【インタビュー】植田真梨恵、5周年YEAR集大成のZepp公演で新フェーズへ「変化や変身がテーマ」

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■いかに自分が閃きで作っているのか
■改めて気づかされました

──そうやってツアーだったり企画イベントがあったなかで、25時間生配信企画<「25時間生放送 まりえのま」#25時間で作曲からMVまでつくってみた>は、いつ頃やろうという話が持ち上がったんですか?

植田:<F.A.R. / W.A.H.>ツアーの札幌かな? ライブが終わってバンドメンバーとみんなで話しているときに出たアイディアではあったんですよ。

──同様の企画は以前もやっていますよね。

植田:インディーズ時代の2012年、アルバム『センチメンタルなリズム』を出したときに24時間USTREAM生配信<植田真梨恵とドクターXのセンチメンタルな24H>をやったんですけど、そのときは生放送をすること自体が目的だったんです。当時はちょうどツイキャスとか、リアルタイムでの配信が流行り始めた時期でもあって、いろんなゲストを呼びながら、『センチメンタルなリズム』ツアーに向けて、ツアーのバックドロップを作るという配信をしたんです。

▲25時間生配信企画<「25時間生放送 まりえのま」#25時間で作曲からMVまでつくってみた>ミュージックビデオ打合せ(※画像14点)

──今回は、誰が話をしだしたかは覚えてます?

植田:たしか西村(広文 / Key)さんだと思うんです。「ああいうのまたやろうや」くらいのテンションで言ったのかな。それで、「今、私ができるのって曲を作るくらいですよ」って言って。そこから、「じゃあどんなふうにしていくか」とか「せっかくやるなら誰もやってないことをやりたいですね」とかを話していったんです。考えてみれば、私がずっと制作をしている大阪のビルは、ビル内にレコーディングスタジオがあるし、撮影もできるし、曲作りからレコーディング、ミュージックビデオ撮影まで完結できるんですよね。これはもしかして……っていう感じで始まったんです。で、せっかくやるなら弾き語りでは面白くないから、バンドメンバーとしっかりとした音源を作りたいし、ミュージックビデオもジャケットも“26時間だからこれくらい”ではなくて、ちゃんと遜色ないものをみんなで頑張って作っていこうとなったんです。

──バンドメンバーも結構、乗り気だったんですか?

植田:メンバーは配信3日前くらいまでは、たぶん“本当にやるの?”くらいな感じで、具体的にどのくらいキツいのかとかあまりわかってなかったと思います。西村さんは前回も一緒だったこともあって、なんとなくの流れであるとか、私が一人で回せなかった場合のこととかも含めて、1週間くらい前から打ち合わせもしていたんですけど。でも正直、私にもどうなるのかわからないことが多すぎて(笑)。作曲にどれくらい時間を取られてしまうのかとか、できなかったときどうしようとかもあるし。それもまあ、できるまで配信すればいいかっていうふうにはなりましたね。

▲25時間生配信企画<「25時間生放送 まりえのま」#25時間で作曲からMVまでつくってみた>写真撮影打合せ(※画像14点)

──そして完成したのが「I JUST WANNA BE A STAR」です。なんとなく事前に曲のイメージというのは考えていたんですか?

植田:どういうものにするかっていうのは、本当に何も決めてなかったんです。なので、ノートを広げて考えたとき、ライブで演奏したらカッコいい曲にしたいなっていうことだけ、漠然と。あとはせっかくYouTubeライブでみんなからコメントも届くので、私の今のテーマでもある“ワクワクすること”をキーワードに、“歌詞に入れたいワクワクすることやワクワクした思い出を送ってください”って言ったら、みんながいろんな解釈でワードを送ってきてくれたんですね。そうやってもらった言葉をもとにストーリーを思い浮かべながら、とにかくAメロとBメロばっかり作って……3番まである曲を作りたいと思っていたんです。サビはしっかりそれをまとめるものにしないとなと思っていたので、メロディだけを作って歌入れ直前くらいまでずっと迷って、なんとか間に合った感じでした。

──そのサビにタイトルの「I JUST WANNA BE A STAR」のフレーズがあり、“LA LA LA LA”のフレーズがありと、とてもシンプルなものになりましたね。

植田:みんなで歌える歌にしたかったから、母音の“あ”がいっぱい入る曲にしようって漠然と思ったんです。“LA LA LA LA”でみんなでシンガロングするイメージですね。あとはせっかくみんなで作った曲だから、スケールが小さいものにはしたくなくて。なるべく言い切るような、ちょっと無謀チックなことも歌うくらいが、その気持ちとはぴったり合うのかなって。こういうシチュエーションだからこそ、「I JUST WANNA BE A STAR」なんだろうなと。

▲25時間生配信企画<「25時間生放送 まりえのま」#25時間で作曲からMVまでつくってみた>ミュージックビデオ撮影(※画像14点)

──なかなか植田さんの曲の中では出てこない言葉だと思うので、新鮮で。でも植田節はちゃんとある。懐かしくも新鮮な曲だなと。

植田:よかったです。もうスピーディにアレンジもまとまって、みんなそれぞれのイメージとかアイディアがどんどん出る状況を作ることができたのも、メジャーデビューして5年で、エンジニアやバンドメンバーとも信頼関係がちゃんと生まれていたこともあるし。バンドが<F.A.R. / W.A.H.>ツアーのメンバーでもあったので、状況が揃って、良いタイミングでできたものだなと今は思っています。

──そういう曲ができて、ミュージックビデオからヴィジュアル周りも25時間ででき上がって(延長して26時間半に)、出来としては自分自身ではどうですか?

植田:普段はもっと長い時間をかけてやっていることなんですけど。いかに自分がいつも閃きというもので作っているのかっていうところに改めて気づかされましたね。とにかく隙間なく閃き続けるっていう25時間だったので。閃きってすごいなっていう。パワーもそうだし、レコーディングに関してもエンジニアさんがすごく頑張ってくれて、スタジオに行けば録れる状態を作ってくれていて。リズム隊をせーので録って、そこにギターとオルガンを重ねていくという方法だったんですけど、テイクの判断も迷わず、みんな集中してできたっていうのが、ダレずに頑張れたポイントでした。


──普段の集中力とはまた別種のものですよね。

植田:それが痛快だったし、私はやりやすかったですね。こんなタイム感で作った曲でも迷いがなくてカッコいいという、いい面が出た曲になったと思います。あとは、見てくれているみんなと作ったものなので、この曲に対してすごく愛情や思い入れを持ってくれているのもすごく感じたし、本当によかったですね。

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