昨年2016年に幕張メッセで開催されたLIVEエンターテインメントショー“XFLAG PARK 2016”にて初披露された<MONSTER STRIKE SYMPHONY>が、さらにパワーアップし、4月27日(木)にすみだトリフォニーホールにて単独のフルオーケストラコンサート<MONSTER STRIKE SYMPHONY ~Prelude~>として開催される。モンストファンにはおなじみの楽曲を元に編曲された「モンスターストライク 交響曲」をはじめ、激究極クエストなどの楽曲も新たに追加して披露されるというからファンにはたまらない。そして、なんといっても総勢100名近いフルオーケストラの迫力がおおきな見どころとなる一夜だ。

今回BARKSでは、同公演の魅力を紐解くとともに、モンスト音楽の制作の秘訣を探るべく、音楽を手がける桑原理一郎氏へのインタビューをおこなった。さらに、モンストを配信するミクシィのXFLAG スタジオの総監督をつとめる木村弘毅氏とのメールインタビューも実施。“モンストにおける音楽の役割”についてなど、こちらもモンストファン必見のスペシャルな内容だ。

◆<MONSTER STRIKE SYMPHONY ~Prelude~>ティザー映像

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■ メインテーマのイメージは、“格闘ゲームや少年マンガのような熱を感じさせるモノ”

── まず、ゲーム音楽に携わるようになった流れを教えていただけますか?

桑原理一郎(以下、桑原):小さいころにヴァイオリンをやってはいたんですが、もともとは音楽ではなく文章の作家になりたいと思っていたんです。そこから、大学院に入るぐらいの時期に音楽を志しまして。大学院時代はインド哲学の研究と音楽の勉強という二足のわらじでやってました。

── そうなると、本格的に音楽の勉強をされたのは20代になってからなんですね。

桑原:そうなります。その後、修士論文を書いている時期に音楽の道へ進もうと決めて、大学院を出た後はテクモ(現コーエーテクモゲームス)へ入社し、ゲーム音楽に携わるようになったんです。

── 音楽関係の仕事にいろんなカテゴリーがある中、ゲーム業界を選んだのはどうしてだったんですか?

桑原:まず、ゲームが凄く好きだったんです。RPGは特に好きで、『ドラゴンクエスト5』は買ってから3日間まったく寝ないで電源も落とさずやり続けたぐらい。ビアンカとフローラのどちらと結婚するか6時間ぐらい悩んで、明け方に「よし、ビアンカにしよう!」と決めた記憶があります(笑)。それと同時にゲームで使われている音楽にも惹かれていて、身近なゲーム音楽をやっていくのがいちばん近い選択肢でした。

── 2012年に独立された後、モンスターストライク(以下 モンスト)の音楽制作を担当されたということですが、どういったキッカケがあったんでしょうか?

桑原:モンストとの出会いと言うと、これはプロデューサーである木村弘毅さんとの出会いでもあるんですが、(モンストに)デザイン・ディレクターとして関わっていた石原君(石原 英康氏、ガルト3DCGスタジオ代表)がテクモ時代の同期という縁がありまして、彼に紹介していただいたのがキッカケですね。

── 余談になるかもしれませんが、初めてお会いした木村さんに対してどういった印象を持たれましたか?

桑原:今とまた違った髪型でしたけど(笑)、独特で凄く面白い方だなと思いました。音楽は専門ではいらっしゃらないはずなんですけど、打ち合わせをしていると核心的なところにリーチしてくるんです。辿り着きたいイメージを常にはっきり持たれてましたし、木村さんの言うことなら、と信頼できる部分が大きく、スムーズに進めていけました。メインテーマに関してもあまり迷わずに制作できました。

── 多くの人が耳にした経験があり、とても印象的なメインテーマですが、制作はどういったところからスタートしたんですか?

桑原:言葉としては、“アップテンポで、格闘ゲームや少年マンガのような熱を感じさせるモノにしたい”と木村さんはおっしゃってました。そのイメージを受けて制作したわけですが、最初のバージョンでOKを頂いた後、大事なメインテーマなので、細かいニュアンスにこだわって調整していきました。木村さんが「もうちょっと悪ガキっぽい感じがほしい」という要望に対し、「ではディストーションギターを少し強めに出しましょう」といった具合です。

── 今や多面的な展開もあり、モンストは大きな存在感を示すゲームとなりました。いろんなご苦労もあるかと想像します。

桑原:3DSやアニメ版では、私がとても尊敬しているノイジークロークの皆さん、MONACAの皆さんが素晴らしい音世界を作り上げていらして、良い刺激を頂いています。アプリのサウンドはBGMに限らず効果音やボイス、セリフなど、自由に作らせて頂いている部分も大きく、とても作りやすいです。沢山の方が聴いて下さるのでプレッシャーもありますが、モンストがどのような展開をしても耐えられるよう、普遍的に良いものを作っていければと思っています。

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