【ライブレポート】Da-iCE、「皆さんと一緒に見たい景色、たくさんあります」

ツイート

2月16日にリリースしたEP『REVERSi』を引っさげた全国アリーナツアー<Da-iCE ARENA TOUR 2022 -REVERSi->が、8月21日に千秋楽を迎えた。Da-iCE結成11年目の幕開けにふさわしいパフォーマンスで、多くの人を魅了したライブの中から、8月20日の公演(神奈川・ぴあアリーナMM)をレポートする。

◆ライブ写真

オープニング映像が流れるとペンライトが連動し、会場が一気に煌めく。この日は、メインステージ以外にセンターステージ、そこから4方向に伸びるサブステージが配置されていた。「DOSE」でライブの幕が開けると、センターステージと各サブステージに白黒の衣装に身を包んだメンバーが登場。思わず会場からは歓声が上がっていた。ペンライトが赤に変わると、「FAKESHOW」へ。“真っ赤な真っ赤な嘘だね”で赤い照明になったり、“Baby, beby, smoky, smoky, smoky”でスモークが焚かれたり、歌詞と連動した演出が印象的だ。

「横浜にお越しの皆さん、ようこそ! 最高に楽しんで帰ってもらおうと思っているんですが、最後までついてきてくれますか!」と大野雄大がシャウトすると、ペンライトが大きく揺れる。花村想太がクラップで観客を煽って始まったのは「It's not over」。5人でのダンスブレイクもキレキレだ。その後も「WATCH OUT」、「Up To The Stars」と一気に駆け抜ける。魂がこもった花村、大野の歌声に、美しく余裕のある工藤大輝、岩岡徹、和田颯のパフォーマンスが合わさった姿に“Da-iCEの完成形”を感じることができた。


MCの始まり、大野が「横浜セミファイナルが始まりましたけど、皆さん楽しむ準備はできてますか!」と噛みながら言うと、花村からすかさずツッコミが入って笑いが起きる。さっきまでバチバチにパフォーマンスをしていた人と同一人物だとは思えない。これもDa-iCEの良さだろう。一人ずつ改めて自己紹介をして、ボーカル2人は一旦ステージ裏へ。パフォーマー3人がステージに残る。和田と工藤が水を飲む様子を見た岩岡は、「どうぞ(水)飲んでください。じゃあ僕は……、携帯いじりたいんで持ってきてもらっていいですか?」とおどけてみせる。3人で『モンスターストライク』と『ワンピース』の話をひと通りすると、バンドとのセッションタイムへ。

バンドサウンドに乗せて、工藤、岩岡、和田の順で一人ずつダンスを披露。短いフレーズながらも、それぞれのカラーがしっかり見えていた。そのままの流れで始まったのは「BET」。花村も大野もフェイクを入れまくり、再びエンジンをかけていく。「SWITCH」、「Break out」、「Limits」とノリの良い曲が続き、観客を煽りに煽っていく。いずれの楽曲も、生バンドの演奏故に音圧がすごい。しかし、その音圧に負けないボーカル2人の声量と技量に脱帽だ。センターステージに移動すると、雰囲気が変わって「Free Falling」、「Chocolate Sympathy」へ。やや懐かしくもグルーヴィーな楽曲に会場は体を揺らした。


バンドメンバー紹介を挟むと、衣装チェンジしたメンバーがメインステージに姿を現す。「Sweet Day」、「NIGHT OWL」と表裏一体の楽曲が披露されると、ゆったりとしたサウンドとモニターに映る美しい映像、伸びやかな歌声、悠然としたダンスで清涼感のようなものが会場に広がっていった。ここで今一番聴きたい曲、「Promise」が飛び出す。「THE FIRST TAKE」でのボーカル2人によるパフォーマンスももちろん素晴らしいが、5人でのパフォーマンスはグッと来るものがある。大きな拍手の中、ボーカル2人のみがステージに残るとスタンドマイクの前へ。「やだなぁ、ホント。誰、この演出考えたの」と緊張を見せる花村。その横で大野は声出しを行なっているが、メロディはファミリーマートの入店時の音楽。思わず笑い声が上がった。「本日は「THE FIRST TAKE」風にやらせていただきます。ただ、“風”なので失敗したら止めます!」と、キーボード1本での「CITRUS」が始まった。アカペラの出だしに拍手が巻き起こると、2コーラス目からはドラム、ベース、ギター、そして工藤、岩岡、和田も加わり、よりエモーションが加わったスタイルでパフォーマンスをしてみせた。

ここまで「THE FIRST TAKE」風「CITRUS」がツアー全てで成功していることに喜ぶ、花村。千秋楽だけ失敗することの不安を口にしつつも、「今日の音源、流そ♪」とボケると工藤とともに着替えのためにステージを後にした。残った大野、岩岡、和田は、会場の広さを噛み締めつつ、話題はおなじみになりつつある和田の“ご飯問題”へ。度々食に関するトラブルに遭遇する和田が語ったのは、Uber Eatsで全く違う料理が届いたというエピソード。それを聞いた大野と岩岡は、「お祓い行ったら?」(大野)、「いたずらの霊が憑いてる」(岩岡)と不思議がりながらも心配をしていた。それに重ねるように、「懺悔したい」という大野。昨日焼き鳥屋で焼き鳥丼を食べた後に、大盛りの牛丼と白ご飯&生卵を食べてしまったそう。その上、朝起きた時にお腹が空きすぎていて、ご飯大盛り(約2合)、味噌汁、お新香、納豆、スクランブルエッグ、ソーセージ盛り合わせを完食したことを懺悔していた。ここで着替えから戻った花村と工藤にバトンタッチ。裏で3人のトークを聞いていた工藤が「ごめん、ずっとご飯の話してた。あいつら」と観客に謝る場面もあった。


