【インタビュー】w-inds.、ダンス&ボーカルユニットのその先へ…在り方を開拓する新作「Time Has Gone」

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■自分たちの音楽の核になる部分を自分たちで作ることで、やっとw-inds.の“実態”というものが出てきた気がして。(龍一)

──そもそも、w-inds.はいつからこんな家内制手工業のようなやり方になっていったんですか? もしかしてREC予算がないとか?

3人:ぶはははっ(大ウケ)。

慶太:ここまでやってたらそう思われるかもね(笑)。元々ここまでやる予定はなかったんですけど。将来的にw-inds.が、例えば今いるポニーキャニオンさんというレコード会社とライジングプロダクションという事務所から見放されたら、僕はこの人生を終えるのかと4〜5年前にふと思ってしまったんですよ。僕は歌って踊れるけど、曲を作ったりできないから、そうなったらそれまでやってきたことを棒に振ることになる。そんな人生になってしまう可能性もあるんだなと考えたら、とてつもなく不安になってしまって。

──自分たちの将来が。

慶太:ええ。それでどうしようと考えたとき、自分で全部できるようになれば一生続けられるんじゃないかと思い始めたのがきっかけなんです。そこから曲を作り出したらハマっちゃって。これはw-inds.として新たな武器になるなとも思いまして。僕たちがデビューしたときは数少なかったダンス&ボーカルグループが、今はすごく多い。そことどう差別化しようかという部分で、パフォーマンスで魅せるのは当たり前として、さらにプラスアルファがないとということも考えました。今の若い子たちのなかには「w-inds.を見て始めました」という子もたくさんいたので、そういう人たちにカッコいい背中を見せるためには、w-inds.はどう進んでいくべきなのかということも考え出したりして。

──15年以上やってると、自分たちを見て育ってきた世代が現実に台頭してきた訳ですね。

慶太:そんな子に「w-inds.憧れてたけど、俺らの方が上だぜ」とか思われたらムカつくじゃないですか(笑)。そういうものがどんどん重なっていって、全部自分でやるようになったっていったんですよね。あと、自分でやった方が速いんですよ。人に説明して作ってもらうより、自分の頭の中にあるサウンドは自分で作ったほうがイメージ通りのものがすぐにできるというのもありましたね。

▲「Time Has Gone」初回盤B

──そういう形でw-inds.の音楽を発信するようになって、何が一番変わりましたか?

涼平:シンプルに、今まで届かなかった人に届いてるなっていうのがこちらまで伝わってきます。これまでも外に発信しようとする気持ちはありましたけど、なんとなくコアなファンのなかで完結してしまっていたところがあったんです。それが前作から届く場所が明らかに変わりましたね。

龍一:自分たちの作品を自分たちで作り、プロデュースしていくというのはデビュー当時からグループの使命としてあるなと思ってましたけど。作詞・作曲という自分たちの音楽の核になる部分を自分たちで作るのは、これまでの楽曲提供してもらっていたときよりも、グループとしての主張というか。初めてw-inds.というグループになった気がしたんですよね。前回、慶太が作ってくれた「We don’t〜」で。そこでやっとw-inds.の“実態”というものが出てきた気がして。そういう意味では、15〜6年やってw-inds.として最初の一歩を踏み出せた気がしますね。

慶太:僕もいろんな人から反応を頂いたりするようになりました。トラックメイカーの方や音楽業界の人によく声をかけられるようになったのが一番変化を実感するところですかね。それまでトラックメイカーの人に「会いたい」とか言われることなんてなかったんで(笑)。自分が探して探してなかなかいない状況が何年も続いてたのに、「We don’t〜」を作って以降は、逆に向こうから同じようなベクトル、センスを持ってる人たちが寄ってきてくれるようになった。それが僕はすごく嬉しくて。一番よかったなと思える変化です。

──慶太さんが自ら手の内を明かすようにサウンド、使っている機材を事細かに解説している超マニアックなツイッターの影響もあるんじゃないですか?

慶太:最近僕、トラックメイカーのフォロワーがすごい増えたんですね(笑)。なので、あのつぶやきはトラックメイカーに向けて書いてます。みんなに早く上手になって欲しいんですよ。そのためにも自分の手の内はすべて明かすから、これを真似してもいいから、とりあえずみんな上手くなってくれという気持ちでやってます。

──ライバル作ってどうするんですか!

慶太:いや、日本にこういう音楽がめっちゃ増えたらこのジャンルがもっと広がるだろうなという僕の考えがあって。日本には「Time has〜」とかを作る知識を持っている人が少なすぎるんですよ。J-POPを上手に作る人はたくさんいるんですが、そういう人たちが同じようなやり方でダンスミュージックを作っても全然違うんです。ミックスのやり方もトラックの作り方も。なので、僕はこっちのジャンルを広げることからJ-POPの枠をさらに広げていきたい。そのためのツイートです。

──では、そんなw-inds.にあえて質問しますが。皆さんはアイドルですか? それともアーティストですか?

慶太:一番難しい質問をしてきましたね(笑)。

──この質問、昔よくさせてもらってたんですよ。皆さんに。

慶太:その頃はなんていってました?

──「アイドル」ということになってます。

慶太:おぉー偉いな、俺たち(笑)。

──もちろんストレートにそうおっしゃってた訳ではないんです。でも文章上はそういうことになってます。

慶太:グッジョブっす! さすが! でも、もうどう考えても今はアイドルじゃないですね。無理。というのは、アイドルになりたくてもなれないというのが僕たちの状態です。

──それは年齢的なところで?

慶太:ううん。心意気です。

涼平:アイドルを全うする心がね。やるからにはそれをやりきれないとダメですからね。

慶太:アイドルは、自分のやりたいことよりも人を幸せにすることを優先できるというのが僕の考えなんですけど。ファンが、会社が求めるものを100%全うできるかといったら、僕たちは元々そういうのが無理で。

──ああー。だから当時からいろいろと大人に対して苦言を?

慶太:そうなんです。デビューした頃から無理だったんです(笑)。だけど、会社の方針もそうですし、世間からの見られ方はどう考えてもアイドルだったじゃないですか? 逆にいうと、僕たちがもっとアイドルを全うできれば、もっとすごいアイドルになれたと思うんです。w-inds.は。会社のいうこと聞いてれば(笑)。だけど、その道を選べなかった時点で「僕たちはアイドルには向いていないんだ」というのは、かなり最初の頃から分かってたんです。それでも「アイドルですか?」と聞かれたら「アイドルです」と当時は答えるしかなかった。でも、本当の僕たちはアイドルに向いてないのでアイドルではないです。逆に、これで昔のアイドルの定義みたいなものをぶち壊したいよね?

龍一:そうだね。

慶太:そういう意味では今僕たちがやっていることは意味のあることなんじゃないかな。

──あと、日本のダンス&ボーカルユニットの今後の指針という部分でも、今w-inds.がやっていることは意義があるんじゃないでしょうか。

慶太:僕もそこは開拓したいなと思いますよね。

──イノベーターとして存在して欲しいです。

慶太:そうありたいですね。やりたい音楽をやれる環境を作りたいですね。音楽業界には昔ながらのしきたりがまだあって。売れるためにはこういう曲をやらなきゃっていうプロデューサーがいたりする。僕はそういうのめっちゃ嫌いなんで、やりたい音楽、お互いがいいと思える音楽をリリースして世の中に出すという環境が、いろんなところに広まればいいなというのは常に思っています。

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