【ライヴレポート】Versailles、結成15周年記念公演にここから始まる物語「未来を約束します」

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Versaillesが6月24日、結成15周年記念公演<Versailles 15th Anniversary Tour -NOBLE->をZepp DiverCity Tokyoで開催した。同公演のレポートをお届けしたい。

◆Versailles 画像 / 動画

Versaillesにとって“6月24日”は特別な日だ。2007年同日に恵比寿リキッドルームで初お披露目ライヴを実施したほか、2009年同日にはシングル「ASCENDEAD MASTER」でメジャーデビューを果たしている。なお、東阪ツアーとなった<Versailles 15th Anniversary Tour -NOBLE->は、5人の4年ぶりステージであることから、まさしくこの夜は特別づくしとなる。また、同ツアーはタイトル通り、アルバム『NOBLE』(2008年発表)と、その前年にリリースされた初アルバム『Lyrical Sympathy』収録曲を中心に構成されたもの。Versaillesの原点ともいうべき楽曲たちが集約されるなど、15周年アニバーサリーにふさわしいコンセプチュアルな選曲となった。


定刻通りに重厚感溢れるSE「Prelude」が流れると、暗転した会場にブルーのライトが激しく点滅した。一転、真紅の薔薇を彷彿とさせる照明が会場を包み、華麗な衣装をまとったメンバーが、YUKI(Dr)、MASASHI(B)、TERU(G)、HIZAKI(G)、KAMIJO(Vo)の順に1人ずつゆっくりとセンターのお立ち台まで歩み出るという登場シーンが優雅だ。オーディエンスの熱量と視線を全身で受け止めた。

1曲目は『Lyrical Sympathy』収録曲「The Love from a Dead Orchestra」。“何度も繰り返す醜い史実のなかでも汚れなき薔薇のように咲いていたい”と望む“薔薇の末裔たち”の想いが描かれたという同楽曲は、妖艶かつ伸びやかなKAMIJOの歌声と、メロディアスな楽器陣の演奏が交錯する。オープニングからVersailles独自の世界に一気に引き込まれた。

続く「Shout & Bites」でオーディエンスが一斉に拳を上げてアグレッシヴなナンバーに呼応。スピーディな「Scond Fear-Another Descendant-」でのTERUの速弾きとHIZAKIの美しい旋律が重なるギターソロは掛け合いが見事。激しい演奏にオーディエンスがヘドバンで応えたのは「SUZERAIN」だ。1曲の中に次々とリズムやメロディを変化させるVersaillesならではの曲の構成が、オーディエンスの心を加速させていく。



かと思えば、5曲目に披露された「Antique in the Future」では、愛を求めるような泣きのギターと優しく情感を誘う歌声が、幻想的な世界を描き出した。HIZAKIとTERUが無機質な人形を思わせるポージングで停止するなど、視覚でも楽曲の世界を彩っていく。そしてKAMIJOは続くMCでこう語った。

「15年、この胸に燃える小さな炎を何度も吹き消してしまいそうになった。でも、どうしても消すことが出来なかったんだ」──KAMIJO

と『NOBLE』収録曲「windress」へ。そしてステージ上、宮殿の柱の様に配置された無数のライトが一斉に強い光を放った「Forbidden gate」をドラマティックに歌い終えると、KAMIJOは一旦会場を後に。ここで披露された楽器陣によるインスト「SILENT NIGHT」が凄まじい。4人によるテクニカルなプレイの応酬に盛大なる拍手が送られた。

アップテンポな「Zombie」では、ステージに戻ったKAMIJOのデスボイスとシャウト。独特なリズムで生み出されたノリが亡者たちの宴を連想させる。オーディエンスは手を高く挙げてハンドクラップ。中盤の幕開けとなる10曲目「Beast of Desire」の前にKAMIJOは、この楽曲が生まれた当時のエピソードを語った。

「作曲者のHIZAKIから、歌詞のイメージは“スペインのトマト祭り”だと伝えられたんです。“バラの末裔”なのになんだよ、そのイメージは!って当時思ったんだけど。でも、そこからイメージが広がって、ライヴではまさにお祭り騒ぎのような楽曲になりました。そう、ここZepp DiverCity Tokyoは、自ら扇風機になることが許されている……今、俺、スベってないからな(笑)。それじゃ、トマト祭り、いこうぜ!」──KAMIJO

その絶妙なトークに場内に笑いが広がる一幕も。そしてKAMIJOは先陣切って、タオルを高く掲げて振り回し、風を起こしてみせた。「to The Chaos Inside」など激しい曲が続いた後、賛美歌やパイプオルガンを思わせるゴシックな世界と繊細なメロディが共存する「SFORZANDO」、アップテンポでありながら儚さを感じさせる「After Cloudia」では、KAMIJOによる優しくも力強いロングトーンを響かせるなど緩急も自在。



ステージ後半は怒濤。スモークが立ち上り披露された荘厳な「History of The Other Side」では重く軋む演奏が静寂をもたらし、ステージが真っ赤に染まる。音の洪水が降り注ぐなかで歌うKAMIJOが、高々と突き上げた拳をゆっくりと胸元で強く握りしめた。また、「Episode」で1人だけステージに残ったKAMIJOが、ピアノの旋律のなか一言一言を噛みしめるように願いを込めて歌う姿は圧巻だった。

