【インタビュー】村井研次郎 (cali≠gari / ELLEGUNS)、早稲田〜高田馬場を語る「日常を過ごすには良い街」

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■ちょっと足を伸ばすとなんでもある街
■今は電車がたくさん通ってるから

──“完全プロ志向”ではなかったにせよ、音楽を真剣にやりたかったわけですし、プロも視野に入れていたんですか?

村井:すごくプロになりたかったというわけではないんです。最初は大学院までいった後に就職をしようと考えていましたから。学校とはまったく別の世界で、目黒ライブステーションでライブをやったりしているうちに、そっちの人脈も広がっていって、大学院に進学してからcali≠gariの活動を本格的に始めたんです。

──大学院に進むという当初の目標を果たしつつ、プロの道へ行くことになるわけですね。

村井:本来、大学院は研究をすごくやらなくてはいけないんですが、cali≠gariの全国ツアーとかで学校に行けなくなってしまったり、論文を書く時間がなかったり。だから、本当は大学院を出たかったんですけど中退して、就職を諦めてバンドマンになった感じです(笑)。大学やサークル経由でプロに至る人脈が得られた、ということではなかったですね。

▲村井研次郎 (cali≠gari / ELLEGUNS)

──ちなみに、ヴィジュアルシーンはその頃から盛り上がっていくことになると思うのですが、大学やサークルにもそういう人はいたんでしょうか?

村井:何万人かいるであろう学生の中で、メタルっぽい人は私を含めて10人ぐらいだったんじゃないかな(笑)。文系にも理系にもヴィジュアル系っぽい人は1人もいなかったですね。cali≠gariに加入した大学4年生のときだったと思うんですけど、ライブハウスがみんなLUNA SEAみたいな人たちになってビックリしたんですよ。だから、大学にそういう人がいてもおかしくない時代なんですけど、キャンパスで赤い髪の人とか見た記憶がないです。むしろ私がそう思われていたかもしれない。薔薇柄のサテンシャツに、金髪ソバージュ、丸いサングラスで学校に行ってましたから。

──それは相当目立ったでしょう(笑)。

村井:その格好で、アメリカンもどきのバイクに乗って、当時住んでいた吉祥寺から早稲田通りを走ってたので、たぶん目立ってたと思います(笑)。でも、授業は前の方の席に座って受けるという……ギャップがあったかも(笑)。

──隣駅の高田馬場には「AREA」や「CLUB PHASE」といったライブハウスがありますが、当時は?

村井:観に行ったことはあると思うんですけど、出演していたのは目黒ライブステーションが多かったです。早稲田界隈だと「神楽坂エクスプロージョン」に出演したこともあったと思います。最近の話ですけど、早稲田の「ライブ&ダイニングバー音楽室DX」には何回か出演していますね。連日、日本の素晴らしいトップレベルのスタジオミュージシャンが出演していて、すごく綺麗で料理も充実しているから雰囲気も良いですよ。当時、高田馬場にはどちらかというと飲みに行っていたんじゃないかな。

──先ほどお話のあった「マイルストーン」以外にも、通っていた店はありましたか?

村井:サークルで行く飲み屋はだいたい決まってましたね。当時はスキーとかテニスのサークルが多かったんですけど人数も多くて騒がしいので、音楽サークルの人たちはそういう人たちが行きがちなチェーン店の居酒屋を避けていたんですよ。高田馬場のさかえ通りにある「清龍」は、その近くにあるESP学園の学生さんと早大生がごちゃまぜになってるような感じだったと思います。でも、音楽サークルの人たちは、なるべく離れたところで飲むようにしてた記憶が(笑)。だから「マイルストーン」に行ってたのかな?

▲「キッチン南海」早稲田店

──昼食や夕食を食べたりしてたのも早稲田近辺ですか?

村井:早稲田駅周辺って、安くて大盛りの店が多いですよね、学生街ということもあって。よく覚えているのは、「葉隠一番」(※現在は地方に移転)です。野菜炒めとご飯が絵に描いたような大盛りで。あとは「The Naleio」の練習で文学部まで行っていたので、練習が終わった後にはみんなで早大南門通り沿いにある「キッチン南海」に行ったり。あの通り沿いの店はだいたい行きましたね。

──理工学部の近くには「アバコスタジオ」がありますけど、村井さんご自身は利用したことがありますか?

村井:プロユースのスタジオなので、cali≠gariのレコーディング(2003年発表のメジャー2ndアルバム『8』)で使いました。「アバコスタジオ」のメインは結婚式場で、その中に大きいスタジオがあるんです。レコーディングでバンドマンがいるところに、新郎新婦が普通に通って行くような場所ですよね(笑)。早稲田大学近くに行ったのは学生時代以来だったので、“久しぶりだなあ”って感覚を楽しんだことを覚えています。

──最後に、村井さんから見た早稲田〜高田馬場という街はどんな印象ですか?

村井:“ちょっと足を伸ばすとなんでもある街”ですかね。早稲田にはあまりないかもしれないですけど、今は電車がたくさん通ってるから、池袋や新宿に行くのも便利だし、隣には大久保もある。日常を過ごすには良い街だと思います。

取材・文◎岡本貴之
撮影◎土居政則


▲cali≠gari

■cali≠gari × deadman 対バン3公演<死刑台のエレベーター>

3月14日(土) 愛知・HOLIDAY NEXT NAGOYA
open17:00 / start17:30
3月18日(水) 東京・HOLIDAY SHINJUKU
open18:30 / start19:00
3月19日(木) 東京・HOLIDAY SHINJUKU
open18:30 / start19:00
▼出演
cali≠gari / deadman
▼チケット
スタンディング ¥6,500(税込)
※入場時ドリンク代別途必要 ※3歳以上チケット必要
一般発売:2019/12/28(土)〜
(問)Zeppライブ 03-5575-5170

■<SHINJUKU LOFT KABUKI-CHO 20TH ANNIVERSARY master+mind 〜PREMIUM ONE MAN〜 “新宿ロフトがある風景”>

2020年3月31日(火) 東京・新宿LOFT
open18:00 / start19:00
出演:cali≠gari
▼チケット
前売り 6,000円(D600円別)/ 当日 未定
※未就学児童入場不可
※3歳以上要チケット


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