鹿乃、総勢14組のVtuberが集結するバーチャル3Dライブで表現するものとは

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国内外で高い人気を誇るVRアーティストの鹿乃(かの)が、3月27日と28日の2日間に渡って開催されるオンラインフェス<Dimension Labels Virtual Music Festival>に出演する(※鹿乃は28日出演)。日本の文化を学びながら世界中に音楽を発信していこうという2人組ユニットであり今回がライブ初登場となるTacitlyほか、生配信をメインとするVtuberや歌をメインに活動するVtuberなど、今注目のバーチャルアーティスト総勢14組が集結するこの大型フェス。今回は出演アーティストを代表して、このフェスにかける意気込みはもちろん、VRアーティストとしてファンとどう向き合っているのかなど、シーンを牽引する鹿乃に話を聞いた。

■もっとネットを活用した活動を展開していきたい
■表情や動きを伝えられる今のバーチャルの姿はありがたい



――「Dimension Labels Virtual Music Festival」には、個性豊かな方が多数出演されるようですね。

鹿乃:そうですね。いわゆるVtuberと呼ばれる方々とコラボさせていただくんですが、個性豊かというかキャラ立ちがしっかりしているというか一人一人の魅力が本当にすごくて。私も、自分の出番が終わったら普通に楽しんで見たいなと思っているところです。

――出演者の多様性にも驚きましたが、皆さんすでにたくさんのフォロワーの方がいて。ファンの方々の嗅覚もすごいなと思いました。

鹿乃:すごいですし、羨ましいなと思います。昔は私もそうでしたが、今はどうしてもアーティスト側の視点から見てしまうので「この人はこういうのが得意なんだ」「こういうところが素晴らしいな」って、そういう目線で見てしまうから純粋な愛だけで見られないんですよね(笑)。だから、純粋な愛で見ることができるファンの皆さまのことがすごく羨ましいし、下手したらアーティスト側よりもファンの皆さまの方が、この文化を120%楽しめているんじゃないかなと思います。私たちアーティスト側には想像もつかない楽しみ方をされているんじゃないかなって。アーティスト側が作り上げている部分もあると思うんですが、むしろ楽しんでくれるファンの人が作り上げてきた文化でもあるのかなとも思いますね。

――相互作用というか。

鹿乃:やっぱりファンの人が求めてくれるものがないと、「こういうのを喜んでもらえるんだ!じゃあやってみようかな」というきっかけもないですし、そもそも見てくださる方がいないと広げていけないので。ファンの皆さんの存在はすごいなと、常々思っています。

――鹿乃さんはこういうバーチャルなライブとリアルなライブ、経験としてはどちらが多いんですか?

鹿乃:今ちょうど半々くらいだと思います。でも、たくさんのアーティストの方が出られる大きなイベントはバーチャルでしかやったことがないです。リアルはいつもソロだったので。

――ソロでやるのは、何かこだわりだったんですか?

鹿乃:そもそもライブは年に1回くらいだったし、もともと顔を出していないのでベールを付けてやってはいたんですが、極度のあがり症でもあって(笑)。だから個人的には、バーチャルも緊張はしますけど、リアルよりは緊張しないからありがたいかなと思っていたりします(笑)。でも、リアルライブに消極的というわけではないんですよ。私は2.5次元的な存在、方向性でいきたいなと常々思っていて。例えば、私は初音ミクちゃんのようないわゆるボーカロイドがすごく好きだったので、こんな風にできたらいいなって想像していたんですね。今活動を始めて11年なんですが、11年目にしてその願望が叶ったみたいな感じなんです。技術の発展にすごく感謝していますし、自分が思い描いていた、望んでいた形で今活動ができているんですよね。

――なるほど、あがり症だからとかそういうレベルの話ではなくなってきたということですね。

鹿乃:そうです。ネットって、とても怖いものでもあると思うんです。誹謗中傷とか、そういう悪い面がどうしても存在するものなんですが、技術の発展や人の想像で、リアルではできなかったことが結構できるようになってくる、魔法みたいな道具でもあると思っているので。

――「リアルではできなかったこと」というと?