「4年間、お待たせいたしました。Versaillesがお迎えにあがりました。みんなを素敵な未来へ連れていきます」──KAMIJO

そして本編ラストはアグレッシヴなナンバー「PRINCE」だ。メンバーそれぞれが、それぞれの音に想いを乗せてファンを未来へエスコート。最高潮の盛り上がりのなか本編を締めくくった。

鳴り止まないアンコールの拍手に応えて再度ステージへ登場したメンバーが届けたのは、これまで何度もオーディエンスと共に合唱してきた壮大なバラード「Sympathia」。コロナ禍の規制によって合唱は叶わなかったが、輝くミラーボールとオーディエンスがかざす薔薇のペンライトが美しい。それらを見渡して、「綺麗だ。この景色を愛してる」とつぶやいたKAMIJO。この瞬間、互いの思いは間違いなく交差していたはずだ。続けて銀テープが舞い、まばゆい光のなかで「The Revenant Choir」が届けられた。演奏を終えた後も、ステージに向けて伸ばされる無数の手を愛おしげに見つめるメンバーたち。「俺たちがVersaillesだ!」と叫び、続けてトーンを落とした優しい声色で「お前たちも15周年だ。おめでとう」と告げたKAMIJOの言葉には、その年月を共に築いたオーディエンスへの感謝と愛が溢れていた。

END SEが流れ、メンバーから一言ずつ感謝の言葉が届けられて、全員で大ジャンプ。まさに感動のフィナーレ。しかし名残り惜しそうにドラム台の前に集まって座り込むメンバーや客席の熱狂を見て、KAMIJOがこう語った。

「みんな帰る気ないみたい。もう1曲やろうか(笑)」──KAMIJO


ダブルアンコールは、2009年発表のメジャーデビュー曲「Ascendead Master」。激しく畳みかけるYUKIのドラムとMASASHIの躍動するベースラインによるリズム、そして広がりのあるツインギターが会場を盛り上げた。すべての演奏を終えると、今年10月から15周年記念公演第二弾<Versailles15th Anniversary Tour -JUBILEE->が開催されることがアナウンスされた。同ツアーは「Ascendead Master」含むメジャー第一弾アルバム『JUBILEE』(2009年発売)の楽曲を中心に行われるものとなる。

「今、Versaillesをずっとずっと続けたい。休むことなく続けていきたい。そういう想いで僕たち5人はステージに立っています。これからの未来、Versaillesというバンドがライヴし続けている未来、そんな未来を約束します」──KAMIJO

これはライヴ中にオーディエンスへ贈られた最大のプレゼント。これまでの歳月には、活動休止やコロナ禍で身動きがとれなかった日々など、困難や経験もあったはずだ。しかし15年目を迎えた彼らが選んだ答えは、継続。<Versailles15th Anniversary Tour>を通して改めて触れる彼らの歴史、そしてここから始まる未来に向けて、“薔薇の末裔”の物語は続いていく。

取材・文◎原千夏
撮影◎Lestat C&M Project

■<Versailles 15th Anniversary Tour -NOBLE->2022年6月24日@Zepp DiverCity Tokyoセットリスト

SE. Prelude
01. The Love from a Dead Orchestra
02. Shout & Bites
03. Second Fear - Another Descendant
04. SUZERAIN
05. Antique in the Future
06. WINDRESS
07. Forbidden gate
08. SILENT KNIGHT
09. Zombie
10. Beast Of Desire
11. to The Chaos Inside
12. SFORZANDO
13. After Cloudia
14. THE RED CARPET DAY
15. Aristocrat's Symphony
16. History of The Other side
17. Episode
18. PRINCE
encore
en1. Sympathia
en2. The Revenant Choir
SE. Symphony of The Revenant Choir
W.encore
en3. Ascendead Master
SE. La Musique

■<Versailles15th Anniversary Tour -JUBILEE->

10月20日(木) 愛知・名古屋ボトムライン
10月22日(土) 神奈川・クラブチッタ川崎
※詳細は後日発表

■<KAMIJO OSCAR TOUR 2022-2023>

7月19日(火) Zepp DiverCity Tokyo
open18:15 / start19:00
7月21日(木) OSAKA BIGCAT
open18:30 / start19:00
8月21日(日) HRさいたま新都心
open17:30 / start18:00
8月28日(日) 柏PALOOZA
open17:30 / start18:00
9月24日(土) 名古屋ell.FITS ALL
open18:30 / start19:00
9月25日(日) 静岡Sunash
open16:30 / start17:00
10月1日(土) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
open18:00 / start19:00
10月2日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!
open17:00 / start17:30
11月23日(水・祝) 仙台space Zero
open16:30 / start17:00
12月3日(土) 福岡DRUM SON
open16:30 / start17:00
12月10日(土) 札幌Crazy Monkey
open17:30 / start18:00
12月11日(日) 札幌Crazy Monkey
open15:30 / start16:00
▼BAND MEMBER
Guitar : RENO(ex.ViViD)
Guitar : YOSHI(ex.CROSS VEIN)
Bass : MASASHI(Versailles)
Drums : YUKI(Versailles)
▼チケット一般発売:7月30日(土)より
※7月開催の2公演は発売中

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