【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>Chevon、大空とともに思いきり放つ痛快パフォーマンス

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晴天の下、NEO WALTZにオープニングアクトとして登場したのがChevonだ。札幌を中心に活動する平均年齢21歳のバンドであり、昨年6月に結成という、まさに駆け出そうとしてるように一見思えるが、新曲を驚異的なペースで発表し続け、今年7月にはワンマンを開催。キャリアが浅いからと言って怖気づくこともないのだろう。この日も臆することのない姿を見せつけてくれた。

◆Chevon ライブ写真




まずはキレが良いギターロック調な「No.4」からスタートしたのだが、いきなり心が奪われたのが谷絹茉優(Vo)の歌声。太くしなやかで色気と艶があり、唯一無二と言われていることがパッと聴いただけでわかる耳触り。そんな不思議な感覚に陥ってしまう歌声で不条理や憂鬱に対して愚痴をこぼすのではなく、抱えたことを思いっきり吐き出していく。オオノタツヤ(B)とKtjm(G)のアグレッシブなプレイも含めて、その振り切り方がとにかく痛快だ。

普通ならそんな勢いのまま進むのだろうが、少しテンポを落とした「プノペタリラ」をドロップしたのもセンスを感じさせるポイント。フォーマットに則るというより、物語のように展開していくこの曲は抜群の存在感を誇る谷絹の歌声が中心となりつつも、オオノの力強い低音、Ktjmの空間を舞うようなギターフレーズも秀逸。ロックバンドらしい、それぞれの個性のせめぎ合いにドキドキしてしまった。



オーディエンスと共にヘッドバンキングをかました「クローン」を放ち、一際大きな盛り上がりとなったのが「革命的ステップの夜」。ノリが良い4つ打ちではあるのだが、心地よくリズムを刻むというより本能に訴えかけてくるパワーがみなぎっている曲であり、オーディエンスも気持ちよくそのサウンドに身を委ね、谷絹の「楽しんでますかー?」との問いかけにも大きなクラップと笑顔で応える。互いの気持ちが通じ合ったことがあらわになる印象的なシーンだった。



そして、巧みにエフェクトや効果音を使ってはいるが、生々しいロックサウンドとして仕上がっている「アイシティ」、広がる大空が演出なんじゃないかと思うほどの開放感を生み出した「セメテモノダンス」をラストナンバーとして鳴らし、最後の最後まで駆け抜けていく。

初めてのフェス出演ということもあり。わかりやすく気持ちを言葉で伝えるのもひとつの方法。だが、ステージで口にしたのは簡単な自己紹介と来年へ向けての気持ちぐらい。言いたいことは曲にあるんだと言わんばかりに連投していき、終わってみれば圧巻の6タテ。混じりっけのない、どこまでも純度の高いステージだった。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎石井亜希

<JOIN ALIVE 2022>

日程:2022年9月3日(土)、4日(日)
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)

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