【インタビュー】Crystal Kay、自身初のカバーアルバムを全曲解説「素直に歌うということ」

ツイート

Crystal Kayが4月21日、キャリア初のカバーアルバム『I SING』をリリースした。先行配信された「3月9日」(レミオロメン)、「歌うたいのバラッド」(斉藤和義)、「I LOVE…」(Official髭男dism)をはじめ、「楓」(スピッツ)、「ただ…逢いたくて」(EXILE)、「なんでもないや(movie ver.)」(RADWIMPS)、「す き」(DREAMS COME TRUE)、「天体観測」(BUMP OF CHICKEN)、「瞳をとじて」(平井堅)、「サウダージ」(ポルノグラフィティ)、「One more time, One more chance」(山崎まさよし)、「白い恋人達」(桑田佳祐)、さらに「I LOVE…」(Uptempo Ver.)といった全13曲を収録。プロデューサー陣には前田和彦、笹路正徳、島田昌典、河野伸、松浦晃久、川口大輔、MANABOON、UTA、Yaffle、Kan Sanoが参加している。

◆Crystal Kay 画像 / 動画

BARKSでは昨年末、先行配信楽曲3曲について話を訊いたが、その際、「デビュー20周年(2019年7月)は特別なモーメントだし、私にとっては新しい挑戦でもあり、セレブレーションの意味も込められるかなって」と今回のカバーについて語っていたことが印象深い。そして完成したアルバム『I SING』は、前述のインタビューで「“え!? この曲を歌うの?”とか“こんなアレンジに?”みたいに楽しいサプライズを感じてもらえたら」と予告していたように、オリジナル曲へのリスペクトと“Crysytal Kayらしさ”が共存した仕上がりだ。シンガーとしての圧倒的な才能を改めて示した初のカバーアルバム全曲について、じっくりと彼女自身に語ってもらった。

   ◆   ◆   ◆

■オリジナル曲の歌詞とメロディと
■私の声を引き立たせて直に届ける

──キャリア初のカバーアルバム「I Sing」が完成しました。「3月9日」(レミオロメン)、「歌うたいのバラッド」(斉藤和義)、「I LOVE…」(Official髭男dism)をはじめ、ヒット曲ばかりですが、初めて聴いたような感動がありました。

Crystal Kay:わ、超うれしい。ありがとうございます。

──リアレンジも素晴らしいし、とても質の高いカバーアルバムだと思います。手ごたえはどうですか?

Crystal:いいアルバムができたと思います、私も。一時はどうなるかと思ってたんですよ。コロナの影響でスタジオに入れない時期もあったし、「どの曲がいいだろう?」という話もずっとしていて。でも、アレンジが出来上がって全部並べてみると、すごくいいバランスになったなって。自分らしさもしっかり出ているし、幅広い曲が入っているので、いろんな人に楽しんでもらえるといいな。

▲Crystal Kay

──DREAMS COME TRUEの「す き」以外はすべて男性アーティストの楽曲ですね。

Crysytal:そっちのほうがしっくりきたんですよね。楽曲の選び方としては、まず、SNSで「カバーアルバムを作るとしたら、どんな曲が聴きたい?」と聞いてみたんです。すごくたくさんの方がリクエストを送ってくれて、さらにレコード会社のユニバーサル、所属事務所のLDHのスタッフの意見も参考にしながら、楽曲をピックアップして。歌ってみないとわからないところもあるので、サビまで歌う作業をやって絞ったんですよ。何十曲も歌ったんですが、女性アーティストの曲は馴染み過ぎちゃうというか、「これだったらオリジナルほうが良くない?」ということが多くて。男性アーティストの曲は私が歌う意味があるなと感じることが多かったし、気付いたら、ほとんどが男性の曲になってました。

──平成初めの曲から令和になってからの曲まで、年代も幅広いですよね。

Crystal:そのことも意識していましたね。自分の世代の曲だったり、歌いたい曲だけだと、どうしても偏っちゃうので。たとえば「I LOVE…」(Official髭男dism)はリクエストに入ってなかったんですけど……まさかカバーするとは思わなかったんでしょうね。せっかくカバーアルバムを出すんだし、若い人に私のことを知ってもらうチャンスでもあるから、最近の曲も入れようということになって。ダメ元でデモ音源をOfficial髭男dismに送ったら、OKをもらえたという感じです。

