【インタビュー】加藤和樹、初の配信SGとバイタリティーの源を語る「僕はまだまだ発展途上」

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■ ネガティヴな言葉を口にしない

── 中でも大変だったのは、どんなことだったのでしょう。

加藤:ステージ上でなにかあっても誰にも助けてもらえない、っていうことですかね。THE DRASTICS(サポートバンド)のメンバーがいるときには話題に困れば話を振ったりできるけど、ひとりだとそういう逃げ道はないし。機材トラブルも、自分でなんとかしないといけないですからね(笑)。

── 袖で待機しているスタッフさんには……。

加藤:頼れないです。というか、今回はステージ袖に誰もいなかったんですね。

── そんなことってあります!?

加藤:それがね、あったんですよ(笑)。約2時間、本当にひとりきり。それまでバンドを背負ってギターを弾くことはあっても、弾き語りなんてしたことがなかったのに、自分で決めてしまったことだから……初日なんて本当にすごく緊張しちゃって、手が震えてまともにギターの音が鳴らなかったりとか(苦笑)。10年以上音楽活動をしてきてやっとそれを味わうわけですからね、そりゃ初心に返りますよ。機材も自分で借りて、セッティングして……。

── そこはお膳立てしてもらっていいでしょう、ということまで!

加藤:しました。僕は学生時代にバンド経験もないし、これまではやってもらっていたんですけどね。自分がライヴをできるのは目に見えないところでもたくさんの人が動いてくれているからだし、それが当たり前だと思っちゃいけない、いろんな人の“想い”を背負って自分はステージに立っているんだぞっていう。

── キャリアを重ね成功者でもある人が、そう思って行動をできるって、すごいことです。

加藤:自分のキャリアにあぐらをかいてしまう人にはなりたくないし、僕はまだまだ発展途上ですから。そのあとの舞台『BACKBEAT』で、ジョン・レノンっていう世界的なバンドであるザ・ビートルズのメンバーを演じるということも見据えて、覚悟を持って自分のツアーに臨むべきで、甘えちゃいけないと思ったし、実際にかけがえのない学びを得られるツアーになりました、本当に。2020年に行う<Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~>、THE DRASTICSとまわる東阪のバンドバージョンライヴ(<Kazuki Kato Live GIG 2020 ~タイトル未定~>)では、今年の経験を生かしつつみなさんへの感謝の気持ちを音楽で返していきたいな、って思っています。

── 今回の2つのツアー合わせると過去最多となる全国24ヶ所、25公演に及びますね。

加藤:<Kazuki Kato Road TOUR 2019~Thank you for coming!~>をやっている段階から、なんとなく次回のスケジューリングをスタッフと話してはいたんですけど、見事にはまっていて。しかも、観に来ていただきやすい土日や祝日ばかりですからね、尽力してくれたスタッフには感謝しかないです。

── そしてツアー終了後も、11月から12月にかけてはミュージカル『ファントム』~もうひとつのオペラ座の怪人~に、2020年1月から2月にかけては再演されるミュージカル『フランケンシュタイン』に出演と、俳優としてもお忙しい加藤さん。少し気が早いですが、今年はどう駆け抜けて、2020年はどんな年にしたいと考えていますか?

加藤:今年前半は、だいぶ久しぶりに2年分くらいのお休みをしっかりいただいたので……音を上げず、「やればできる」をモットーによりいっそう一生懸命働きます(笑)。

── 音を上げそうなときは……。

加藤:どうしたってあるんですけどね。でも、数年前からネガティヴな言葉を口にしないように決めていて。「疲れた」とか「眠い」とか「もうダメだ」とか、言いたくなることはあっても、独り言でも言わないようにしています。

──“言葉はその人をつくる”と言いますもんね。

加藤:そうそう。周りは自分のために頑張ってくれているのに、その自分が「疲れた」だなんて言えないな、って思うし。支えてくださる方たち、応援してくださる方たちへの感謝を忘れず、前向きに、1日1日を大事にしながら生きていきたいなと。

── 個人的にやってみたいこと、挑戦したいことはありますか?

加藤:製麺ですね。さっきもちょこっと話ましたけど、そろそろ麺を作りたいんですよね。

── ちなみに、スープやチャーシューだけでなく麺もすべて自家製になったあかつきには、なにか目標もあるのでしょうか。

加藤:いや、ないです。親しい友だちに食べてもらいたい、っていうただの自己満足なので(笑)。最近、知人から製麺機をもらったんですよ。塩のパーセンテージもだいたい決めてあるし、年内には一度試作をしたいです!

取材・文◎杉江優花

  ◆  ◆  ◆

■配信シングル「Tell Me Why」

2019年9月11日(水)より各音楽配信サイトにて配信スタート。

■<Kazuki Kato Road Tour 2020 ~Thank you for coming! 2~>

6月20日(土) 千葉県・柏 PALOOZA
6月21日(日) 茨城県・水戸 LIGHT HOUSE
6月27日(土) 神奈川県・新横浜 NEW SIDE BEACH
7月03日(金) 岐阜県・柳ケ瀬 ants
7月04日(土) 愛知県・名古屋 SPADE BOX
7月05日(日) 静岡県・浜松 窓枠
7月10日(金) 岡山県・岡山 IMAGE
7月11日(土) 香川県・高松 DIME
7月12日(日) 徳島県・徳島 club GRINDHOUSE
7月14日(火) 兵庫県・神戸 VARIT.
7月18日(土) 北海道・札幌 SPiCE
7月19日(日) 東京都・新宿 BLAZE
7月23日(木・祝) 岩手県・盛岡 CLUB CHANGE WAVE
7月25日(土) 宮城県・仙台 MACANA
7月26日(日) 福島県・郡山 HIPSHOT JAPAN
7月29日(水) 埼玉県・さいたま新都心 HEAVEN’S ROCK
7月31日(金) 石川県・金沢 AZ
8月01日(土) 長野県・長野 CLUB JUNK BOX
8月02日(日) 山梨県・甲府 CONVICTION
8月06日(木) 広島県・広島 セカンド・クラッチ
8月08日(土) 鹿児島県・鹿児島 SR HALL
8月09日(日)  長崎県・長崎 DRUM Be-7
8月10日(月・祝) 福岡県・福岡 DRUM Be-1

■<Kazuki Kato Live GIG 2020 ~タイトル未定~>

6月28日(日) 東京都・新宿 BLAZE
7月08日(水) 大阪府・大阪 Banana Hall

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