再び5人がステージに揃うと、「僕たちはもともと横浜のアリーナをこんなに満杯にできるアーティストではなかったです。横浜アリーナでのONE OK ROCKさんのライブを見に行ったことがあって。その時に『横浜のアリーナをいつか埋めるぞ』と話ながら帰りました。そこからこうしてフルキャパでソールドアウトできたのは皆さんのおかげです」と語る花村。「夢っていうのは信じていればいつか叶うかなと思う瞬間が今まで何回もありました。そんな瞬間を味わってもらえるような、人生の背中押せるような曲をやってもよろしいでしょうか! 一緒に夢を見てくれますか!」とシャウトして、「DREAMIN' ON」が始まる。続けて「まだまだ行くぞ!」と「Clap and Clap」でさらに会場を沸かせていく。“ラストは騒げ!”で「後半ここから盛り上がっていきますけど、準備運動でちょっとだけふざけませんか?」と大野。“ラストは座れ”、“右に倒れ”、“左に倒れ”、“直れ”……と歌詞を変えて歌い、メンバーたちは大野が歌う通りに動いて笑いを誘った。

続いて「TOKI」をパフォーマンスし終わると、「爽やかなDa-iCEで終わると思ったら大間違いです!」と花村。バンドアレンジバージョンで「BACK TO BACK」が飛び出す。最後は大きなクラップに合わせて「Kartell」で会場のボルテージを上げ切り、暗転とともに5人はステージを後にした。


アンコールの手拍子に誘われて、ツアーTシャツ姿で現れた5人。ゲーム「Da-iCE大富豪ラボ」のプレイ中に流れているため、Da-iCEファンが『REVERSi』で一番耳にしているであろう楽曲「ホンネはJoke」をパフォ―マンスする。センターステージに集まると、ワチャワチャと楽しそうにトークを繰り広げるメンバーたち。次の曲振りをする大野が「それでは聴いてください、『夏色』!」と言うと、すかさず演奏し始めるバンドメンバー。するとゆずの「夏色」を歌い、「ありがとう横浜! ゆずでした!」とステージを去るふりをするボケをする5人であった。

「気を取り直して、我々の曲をやりたいと思います」と花村が言うと、メンバーの様子を伺う大野。メンバー一人ひとりのもとに行き、再びボケるかどうか相談する。「今、1人ずつ相談したんですけど、みんな『雄大くんが好きな方でいいんじゃないですか』って。なのに徹くんだけ『バーカ』って」と大野が語ると、大きな笑い声と拍手が巻き起こっていた。Da-iCEらしいやり取りで会場を沸かせ、気を取り直してパフォーマンスしようとするも大野が素で曲名を間違えてしまい、「夏色」を天丼。たっぷりボケた後に、やっと「君色」が始まった。


そしてそのまま「Live goes on」へ。惜しむように会場中に手を振るメンバーの姿が印象的だ。最後は「今回のツアーはここで終わりますけど、まだいろんなイベントが待ってます。新しいツアーを作って戻ってきますので、その時は遊びに来てくれますか? ありがとうございます」(工藤)、「縁のある横浜でこうやってライブができることがすごく嬉しいです。立ちたいステージ、皆さんと一緒に見たい景色、たくさんあります。まだまだ登っていきたいので、暖かく見守っていただけたらと思います」(大野)、「この会場で満員の景色を見れたことが幸せだなと改めて感じました。今声を出したりはなかなかできませんが、皆さんの声をいつか聴けることを楽しみに、これからも頑張っていきますので、また必ずお会いしましょう」(和田)、「僕は『RENT』というミュージカルが途中で終わってしまったこともありました。なので、毎公演できることが奇跡だと思っています。家に帰って皆さんがそのまま幸せな気持ちで眠ってくれることを願っています」(花村)、「一瞬でした、めちゃくちゃ早かったです。一瞬一瞬の積み重ねで人生できてるんだなってすごく感じます。一瞬が皆さんの人生を彩っていくと思いますが、その一瞬を僕らに割いてくれて(ありがとうございます)。僕らはエンターテインメントとして気持ちをお返しできるように、これからも精進します」(岩岡)と挨拶。全員で写真撮影をして、ライブに幕を下ろした。

笑いも感動も与えてくれた11年目のDa-iCEのライブ。多くの人を魅了するグループとして、大きく飛躍していくことを確信した公演であった。

取材・文◎高橋梓

■「イマ」
配信リンク:https://da-ice.lnk.to/IMA_DLSTR

◆Da-iCE オフィシャルサイト
この記事をツイート

この記事の関連情報