──なるほど。では、収録曲について聞かせてください。まずはスピッツの「楓」。プロデュースは前田和彦さんですが、このトラック、めちゃくちゃカッコいいですね。原曲のバンドサウンドとはまったく違うイメージで。

Crystal:でも、オリジナル曲の世界観はちゃんとあるでしょ。他の曲もそうなんですけど、「オリジナル曲の歌詞とメロディをちゃんと伝える」というのはすごく意識していたし、プロデュースのみなさんにも伝えたので。前田さんは神戸にいるおっちゃんで(笑)、私の「Think of U」のリミックスだったり、何度か一緒にやっているんです。オシャレな音の選び方をしてくれる人だし、ぜひ「楓」をアレンジしてほしいと思ったんですね。曲が持っている悲しくて切ない感じがしっかりあって、いい具合にダンスミュージックになっていて、温かみもある。こちらのリクエストを上手く取り入れて、素敵なアレンジにしてくれました。

──サビの「さよなら 君の声を抱いて歩いていく」のボーカル、曲に込められた感情が強く伝わってきて、ゾクッとしました。

Crystal:ありがとうございます。カバーするにあたって歌詞を掘り下げたんですけど、「こんな歌詞だったんだ?!」っていうこともあって。特に「楓」は、胸がウッとなるような歌詞でしたね。「え、もしかして“君”は亡くなってるの?」と思ったし、いい意味でビックリしました。すごい歌詞ですよね。

▲Crystal Kay

──島田昌典さんプロデュースによるEXILEの「ただ…逢いたくて」も、歌詞がしっかり伝わってきました。

Crystal:まさか自分が歌うことになるとは思ってなかったし、耳なじみがある曲なので、自分が歌っているのが不思議でした。この曲に出てくる男の人って、女々しいですよね(笑)。でも、男性目線の曲だからこそ、余計に浸れる感じがあるのかなって。

──確かに自分の感情に浸ってますよね(笑)。歌うときは、男性の気持ちになってるんですか?

Crystal:そんなことはないです……でも、ちょっとあるかな(笑)。想像するというか、“自分がこういう状況だったら、どういう気持ちになるだろう?”という感じですね。歌ってて楽しかったです。

──Yaffleさんプロデュースによるレミオロメンの「3月9日」、川口大輔さんプロデュースによるOfficial髭男dismの「I LOVE…」は先行配信されていまして、その際にBARKSでインタビューさせていただきました。

Crystal:そのときもお話しましたけど、どちらの曲もすごく好きなアレンジですね。「3月9日」はシンセが入ってるんですけど、温かみと芯があって。“オリジナル曲の歌詞とメロディ、私の声を引き立たせて、リスナーのみなさんに直に届ける”という私の気持ちを尊重して作ってくれたんだなって思います。J-POPっぽさと洋楽がいい感じで混ざっていて、最高のアレンジですね。「I LOVE…」は原曲よりもテンポを落としてるんですよ。自分らしく歌うにはどうしたらいいだろう?って考えて、「バラードっぽくしてみたらいいんじゃない?」って。

──大ヒット曲だし、リスナーの反応もかなりあったのでは?

Crsytal:ありました! 「コンビニで流れてきたんだけど、さとっちゃん(藤原聡)の声じゃないのにメッチャいい」みたいなコメントもあって。すごくうれしいですね。

──アルバムにはKan Sanoさんプロデュースによる「I LOVE…」の“Uptempo Ver.”も収録されてますね。

Crystal:そうなんですよ。去年夏に参加した配信フェス(<BLOCK. FESTIVAL VOL.2> / 2020年8月1日開催)のときに一緒になって。Charaさんも「いいよ、彼」って言ってたし(笑)、曲を聴いてみたらすごく良かったので、お願いしました。

◆インタビュー【2】へ
この記事をツイート

この記事の関連情報