月5日に歌手デビューを果たした。歌手デビュー作となったカバーミニアルバム『chouchou』をひっさげ、初フリーライブ開催や初『ミュージックステーション』出演など様々な局面を味わった彼女は、どんな思いを抱いたのか。BARKSでは改めて彼女にインタビューを試みた。

◆上白石萌音~画像&映像~

■全部繋がっていると思います。そしてやっぱり歌が私の原点なんだなって感じます。

──アルバム発売後に各地でフリーライブイベントをされたり歌番組にも出演しましたが、そういう経験をした事で作品に対する思いみたいなものは更新されましたか?

上白石萌音(以下、上白石):CDが出たばかりの頃は全然現実味がわかなくて、店頭に並んでいる事も、いろいろな方が手に取ってくださっている事も想像ができなかったんです。でもこのCDを持っていろんな場所を巡った時に「買いました」とか「今日は楽しみにして来ました」って言ってくださる方が凄く沢山いらっしゃったので、今までずっと好きだった歌が形になったんだっていう不思議な高揚感みたいなものが自分の中に生まれました。フリーライブイベントのサイン会では、サインを書いている間に少しだけお話しもできるんですけど、その時に「初めて買ったCDです」って言ってくれた女子高生の子が何人かいたんですよ。私も初めてCDを買った時の事はよく覚えていますし、今でも大切なCDなので(※編集部注:ちなみに初めて買ったのは絢香のCDだそうです)、その子にとってのそれがこれなんだっていうのが凄く嬉しかったのと同時に、不思議な気持ちになりました。「あぁ本当にCDが出たんだ」っていう実感が生で会話する事でウワッーて押し寄せて来たんです。

▲『chouchou』ジャケット

──そういう風に直接ファンの人と会話をする機会ってなかなか無いですもんね。

上白石:そうなんですよ。だからサイン会が本当に楽しくて、もうちょっとゆっくり書きたいなって思ったぐらいでした(笑)。

──いろいろな人が集まるフリースペースで歌う事に関してはどうでした?

上白石:歌い始めるとみなさん静かに聴いてくださるんです。その感じが自分の中では驚きで、私の声だけを沢山の人が聴いてくれているっていう経験があまりなかったので、最初は照れ臭かったんですけど、途中からは凄く気持ちよくなっていって(笑)。練習の時は突き詰めて突き詰めてやっていたけど、あの場所では心から楽しんでしまおうっていう気持ちで歌っていました。

──池袋の噴水広場でのイベントを見に行かせて頂いたんですが、全然緊張せずに堂々と歌っていた印象でした。

上白石:それ、よく言われます。緊張するんですよ、でもそうは見えないみたいで。だからするだけ損なんですよねー(笑)。

──ミュージックステーションでの初出演はどうでした?

上白石:自分が想像していたよりは緊張しなかったんです。声が出ないくらい緊張するんじゃないかなって思っていたんですけど、周りのアーティストさん達が心をほぐしてくださったんです。関ジャニ∞さんや星野源さん、miwaさんが沢山話しかけてくださって、それでリラックスした気持ちになたんです。歌う直前はさすがに緊張したんですけど、後ろには新海監督の映像もあったし、一人じゃないって思えたので楽しんで歌えた気がします。(※編集部注:Mステ歌唱時には新海誠監督による『君の名は。』特別編集映像が併せて流されていた)

──あの映像は初出演で歌うにあたって心強かった?

上白石:はい。でも私、あの映像を初めて見た時にぼろぼろ泣いちゃって。本番では自分のバックで流れるから見られないんですけど、後ろにそれを感じながら歌うときっと泣きそうになってしまうから、免疫をつけようと思って歌うまでに何回も見せてもらったんです(笑)。でもやっぱり歌っていると浮かぶんですよね。映像の色が床にパッて反射したりして、それだけでも感動しちゃって、結局は歌いながら泣きそうでした(笑)。 (Mステは)あとから映像を見て反省ばかりだったので、もっともっと頑張らなきゃなって再確認させてくれる切っ掛けにもなりました。

──なるほど。そういえば小さい頃から歌が好きな子だったそうですね。

上白石:はい。常に歌っていたんですよ。小さい頃一番楽しかったのはお散歩中に見つけたものの歌を歌うっていうので、花を見つけたら(童謡の)「チューリップ」を歌ったりとか、自分の中でそういうゲームみたいなのがあったんですけど、歌い終わっていないのにすぐ次に見つけたものの歌に行っちゃったりするんです(笑)。そういう風に自分の中で勝手にメドレーみたいにして歌うのが楽しくて遊びとしてやってました。

──初主演の映画『舞妓はレディ』がミュージカル仕立ての作品だったり、『君の名は。』ではRADWIMPSの曲が作中とても重要な役割をしていたりと、役者として不思議と音楽と縁のある人だなと思ったのですが、ご自身ではどう思われていますか?

上白石:全部繋がっていると思います。そしてやっぱり歌が私の原点なんだなって感じます。初めての主演が歌う役だったっていうのは私の中では本当に大きい事で、『舞妓はレディ』は人生を変えた作品だと思っているんです。そういう経験をしたから、私の中で歌っていうのはどんどん大きくなっていて、その時には気づかないんですけど、振り返ってみると音楽だったり声が重要な作品が多いんですよね。『ちはやふる』も読師になりたい子の役でしたし、声とか言葉とかそういうキーワードが一貫してある気がしていて、それは自分でも不思議だなと思いますしご縁だなって思います。

──歌手デビューの話はいつぐらいにされたんですか?

上白石: 結構前だったんですよ、いつだろう? 重大発表みたいな感じじゃなくて、言われたのを覚えていないぐらいさらっと言われました(笑)。『舞妓はレディ』の直後辺りから色んなジャンルの曲を仮歌として録ったりしていたんです。幅広い曲を一日8曲ぐらいレコーディングして、それが最初ですね。

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