鹿乃:後ろ向きな意見ではないですが、私がやりたい音楽って、日本の主流かと言われたらそこまで主流のものではないと思うんですね。でも世界的に見れば、絶対に私が好きな人、私のジャンルが好きな人ってたくさんいるので、日本だけじゃなく、バーチャルだったらもっと世界と繋がっていける、世界を見ていける、可能性の幅が広がると思っているんです。だからもっとネットを活用した活動を展開していきたいと思っているし、イラストだけじゃなく、表情や動きを伝えられる今のバーチャルの姿はありがたいなと思っているんです。

――有名になりたいという単純な意味ではなく、もっとたくさんの人と共感したり共有したりしたいということですね。

鹿乃:ストレートにいうと、音楽をやっている理由って、自分の思いに共感して欲しいというのが一番だと思うんです。元気付けたいとかいろいろあると思うんですが、共感して欲しいし、共感したいし、繋がりたい。今回(のイベント)はbilibiliさんでも配信されるんですが、やっぱりそういうのは理想的だなと思います。歌は、言語関係ないですからね。

――言語は関係ないと言いつつも、鹿乃さんは配信の際、いつもたくさんの国言葉でご挨拶をされていますよね。素晴らしい心がけだなと思いましたし、ご覧になっているファンの方もすごく嬉しいことだろうなと思いました。

鹿乃:でも「こんにちは」や「ありがとう」くらいですよ。他はまだまだ全然・・・(笑)。

――これまでに何か、ハプニング的なことはありました?

鹿乃:やっぱり機材を大量に使っているので、機材そのものやネット関係のトラブルはありますね。ソフトウエアなどもこれからどんどん安定していくと思うんですが、本当に新しい文化なので、ハプニングはつきものなんだと思います。


■ひとりで見る夢とみんなで見られる夢はまた全然違うと思う
■一緒にみんなで夢を作って叶え次に繋げようと思っています


――これまで活動してきて思い出深いことというと?

鹿乃:たくさんありますが、特にお誕生日などは、ファンの皆さんがいろんなイラストやコメントを送ってくださるんですね。ネットがなかったら、絶対にこんなにたくさんの人と繋がれていなかっただろうなって、毎年感動しています。普通に考えたら、顔も知らないような相手にこんなに共感したり、コメントしたりってなかったと思うんですが、ネットがあるからこそ、いい意味でも悪い意味でも、人との距離感が縮まったんじゃないかなと思うんですよね。

――近年は特にコロナ禍というのもあり、オンラインの世界に目を向けた人も多かったでしょうからね。

鹿乃:やっぱり1人でいるとネガティブなことを考えてしまいがちだと思うので、ネット配信やネットの動画を見て、みんな誰かを感じていたかったのかもしれないですね。

――鹿乃さんが活動を始めた頃とはネットの環境も変化していると思いますが、鹿乃さん自身の気持ちも変化してきましたか?

鹿乃:11年前なんて、まだネットは危険なものみたいな感じでしたよね(笑)。こんなに普及するというか、生活になくてはならないものにまでなるとは思ってなかったです。今はもう、ケータイがないと生きていけないくらいの感じですよね。道具としてだけじゃなく、ネットってもうコミュニケーションというか、繋がりなんだなって思うんです。私も以前は「ネットは合わない」「イヤだ」なんて思っていたんですが(笑)、今はコミュニケーションというか、繋がりや縁として大事に思っているので、すごく丁寧に向き合うようになりました。

――そんな中で開催される今回のイベントは、それこそアーティストもファンも、みんなで思いや楽しさを共有できるものだと思うのですが。

鹿乃:そうですね。ひとりで見る夢とみんなで見られる夢はまた全然違うと思うので、一緒にみんなで夢を作ろう、夢を叶えよう、次の夢に繋げようって思っています。もっと大きな夢っていうのかな。盛り上がりもそうだと思うんですが、ひとりでは感じられなかったものを感じられると思うので、すごくありがたい機会だなと思っているんです。こうやってバーチャルで活動している皆さまって、バーチャルが好きだと思うんですね。この世界というか、この文化を愛している。好きなものが共通していて、思う気持ちや楽しめるものも一緒だから、アーティスト同士もさらに仲良くなれそうな気がしています。

――今回のイベントは世界からも注目されていると思うのですが、日本から発信するこういったカルチャーに対して、誇りのようなお気持ちもありますか?

