【レポート】BREAKERZ、超特急を迎えた<10番勝負>第六夜に「C T K!!」

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BREAKERZが4月2日、Zepp Nagoyaにて<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->の6thバトルとなる超特急とのツーマンライブを開催した。<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->は2017年7月にデビュー10周年を迎えるBREAKERZが全10公演、1公演ごとにそれぞれ違うアーティストを迎えて行われる対バンイベントライブだ。“10番勝負”という名の下に、BREAKERZがリスペクトしているアーティストと熱いバトルを交わしている。

◆BREAKERZ×超特急 画像

1stバトルは1月21日にZepp NambaへGRANRODEOを迎え、2ndバトルは2月4日のZepp TokyoにSKY-HIを迎えて開催。3rdバトルは2月18日のZepp Nambaにシド、4thバトルは3月5日にZepp NagyaへMY FIRST STORY、5thバトルは3月20日にZepp DiverCity TokyoへTrignalを迎えて行われるなど、折り返し地点を過ぎてますます脂がのった<10周年10番勝負 -VS->だが、6thバトルは2組の風雲児が時代変化の急を告げるもの。“メインダンサー&バックボーカル”という異色のスタイルを展開する超特急は終始、パワフルかつコミカルなパフォーマンスを披露。その勢いはラストのアンコールセッションまで途切れることなく、両者から溢れたエナジーで場内はお客さんの持つペンライト以上の輝きを放つ一夜になりました。名古屋に溢れる超特急との無限のエナジーをレポートしたい。


超特急は“史上初メインダンサーバックヴォーカルグループ”を名乗る7人組ダンスグループであり、第6夜は、芸能界とJ-POP&ROCK界を縦横無尽に渡り歩く2組の異色バトルとなる。今宵も男前グループ2組の共演とあって満員の会場内は女子率マックスだ。定刻に、同バトルライブお馴染みになったスカルの映像MCが高らかに開戦宣言すると、暗転して電車の発車音&荘厳なるオーケストレーションのSEが流れ、間もなくサウンドが一転した。そして、EDMな四つ打ちが途切れた瞬間、バックライトに超特急の7人のシルエットが浮かび上がる。

色とりどりのペンライトで埋め尽くされた会場中。それもそのはず、超特急のメンバーはカラー別に、1号車コーイチ(黒/Vo)、2号車カイ(青/ダンサー以下Da)、3号車リョウガ(紫/Da)、4号車タクヤ(緑/Da)、5号車ユーキ(赤/Da)、6号車ユースケ(黄/Da)、7号車タカシ(白/Vo)と役割分担が決まっているのだ。メンバーは、その鮮やかなペンライトをかざしているファンを8号車と呼び、自らのグループの一員としてチームを作っている。


オープニングからきらびやかな場内だが、今夜の超特急はBREAKERZとの戦いを意識してか、全員がロックテイストな黒で衣装を統一してきた。インナーはこの日のコラボグッズTシャツ、手にはDAIGOばりにロック手袋まで装着という念の入りようだ。

そんな彼らが1曲目に持ってきたのは、リリース目前のピッカピカの新曲「超ネバギバDANCE」だった。BPM高めのビートに乗って、センター5人がキレキレのダンスをビシバシ繰り広げ、後方左右でコーイチとタカシがボーカルを務める。そう、超特急は既存のグループでは当然だったメインボーカルがセンターでその周囲をダンサーが取り囲むといったタイプのグループではない。あくまでメインはダンサー5人、そこにボーカルが彩りを添えるといったニュージェネレーション・スタイルなのだ。「次の壁も破りたい」と歌うがごとく彼らのダンスもクールかつコミカルな要素も一曲内にあり、しかもダンサーのセンターもどんどん移り変わるスタイル。スピーディーかつ斬新、人の目を釘付けにさせる魅力に溢れている。そしてまたコーイチとタカシのボーカル力も確かなものだ。このグループの実力はわずか一曲目にしてTEAM BREAKERZの心も虜にしたに違いない。


