【インタビュー】人間椅子、鈴木研一が語る『苦楽』と尿路結石「痛めつけないとダメなんですね」

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■今日はKISS好きの話じゃないんですか?
■じゃ次は尿路結石の話しましょう

──そういう関係性のバンドって、理想だと思うなあ。

鈴木研一:でもそんな感じなんじゃないですか? ほかのバンドのことは知らないけど、ストーンズだったらミック・ジャガーとキース・リチャーズがお互いに「良くねえなあ」とか言ってるんじゃないかなあ。

──KISSもそうかな。

鈴木研一:そう思いますよ。あそこはポールが作曲の主導権を握ってると思うんです。ジーン・シモンズはけっこう駄作を作るんですよ。だけど「おい、ポール。俺、今回こんなの作ったけどどうだ?」「それだったらアルバムに入れてもいいんじゃないか」って。駄作っぽいものも「んー、今回俺も調子悪いし…それだったらアルバムレベルじゃない?」とか「俺「ラヴ・ガン」作ったし、君も「クリスティーン・シックスティーン」作ったから、まあこの曲も入れてもいいんじゃない? 捨て曲があったほうがそうじゃない曲が引き立つかもよ」とか、そういう会話を想像しちゃうんですよね。

──でもジーン・シモンズも、カッコいいリフを作りますよね?

鈴木研一:作るんだけど、それを最終的に曲にする才能ってやっぱりポール・スタンレーのほうが上だと思うんだよなぁ。だって「悪魔のドクターラブ」とか「ロックンロール・オールナイト」とかは名曲なのに、なんでこんな曲アルバムに入れたんだ?っていう曲もあるんですよ(笑)。それがいいんすけどね…ファンにとっては。で、またエース・フレーリーが駄作でいいソロを弾くんですよ。駄作のときはすごくいいソロを弾いて、それでなんとかアルバムレベルに持って行ってるんです。ピーターの曲もエースがすっごいいいソロを入れていて。和嶋君が僕のいまいちな曲を歌詞で一流A級レベルにもっていってくれるのと同じように、エースがジーンの駄作をA級レベルにもってってくれてるんすよ。


──おもしろいなあ。バンドマジックっていろんな力学が働いているんだなあ。

鈴木研一:逆にすごく良い曲だってときは、エース・フレーリーはさらっとソロを入れるんです。例えば「ラビン・ユー・ベイビー」とか本当に短くてコンパクトなソロで、そこがいいんすよね。

──そこで過剰に盛り上げる必要はないわけだ。

鈴木研一:ない。ほんとちょっと味付けみたいなソロ弾くのがやっぱりすごいんだよねえ。エース・フレーリーって、そういう全体を見る力というかアレンジャーとしての才能がすごいんですよ。

──いつの間にかKISSの話になって、アルバム『苦楽』の話が置いてけぼりですが。

鈴木研一:今日はKISS好きの話じゃないんですか? じゃ次は尿路結石の話しましょう。烏丸さんは大丈夫ですか?

──私は平気ですけど、鈴木さんは…

鈴木研一:レコーディング中になりました。これで3個目ですよ。前の2個目もレコーディング中に出た。

──それは大変。

鈴木研一:これがね、やっぱり1個目のときの衝撃はないですね。朝起きて凄まじい激痛でのたうちまわって「やべっ」て思っても、お医者さんからもらった筋弛緩剤があるからそれ飲んでトントン跳ねてると出る。

──薬様々ですね。でも激痛は同じですか?

鈴木研一:激痛は一緒。背中がさ、分かると思うけど、あの、うわっていうじっとしていられない感じ、よじれる感じ。ソファにうつ伏せになったかと思うと横になってみたり立ってみたりいろいろするやつ。あれ(笑)。大きな波がきて小さな波がきてっていう感じです。


──レコーディングに支障はなかったですか?

鈴木研一:すぐ治る自信があるんで。「石が出たから遅れます」ってメールはしたけど(笑)。

──以前コラムで食べ物への気遣いを宣言していましたが、その後は?

鈴木研一:ほうれん草とたけのこ食わない宣言はちゃんと守ってます。あとはジュース。砂糖の入ってるジュースは飲まない。コーラも缶コーヒーもあれから一切一口も飲んでない。あと、肉もあんまり食わない。けど、ブラックコーヒーだけは辞められなかったんですよ。

──コーヒーくらいはいいでしょう。そこまで突き詰めなくても。

鈴木研一:ほんとですか? そのせいで2~3個目が出たと思ってるから。3個目は明らかにブラックコーヒー飲み過ぎてたなって反省してる。2個目はナッツ類を我慢できなくてピーナッツをすごい食ってたんですよ。よく調べたらピーナッツはよくないって。

──食べ合わせにちょっと気を遣えば、普通の食生活はいいんじゃないですか?

鈴木研一:そう思ってたけど、現に2個3個出てるから。で、お医者さんに行くと「鈴木さんはできやすいですね」って言われる。

──運動は?

鈴木研一:俺、自分で言うのもなんだけど、まったく運動してないですよ。腕立て伏せして肘が動かなくなるってあんな酷い話(笑)、読みました? なんかね、骨が変形してるらしいっすよ。尖っちゃってて神経に当たるらしい。

──あんまり無理するなってことでしょうか。

鈴木研一:いや、コロナでライブが飛んだお陰でずっと家でゴロゴロしてたもんだから、筋肉は劣化するわ、すきっとしないわで運動しなきゃなって思ったんだけど、やっぱりそういうレベルじゃダメなんすよね。もうちょっと、身体を痛めつけないとダメなんすね。

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