鹿乃:ニコニコ動画で活動していた時もそうなんですが、文化として進んでいくことをリアルタイムで体感していたので、やっぱりそのゾクゾク感やワクワク感は今も感じていて。誇りというより、ちょっとでもその文化が広がることに貢献できたらいいなとは思っていますね。私は本当にこの文化が好きだし、自分自身がワクワクしたからこの文化に飛び込んだように、次の世代の人たちにも楽しいものを作っていって欲しいし、その次にも…って、バトンを渡すようなイメージかなと思っているんです。そのためにも、皆さんにこのワクワクをもっと伝えていきたいし、ワクワクさせないと、このバトンは繋がっていかないのかなとも思っています。

――そのワクワクさせてくれるバトンの中にはいろんな要素が含まれていると思うのですが、それぞれのアーティストが発信する楽曲の魅力というのも重要な部分ですよね。鹿乃さんはご自身でも作詞・作曲をされますが、曲作りに関してはいかがですか?

鹿乃:それこそワクワクするものをたくさん歌わせていただいてきましたので、自分もこのワクワクを作ってみたいとか、単純に好奇心旺盛で新しいものがすごく好きなので、自分でもチャレンジしてみたいなと思ってやり始めたのがきっかけなんですね。でもまぁ、本当に大変(笑)。素敵な曲を作られる方って、やっぱり努力も才能もすごいんだなって思っています。

――最新曲「コンパスソング」も鹿乃さんご自身の作詞ですね。TVアニメ「装甲娘戦機」エンディングテーマですが、その回のストーリーによって、最後に流れるこの曲の聴こえ方が変わるような印象を受けました。

鹿乃:嬉しいです。コンパスは道の途中で使うものですが、ゴール間近だったり、始まりだったり、中間だったり、聴く人によっても受け取り方が違うと思うんです。この曲は、そうやっていろんな風に聴こえてくれたら嬉しいなと思いながら書いていきました。


――歌詞を書くにあたって大切にしたこと、軸になるようなものは何かありましたか?

鹿乃:これまでの活動を通して「あ、これだな」と思ったことがあって。それは自分で自分を決めちゃいけない、自分で自分の可能性はここまでだって決めちゃいけないっていうことだったんです。今回のライブもそうだと思うんですよ。10年前は、こんなバーチャルでライブなんて想像もしていなかったわけですからね。どこまでもいける、可能性を狭めちゃいけないよ、諦めないでっていう気持ちを込めた歌詞を、今回も田中秀和(MONACA)さんがポップな楽曲に仕上げてくださいました。

――田中秀和(MONACA)さんはカップリングの「ミッドナイトシアターwith根本凪」も手掛けていらっしゃいますが、こちらもまた鹿乃さんの新しい表現が形になった曲だなと思いました。

鹿乃:この曲はもともと好きな曲調ではあったんですが、チャレンジしたことがない不思議な曲調でもあったので、全然知らない自分がいたんだと思って感動しました。田中さんとご一緒するようになったのは「day by day」というシングルからなんですが、全曲プロデュースをしていただいた「yuanfen」という4枚目のアルバムの時に「自分らしさ、鹿乃らしさを一緒に探して作り出して欲しい」ということをお願いしたんですね。今もまだ自分らしさを探している途中なのですが、それでも毎回、どの曲も聴くたびに「鹿乃らしい!」って思うんです。田中さんはいつも、想像していなかった自分に楽曲で出合わせてくださる方ですね。

――でんぱ組.incや虹のコンキスタドールのメンバーである根本凪さんとのコラボ歌唱はいかがでしたか?

鹿乃:これまではひとりでやることが多かったんですが、こうしてコラボで何かを作っていくというのはこんなに楽しいことなんだって、ちょっとクセになりそうな感覚でした(笑)。新しいものって、ワクワク感がありますよね。でもそのワクワクには、不安がつきものでもあって…。きっと、ファンのみんなも不安になると思うんですよ。でも鹿乃っていうアーティストはファンと一緒に作り上げていくものだと思っているから、これはもう、一緒に不安になってもらおうかなって思っていて(笑)。

――(笑)。

鹿乃:そうじゃないと新しい自分にも出会えないし、止まってしまったら、というか今はもう止まる方が怖いんですよね。目の前に夢があるのに、止まって諦めちゃうのはすごく怖い。昔はファンの人が不安になるからやめておこうかなってやらないことも多かったんですが、今はもっと世界中に自分の曲を聴いてもらいたいし、聴いてもらう人が増えたらどんどんまた新しい歌も制作できるだろうし、バーチャルで自分が想像してなかったようなことに誘っていただいたりもできると思うんです。そうやってファンのみんなと一緒に可能性をつかんでいくためにも、止まるのは嫌だなと思っています。

――ひとつひとつの活動を自分らしく、そして意志を持って前進していく鹿乃さんのお話を聞いて、今回のイベントがますます楽しみになりました。今回の見どころというと?