「いっちょやりますか~!」──ユースケ

間髪入れずユースケがこう叫び、曲はさらに速さを増したビートの「バッタマン」へ。シリアスとパロディーを折り重ねたようなカンフー歌謡ナンバーは、超特急ならでは。会場はもはや彼らの独壇場だ。目を丸くする間もなく弾丸のようなダンスとグルーヴの波が途切れないユーロディスコチューン「Drive on week」へ。まるで最初からクライマックス連続の展開、加えて運動量もものすごい。Zepp Nagoyaが巨大なダンスフロアへ変貌した。

黄色い歓声の中で3曲を終えた初MCで、リョーガがまず「BREAKERZの皆さん、10周年おめでとうございます」と口火を切った。雑談めいた7人の会話の中でもメンバー間とファンとの距離の密接さ、そして礼儀正しさが際立つ。この辺り、全員が20代前半とはいえ、芸能界で鍛えられたマナーとショーマンシップが発揮されていた。

2ndアルバム「Dramatic Seven」のリード曲です。手でハートを作るだけのふりつけなので、皆さんも一緒に」と紹介されたのは「Seventh Heaven」だ。オープニングは悠久の時を感じさせてドラマティック&メロディーが豊か。ここでのダンスはまるでミュージカルのそれだ。ところが中盤から突如エレクトロサウンドに変貌するプログレッシヴな急展開が特筆もの。オーディエンスとハートの振り付けで一体になり、エンディングの止め技を見事に決めた。畳みかけるように四つ打ちのポジティヴナンバーにして代表曲「Kiss Me Baby」へ。ハートビートが止まらない。


二度目のMCではメンバーが“DAIGO節=DAI語”を連発するなどクールダウン。場内を和ませたところで、BREAKERZの「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」と共に『名探偵コナン』の衣装を着たタクヤがステージに躍り出た。そう、タクヤはBREAKERZの同曲ミュージックビデオに“コナン役”で出演しているのだ。そんな両者の接点も披露しつつ、「BREAKERZの皆さんにこの曲を届けたい」と「Yell」へ。王道バラード調のハートフルなJ-POPソングが、このタイミングで披露されるステージ運びはさすが。楽曲の振り幅も広く素晴らしい。

「それでは行きましょ~か!」のかけ声と共に、後半はハイテンションな「越えてアバンチュール」から。ギターのディストーションサウンドとロックなグルーヴが全開で、歌謡メタル&ラップもごった煮の音像が高いテンションで迫りくる。「最後まで盛り上がって行くぜ!」とジャケットを脱ぎ捨てた7人が明るくポジティヴなナンバー「Burn!」で限界を振り切った。さらに、DAIGOのお家芸“うぃっしゅポーズ”の応酬で会場と一体に。その連帯感を最後までキープしつつ、ラストナンバー「fanfare」へ。会場中を終始興奮のるつぼへと落とし込んだエンターテインメントとアゲアゲのショーマンシップは、新世代のスターの登場を予感させてくれるステージとなった。


その興奮を引き継いで登場したのがBREAKERZの3人だ。SEに導かれておもむろに姿を現したメンバーだが、そのシルエットにはいつも以上に気合いが入っていることが伝わる。オープニングに激しいギターサウンドのアッパーチューンをもってくるのは彼らの常套手段だが、一回り以上も年齢差のある若手・超特急のエネルギーに触発されたのか、今夜はワイルド感が増してキレ味がハンパない。

「今日はC T K (超 楽しんで キラキラ行こうぜ)!」──DAIGO

というDAIGOの第一声が裏付けるように、この日のセットリストは、ビート感溢れるナンバー、大人のBREAKERZならではのセクシーで情熱溢れ出るナンバー、壮大で深いバラードもありとバンドサウンドの魅力を余すところなく伝えていく。ロックがもつ骨太いサウンドときわどい演出、そしてワイルドな佇まい。まだツアー中ゆえ、詳細情報をお伝えできないのが歯がゆいが、BREAKERZは<10番勝負>で毎回セットリストを変更していることに加え、気の利いた演出も随所に施している。つまり、何度足を運んでも必ずサプライズがある“当日限りのプレミアムライブ”の看板に偽り無し。その姿勢を貫くセットリストとMCは毎夜圧巻で、双方のファンを納得させる10年選手BREAKERZの力量は相当なもの。


