ブライアン・メイ、キャンセル・カルチャーを懸念

クイーンのブライアン・メイは、過去の言動を告発、非難する動き“キャンセル・カルチャー”や多様性、男女平等を過度に求める現代の風潮に手放しでは賛同できないという。
ブライアンは今週、英国のTV局ITVの『Palooza』に出席した際、「もしクイーンが今スタートするのであれば、僕らは異なる人種、性別、トランスジェンダーの人たちをバンドに迎えるよう強制されただろうね。でも、人生って必ずしもそうあるべきではない。僕らは分離することも異なることもあり得る」と語った。
「僕らの世代は多くの間違いをおかした。でも、僕らの世代の全ての人が間違っていたわけではないし、この世代の全ての人が正しいわけでもない。僕らの世代で非難されている人は多くいるが、彼らが人生においていいことをしてきたのも事実だ」「僕はキャンセル・カルチャーというものを懸念している。いいこともある。でも、悪いことや不当なことももたらしている。僕らは異なる考え方をする。でも、必ずしも今より悪かったってわけじゃない」
「例えば、フレディ(・マーキュリー)はザンジバル出身だった。ブリティッシュじゃなかったし、白人でもなかった。そんなこと、誰も気にしていなかった。誰も議論しなかった。彼はミュージシャンだった。僕らの友人でブラザーだった。僕らは立ち止まり、“僕らは彼と活動すべきなのか? 彼の肌の色は正しいのか? 性的指向は正しいのか?”なんて考える必要はなかった。いまは、そこまで計算しなくてはいけないのを僕は怖いと思う」
また、英国の音楽アワード<Brit Awards>が男女別のカテゴリーを廃止したことについては「十分な考えなしの決断だ」との意見を述べた。「上手く行っていて、そのままでいいってものはたくさんある。長期にわたる影響を考慮せず、物ごとを変えようとする人々にはウンザリしている。改善したものもあれば、そうじゃないものもある」
ブライアンは、「いまはどこにおいても、自分が本当に考えていることを口にするのが怖いという雰囲気がある」と、人々がお互いに対し、より理解を示せる社会になってほしいと続けた。
Ako Suzuki
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