【インタビュー】ALICE IN MENSWEAR、マスケラmichi.とラクリマKOJIが合流「大好きな世界が広がっていた」

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■全く未知の新しいものを作る二人
■物語を作っていくイメージです

──早くリスナーの皆さんに曲を聴いてほしいです。「Lost Child」は今後、Short Ver.とは別パターンのミュージックビデオが公開される予定もあるとのことですが、同曲についてもう少し深く訊いてもいいですか?

KOJI:もちろん。たしか「Lost Child」は一発目に出来た曲だったよね?

michi.:うん、この曲が本当に始まりの曲。

KOJI:実際のところはどうなのかmichi.に聞いていないんですけど(笑)、「Lost Child」の歌詞を読んだときに、自分達のことも歌っているのかなと思ったんですね。俺自身、歌詞に想像する余地があっていいんじゃないかと思っているんです。「Lost Child」はファンタジーとリアルが交ざり合っているところにスチームパンクを感じたんです。スチームパンクって空想の世界だけど、リアリティーがあることで強く訴えかけてくるものになっている。「Lost Child」の歌詞にそれを感じたんです。

michi.:スチームパンクというコンセプトに決定した後の一発目に、そのものズバリの曲がきたから、僕もそれに応えるべく、ALICE IN MENSWEARを表すような歌詞にしたいと思いましたね。KOJIに負けないぞ!くらいの気持ちで(笑)。ALICE IN MENSWEARはファンタジックな要素が大事だけど、歌詞には必ずリアルを注入したいんです。そうじゃないと自分が感情移入できないからね。だから、KOJIが“自分達のことを歌っているのかな”と感じたとしたらシメシメです(笑)。

──リアルを入れることでリスナーも共感できるものになりますよね。「Lost Child」のミュージックビデオはかなり凝った作りですね。

KOJI:監督が優秀な人でしたね。衣裳もカッコいい(笑)。

michi.:自分達が表現する世界観に関しては絶対に妥協したくなかったので。だからミュージックビデオも衣装も作り込んだし。監督の助けもあってイメージどおりのものを作ることができましたね。

KOJI:映像は、たとえば、“白バックで演奏シーンメインのシンプルなものでいい”とか“歳が歳だから衣裳も凝らなくていい”みたいな話は、最初からなかった。聴いてくれる人に自分達の本気度や真剣味を伝えたいという思いがあったから。結果、「Lost Child」のミュージックビデオはALICE IN MENSWEARの世界観が詰まったものになっています。観れば、ALICE IN MENSWEARがどういうものかすぐにわかってもらえるんじゃないかな。

──フルバージョンも楽しみです。楽器的な話になりますが、KOJIさんは「Lost Child」のミュージックビデオでグレッチのホワイトファルコンを使われていますが、ALICE IN MENSWEARのイメージに合っていますね。

KOJI:あのギターは、すごくスチームパンクだと思うんですよ。それに、日本人でホワイトファルコンをメインにしている人はあまり見かけないから、ALICE IN MENSWEARのアイコン的なシルエットには最適かなと思うし。ライブもファルコンでいきたいと思っています。

──いいですね。バンドイメージに合わせてギターを選ぶというのは心憎いです。

michi.:KOJIのこだわりはすごいですよ。撮影小物一つにしても、すごくこだわるんです。

KOJI:いや、michi.こそスチームパンクっぽいアクセサリーへのこだわりがすごい(笑)。俺はそれに触発されたところがあって。michi.はネットで入手したんですけど、俺はリアル店舗があると聞いて小道具とかを買い漁ってからミュージックビデオ撮影に臨みました(笑)。


──バンドを始めたばかりの十代のような熱さといえますね(笑)。“ALICE IN MENSWEAR=男装のアリス”というユニット名に込めた思いも話していただけますか。

KOJI:世界観と同じように、ユニット名もmichi.の脳ミソが発端です。俺は「いいね」と言うだけ(笑)。

michi.:KOJIから「名前とかを考えるのも得意だろうから」とリクエストされて。いろんなパターンを考えた中で、“ALICE IN MENSWEAR”という名前を思い付いたときには“絶対にこれに決まるだろうな”と思って。だから、KOJIには他の候補を知らせずに、「いいのができた」と伝えたんです。

KOJI:“ALICE IN MENSWEAR”という名前がLINEで送られてきて、正確な意味はわからないけど、字面がいいなと思ったんです。

michi.:そうそう。返ってきた答えが、「いいね!」「で、どういう意味?」だった(笑)。

KOJI:意味はmichi.が必ず深く考えてるから心配してないってことだよ。

michi.:あははは。“A”から始まるワードにすごくこだわりがあって、“ALICE”という言葉が出てきた。“ALICE”だけだと女性的な印象だけど、“MENSWEAR”という言葉がそれに付くことで男らしさや耽美感、エロティックなイメージも生まれるなって。あと深い意味合いについては音楽性の面でお話しさせて頂いた内容に繋がりますね。我ながらお気に入りのユニット名です。

──ALICE IN MENSWEARはキャリアを積んだ2人が始めたユニットという印象ではなく、強固な世界観を持って新しい世界を見せてくれる予感にワクワクします。

KOJI:みなさんの想像を軽く超えていける自信があります。michi.の本気度をすごく感じているし、俺も本気でやっていることが音楽でmichi.に伝わっていると思っているから。本当の人間性とか、仕事の進め方とか、音楽への愛情の深さとか、人って普通の会話だけではわからないことがいっぱいあるじゃないですか。一緒にやり始めないとわからない。だから、ぶつかることもあると思うけど、michi.と一番最初に「Lost Child」を作ったときに、そこは大丈夫だなと思ったんです。曲作りにおいても、高いレベルの完成度を目指すことができると感じたので、未来が見えたんです。だから、過去の名前に頼ることなく、全く未知の新しいものを作る二人だと自分達が自覚してALICE IN MENSWEARに取り組んでいくつもりです。

──今後の具体的な動きとしては、2019年4月12日に新宿ReNYで1stワンマンライブを行うことが決まっています。

KOJI:ライブでもガッツリと世界感を作るので、驚きの連続になると思う。他では見れない、強く印象に残るステージになることは間違いないですね。

michi.:自分達の脳内にあるワールドを遺憾なく表現したいと思っています。KOJIも言ったように、みんなに驚いてもらえるような空間作りをしたいですね。そういう意味も込めて、ライブタイトルを<Wonderland For The Lost Children>にしたんです。生きていく中で迷ったり、悩んだりしている人は大勢いて、そういう人達はみな時代の漂流者だと思うんです。その人達のために僕達がワンダーランドを築いてあげるというテーマを掲げて行うのがこの1stワンマンです。ALICE IN MENSWEARが創り出す非日常の世界に思いきり浸ってほしいですね。

KOJI:“ただ単に新しいバンドを始めたという印象ではない”と言っていただきましたけど、実際、俺の中ではこれからmichi.とバンド活動をしようという感覚ではなくて、物語を作っていくようなイメージなんですよ。2人でALICE IN MENSWEARという世界を創造していく。そういう中で、ライブは物語の主人公であり、ワンダーランドを支配している我々2人が、強力な音楽と世界観を見せる場だと捉えているんです。結果、ALICE IN MENSWEARのライブはオリジナリティの高いものになると思うので、期待していてください。

取材・文◎村上孝之

■初ライヴ<Wonderland For The Lost Children>

2019年4月12日(金) 東京・新宿ReNY
OPEN18:15 / START19:00
▼チケット
スタンディング ¥5,500 (税込/D別)
一般発売:2019年2月23日(土)10:00
(問)サイレン・エンタープライズ 03-3447-8822


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