中でも注目は、アンコールで双方の楽曲を全員でコラボレーションし合うコーナーだ。ここでは互いのファン垂涎の状況が再現されていることは、これまでのレポートを振り返っていただいても明らかだろう。

この夜は、ステージ上のセッティングも興味深い。両サイドにBREAKERZのAKIHIDEとSHINPEIが陣取り、センターは超特急のダンススペース。そのフォーメーションで、まずは超特急の「Beautiful Chaser」から。サビ部分でのコーイチとタカシ、DAIGOによるトリプルボーカルは聴き応え十分。ダメ押しのラストナンバーはBREAKERZの代表曲「SUMMER PARTY」だ。夏にはまだ早いけれど、仲間たちとの青春を詰め込んだような、両者の和気あいあいとした仲睦まじさがステージに灼熱を描いた。最後にメンバー全員をお立ち台に乗せてジャンプするDAIGO。それぞれの笑顔は無邪気で清々しく、場内に感動が吹き荒れて第6夜の幕を閉じた。



<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->も残すところあと4本。7thバトルは、4月8日にEX THEATER ROPPONGIで、この勝負初の女性アーティスト倉木麻衣迎えて行われる。お楽しみに。

撮影◎新澤和久/MASA


■<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->

全10公演/2017年開催/10アーティストとの2マンイベント。※公演終了分は掲載割愛。
【-VS- 倉木麻衣】
2017年4月8日(土)EX THEATER ROPPONGI
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年3月25日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- VAMPS】
2017年4月14日(金)Zepp Tokyo
開場17:30/開演18:30
チケット一般発売:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- ゴールデンボンバー】
2017年4月16日(日)Zepp Tokyo
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

【-VS- GLAY】
2017年4月29日(土・祝)Zepp DiverCity
開場16:00/開演17:00
チケット一般発売日:2017年4月1日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888

[チケット]
1Fスタンディング・2F指定席・2F立見 7,500円(税別)※8,100円(税込)
※各会場限定の「-VS-」ステッカー付き。
※入場時に別途ドリンク代必要。
※未就学児入場不可。
※1Fスタンディングは整理番号順の入場になります。

■<BREAKERZ デビュー10周年記念ライブ【BREAKERZ X】>

▼BREAKERZ デビュー10周年記念ライブ【BREAKERZ X】MEMORY
2017年7月15日(土)豊洲PIT
開場16:00/開演17:00
【チケット】
オールスタンディング 6,900円(税込)
一般発売日:2017年6月17日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888
※7/15公演「MEMORY」のみ限定、お客様のフィーチャーフォン、スマートフォンを使用しての写真撮影可能。撮影に関する注意事項は後日BREAKERZ HPにてお知らせ致します。ご来場の際は必ず注意事項をご確認のうえ、お越しいただきますようお願い申し上げます。
※入場時に別途ドリンク代必要。
※未就学児入場不可。
※入場は整理番号順の入場となります。

▼BREAKERZ デビュー10周年記念ライブ【BREAKERZ X】PROMISE
2017年7月16日(日)豊洲PIT
開場15:00/開演16:00
【チケット】
オールスタンディング 6,900円(税込)
チケット一般発売日:2017年6月17日(土)
(問)ディスクガレージ 050-5533-0888
※7/16公演「PROMISE」のみ限定、DVD[「BREAKERZ 10周年 10番勝負 -VS- SPECIAL DVD」Live+舞台裏Off Shot]を来場者全員にプレゼント。
※入場時に別途ドリンク代必要。
※未就学児入場不可。
※入場は整理番号順の入場となります。


◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──DAIGO編へ
◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──AKIHIDE編へ
◆<BREAKERZ 10周年10番勝負>に宛てた10の質問状──SHINPEI編へ
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