【速レポ】<JOIN ALIVE 2022>Dragon Ash、「俺の世界はここなんだ。音楽はここにある」

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「さあ、はじめよう」──この言葉と共に、ドラマティックに、エモーショナルにスタートする新曲「Entertain」を1曲目に据えた、Dragon Ash。9月10日からはじまる3年ぶりのワンマンツアーに向けて書き下ろされたこのライブアンセムは、同じく3年ぶりに開催となったこの<JOIN ALIVE>のステージにも最高で最強のアンセムとして響き渡る。

◆Dragon Ash ライブ写真

「音楽を取り戻せ」とKj(Vo,G)が声を上げると、観客の興奮は一段と大きくなっていく。そこから、まだ見ぬ世界をロマンティックに、力強く描く「New Era」へと続いていくドラマが、美しい。確かに、うねりを帯びて前進していく音楽の力が、観客をがっちりと掴んでいく。そんな“ライブ”のはじまりだ。

しかしここからは一転、「派手にいこうや」というKjの声で、爆音を轟かせる。櫻井誠(Dr)が指差す先にいるのは、そのアッパーな音響を生み出しているBOTS(Dj)。櫻井もまた勢いよくダイナミックにドラムを叩き、スタートしたのは「Mix it Up」。会場も先ほどまでのエモーショナルな雰囲気とは変わって、手拍子し、ジャンプし、櫻井とサポートベースのT$UYO$HI(The BONEZ/Pay money To my Pain)によるビッグなビートに合わせて大きくヘッドバングしたりとエネルギッシュだ。そこから間髪入れずに「ROCKET DIVE」で加速。Kjが「待たせたな、北海道」と叫ぶと、観客はドライヴ感のあるアンサンブルとそのスピードに身を任せて飛び跳ねる。


「今日、ライブができてよかった、Dragon Ashです、よろしくお願いします」──Kj

Kjはゆっくりと会場を、観客の様子を見渡して改めて挨拶をする。「俺の世界はここなんだ」、そして「音楽はここにある」。そう言ってスタートしたのは「Tiny World」。hiroki(G)による美しいギターの旋律にのって紡がれる歌は、フェスという、一日中音楽に囲まれた祝祭的な空間で、より一層福音的に響きわたる。優しくも、確かな強さを持ったメロディとボーカルが染み入る。

BOTSがボサノバ的なトラックで会場の温度を指揮していく中で、Kjは「ごめん。ロックバンドは人を楽しくする職業なんだけど、俺がみんなに楽しくさせてもらっている。ありがとう」という。その言葉に大きく、熱の高い拍手が会場にこだまする。


「あと3曲か。ここから楽しく踊らせて帰るから。だって、俺たちロックバンドだから」──Kj

まず連投したのはラテンナンバーの2曲。「La Bamba」ではラ・バンバの節に合わせて“道産子、調子どうだ”と問いかけると、「飛ばすぞ!」と一斉にタオルをぐるぐると振り回させてテンションを急上昇させる。続く「For divers area」はサンバのビートで、多幸感も加速。問答無用で、騒ぎ、踊れる2曲だ。

「久々にバンドメンバーと会えました。スタッフと会えました。自分たちの音楽を必要としてくれる人に会えました。バンドマンでよかったです」──Kj

Kjは感謝の言葉を述べると、「おっしゃ!」と気合いを入れ直し、「憂さ晴らしに付き合ってくれ」とラストの曲「Fantasista」に突入する。ステージの端から端まで歩きながら、歌う。途中、ステージに飛び出しアグレッシヴにラップを決めたのは盟友、JESSE(The BONEZ / RISE)だ。客席後方に向かって、「上のほう、見えてるぞ!」と檄を飛ばし、Kjも「ありえねえくらい、飛び跳ねろ」と会場を揺らしていく。仲間を交えたステージの、このはちゃめちゃなパワーもまたDragon Ashであり、彼らのフェスのステージの醍醐味だ。


最後は、「Dragon AshアンドThe BONEZでした」と5人で挨拶をし、晴れ晴れとした表情でステージを後にした。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎岸田哲平

<JOIN ALIVE 2022>

日程:2022年9月3日(土)、4日(日)
時間:開場 9:00 / 開演 11:00 / 終演 20:30予定 ※雨天決行
会場:北海道・いわみざわ公園〈野外音楽堂キタオン&北海道グリーンランド遊園地〉(北海道岩見沢市志文町794番地)

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