【インタビュー】NAMBA69、Ken Yokoyamaと“VS”「いろんなものを越えることが出来ちゃう音楽の力」
■今の最大を見せようと
■それで応えるしかないからね
──2017年のハイスタのアルバム制作とツアーを経て、ハイスタとNAMBA69という2バンドに対する向き合い方が、ご自身の中で改めて見えたというか固まった部分はありますか?
NAMBA:ハイスタという世界が戻ったというか、それよりも、増えたような感覚なんですよ、僕自身は。NAMBA69は以前からずっと活動してるし、普段一緒にいるのはNAMBA69のメンバーだから、感覚的には「ちょっとハイスタという世界観に行ってくるわ!」って感じ。健君はハイスタとKen Yokoyamaの世界観をはっきり分けてて、「同じ期間にやれない」と言ってましたけどね。その考えもすごくわかる。でも、僕は「ちょっと行って来る」って感覚だから、ハイスタで動いている時期もNAMBA69をやりたい気持ちがあったし……まあ、休ませてくれなかったというのもあるんだけど(笑)。
SAMBU:ははははは!
NAMBA:肉体的には大変だったけど、それも自分の人生。どっちがどうというのはあまりないんです。だけど、ハイスタの活動って大きいから、いろんな人を巻き込んでしまう。ポジティヴに考えると、ハイスタで動くことで、NAMBA69の活動にもきっといい影響を与えるだろうと思っているから、僕は分けてないんですね。健君はハイスタの制作やツアーを通して、考え方が変わった部分もあるのかもしれないですね。
▲K5 (G) |
NAMBA:理由はいろいろあるだろうけど、ハイスタやってるとき、健君は本当に楽しそうなんですよ。キャッキャッ!言ってて、俺よりも楽しそうじゃねえか!?って。今までは何だったのって(笑)。
全員:はははははは!
ko-hey:俺はツアーを観に行く都度NAMBAさんと話してたんですけど、そのときに感じたのは、やっぱり健さんのギターが生き生きしてるな!ってことで。
NAMBA:ハイスタは3ピースなので、ちゃんと弾かなきゃいけないからね(笑)。
──そういうタイミングの良さやNAMBA69の状態の良さがスプリットCDに凝縮されていると思います。完成させた今の心境はいかがですか?
NAMBA:いろんな捉え方があっていいと思うんです。ハイスタが好きだから聴いてみようという人もいるだろうし、Ken YokoyamaやNAMBA69を初めて聴くという人もいるかもしれない。それでいいんですよ。あとは、このスプリットが、今、活動休止してたり解散しているバンドに夢を与える可能性もあるだろうし。
──なるほど、そうですね。このスプリットCDに対してNAMBA69はどんな気持ちで挑もうと?
ko-hey:最初におっしゃっていただいた通り、NAMBA69にバンドとしてのカタマリ感が増して、フル回転できるようになったということもあるし、そもそもウチらは不器用だから“全力”しか選択肢がないんです。Ken Bandは「スプリットでこれからの指針を示したかった」と言ってたんですけど、俺らは「ひたすら“全力”でしょ!」って。NAMBAさんに以前、「楽しくやってりゃ、人って集まるんだよ!」と言われたことがあったんですけど、その精神を貫きつつ、筋肉を太くしてストロングになれたらいいなって。だから、いい意味で等身大でやれましたね。
──今のNAMBA69が出せる音のすべてを真空パックできたと?
NAMBA:そうですね。今の最大を見せようと。健君のアイデアや期待には、それで応えるしかないからね。
▲Ken Yokoyama |
NAMBA:意識しないと言ったらウソになるし、Ken Bandはこうくるんじゃないかって想像したりもしたけど、結局は想像したところでって感じでしたね。だって、自分たちを表現するしかないからさ。
ko-hey:今、カッコいいのはこれだよ!って。そういう音を詰め込むことができたと思います。
──レコーディングを終えた今、ひとりずつ感想を聞かせてもらえますか?
K5:NAMBA69の3曲は、今まで以上に気持ちを込めたつもりなんですよ。レコーディング中も「もっと行けるもっと行ける!」って。
NAMBA:……作品の感想だよ?
ko-hey:俺も、いつツッコもうかなと思ってました(笑)。
K5:ええと、……すごく良かったです(笑)。健君と並んで自分の音が聴けるのは、本当に夢の中で聴いてるような感じで。
NAMBA:NAMBA69とKen Bandの2バンドが並ぶことで、こんなにも面白くなるんだ!って。僕たちが単独でリリースしたときには感じ得ないものがあるんだよね。それはハイスタでフロントマンをやってる2人のバンドが並んでいる面白さでもあるんだけど。ハイスタが活動休止した後、この2バンドがそれぞれ歩んできた過程や道のり、そこで得たものがこういう形で並んだんだって。何ていうのかな……、良くなかった時期も経て、いろんなものを越えることが出来ちゃう力が音楽にはあるんだよ。このスプリットは音楽をやっている人、音楽の力を信じている人に影響をおよぼす作品になったんじゃないかな。それぐらい2バンドがガチでぶつかり合ったし、僕はスプリット史上最強の作品だと思ってる。全部で6曲しか入ってないけど、フルアルバムぐらいの気持ちが入ってますね。大傑作だと思う。
──確かにここに辿り着くまでの過程を含めて考えると、ドラマティックなスプリットですよね。昔、NAMBAさんがウクレレを持って、街を歩いている姿も僕は偶然目撃しているので。
全員:ははははは!
NAMBA:ね? 全部繋がってるんだよ。
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