鹿乃:やっぱり「カワイイ」っていう文化は日本が作り上げてきたものだと思うので、日本が考える今の最高のカワイイバーチャルを表現できたらと思っています。

――ぜひ、世界が平伏すほどの「カワイイ」を見せつけてください(笑)!

鹿乃:頑張ります(笑)!ファンの皆さんと一緒に、カワイイもの、好きなものを作っていきたいと思います。

――では最後にお聞きしたいことがあるのですが、鹿乃さんが思うこの先の未来ってどういうイメージですか?

鹿乃:もっとケータイが進化して、ソフトウエアが進化して、なんならファンのみんなも気軽に3Dの身体になれるような、そんな未来が来るんじゃないかなと思います。楽しいですよ、きっと。ひとりひとつのアバターを持って、バーチャルの世界に入り込んで遊園地に行けるようになるとか。

――自由自在ですね。

鹿乃:年齢や性別、国籍や言語など何にも縛られない、本当に自由な世界。おじいちゃんおばあちゃんになっても、バーチャルの世界だったら自由自在に歩けるとか、そういう世界が実現したらいいなって思っています。

――ドラマや映画の中で描かれてきた未来に近づいていく、と。

鹿乃:人が想像できることって、必ず実現できると思うんです。コロナ禍の今、もしそういう世界が実現していたらと考えると、たとえ人と人が遠くなっても、ある意味、もっともっと人と人が近くなるというか。私がこんな風に口に出しているということは、きっともう実現しようとして進めている方がいっぱいいると思うんですよね。ですから今後にすごく期待しながら、ワクワクするような未来を待っていたいなと思っています。

文:山田邦子

「新体感ライブ CONNECT」配信情報

20XX DIGITAL VIRTUAL MUSIC FESTIVAL vol.10
<Dimension Labels Virtual Music Festival>
バーチャルミュージックシーンは新たなステージへ。
旋風を巻き起こす総勢14組のVtuberが一同に集結するバーチャル3Dライブを配信
■配信日程:2021/3/27 (土)・28(日)19:00~
■販売開始日:2021/2/26 (金)
■販売価格:1dayチケット 3,500円(税込)、2日通しチケット 6,500円(税込)
■見逃し配信:なし
DAY1:RuA(オープニングアクト)
家長むぎ/神楽めあ/カグラナナ/Tacitly/天神子兎音/花鋏キョウ/竜胆尊
DAY2:VESPERBELL(オープニングアクト)
鹿乃/KMNZ/獅子神レオナ/シスター・クレア/Tacitly/ドーラ
配信詳細はこちら

■注目アーティスト
Tacitly

次元も国境も超えて日本語・中国語・英語という3つの言葉で世界に音楽を届ける「生放送アニメ直感×アルゴリズム♪」の、リリア(lilia)とシエル(Ciel)から成るバーチャルアーティストユニット。今回が満を持してのライブ初登場となる。デビューシングル「直感オーバーライト」が3月27日(土)より全世界配信。
「直感xアルゴリズム♪」オフィシャルサイト

リリース情報

鹿乃
7th SINGLE『コンパスソング』
TVアニメ『装甲娘戦機』エンディング テーマ
【初回盤】CD+DVD 1,500円(税別)
TEI-169 (DVD TEI-171)
4988004160127
【通常盤】CD 1,000円(税別)
TEI-170
4988004160134
<CD>
1. コンパスソング
作詞:鹿乃 作曲・編曲:田中秀和(MONACA)
2. ミッドナイトシアター with 根本凪
作詞:こだまさおり 作曲:田中秀和(MONACA) 編曲:田中秀和(MONACA)、Aire
3. コンパスソング(instrumental)
<DVD>
1. コンパスソング Music Video
2. TVアニメ「装甲娘戦機」
ノンクレジットエンディング映像
提供: NTTドコモ
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