【ステージ楽器紹介】Petit Brabancon、ミヤ Guitar Sound System「無駄なものは一切ない」

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Petit Brabanconが、9月8日(木)の愛知・Zepp Nagoyaを皮切りに、9日(金)大阪・なんばHatch、13日(火)神奈川・KT Zepp Yokohama、16日(金)福岡・Zepp Fukuoka、21日(水)東京・Zepp Hanedaといった計5都市をまわる自身初のライヴツアー<Resonance of the corpse>を開催した。そのステージは先ごろ公開したレポートでお伝えしたとおり。京(DIR EN GREY / Voice)、yukihiro(L’Arc-en-Ciel / Drums)、ミヤ(MUCC / Guitar)、antz (Tokyo Shoegazer / Guitar)、高松浩史(THE NOVEMBERS / Bass)といったモンスターバンドの存在感は凄まじく、想像を遙かに超えた圧倒的な音圧はあまりにも獰猛であまりにも繊細だった。

◆Petit Brabancon ミヤ 画像

楽器にはそのバンドの方向性やプレイヤー自身の個性が表れる。BARKSは初ツアーを控えた9月某日、某スタジオにて、メンバー個々の使用機材を取材。メンバー個々のサウンドシステムにスポットを当ててご紹介したい。その初回はギタリストのミヤだ。

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25年目を迎えたMUCCをはじめ、さまざまなプロジェクトへ参加しているミヤだが、Petit Brabancon使用ギター機材に関していえば、ストレートなものだと言っていい。

ギター本体は基本的に7弦のみ。ドロップAチューニング用のメインとサブ、ドロップGチューニング用のメインとサブ、そしてある楽曲だけで使用する6弦、それら計5本がセットされていた。エフェクターもMUCC時よりも少ない印象。アンプは KEMPERをはじめとするプロファイリングテクノロジーは使用せずに、アナログの実機のみなど、システム自体がシンプルな構成だ。

これらから感じられるのはPetit Brabanconのギターサウンドがソリッドなものであること。MUCCでは大掛かりなシステムを使用しているが、それはバンドの音楽性の幅広さによるもので、もちろん両バンドのシステムともに無駄なものは一切ない。

ミヤのサウンドシステムの操作は大きく分けてふたつ。複数のエフェクターをふたつのグループに纏め、プログラマブルスイッチャーでコントロールするものと、リアルタイムでエフェクターを操作するもの、そのふたつを組み合わせている。扱いやすさと機能性の高さを兼ね備えた実践的なシステムといえるだろう。また、コンパクトエフェクターにこだわっていることや、希少モデルを使用していることなども見逃せない。

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【GUITAR編】


▲Hapas Guitars SLUDGE 727 ※通称:Green

ドロップAチューニング用のメインギター。Hapas Guitarsは木材の質感を活かしたリッチなルックスや上質なトーン、精度の高い作りなどから知られるドイツのギターブランドだ。“グリーン”と呼ばれているこのSLUDGE 727は、ミヤ自身が2年ほど前に入手したギター。Hapas Guitarsならではの広いレンジと抜けのいいトーンが特色で、ヘヴィでいながら音の切れがいいことやピッチの正確さなどはミヤのお気に入りポイントだという。スペック的にはローステッド・アッシュ・ボディー、ローステッド・メイプル・ネック、リッチライト指板24フレット仕様、27インチスケールなどが特徴となる。



▲dragonfly EXL-7st

ドロップAチューニング用のサブギターとしてスタンバイ。dragonflyとミヤが共同開発したモデルで、2016年頃まで7弦のメインとして使用していた。ボディー構造はフレイムメイプルTOPでホンジュラスマホガニーBACK。メイプルネックにローズウッド指板といった仕様は厚みのあるリッチなトーンを引き出せる。トレモロユニットを搭載しているがブロックを固定した状態で使用しており、アーミング用のバーは取り付けていない。また、演奏中に手が当たることを嫌ってボリュームノブが外されていることもポイントだ。



▲Hapas Guitars SLUDGE 727 ※通称:赤

ドロップGチューニング用のメインギター。ミヤはHapas Guitars製ギターを数本所有しているが、その中でも最も新しいモデル。ミヤが最初に購入したSLUDGE 727と同仕様に感じられるが、こちらはピックアップがリアにひとつのみ。また、アッシュボディーは共通しているが、ローステッドメイプルネック、リッチライト指板は相違点となる(ちなみに初号機はウォルナットネック/メイプル指板)。ヘヴィにしてソリッドなサウンド、正確なピッチ、優れた演奏性などを備えたモデルであることに加え、テレキャスターシェイプのボディーとリバースヘッドという個性的なルックスもミヤがSLUDGE 727に惹かれたポイント。



▲Hapas Guitars SLUDGE 727 ※通称:ORANGE

ドロップGチューニング用のサブギター。前述の通称:赤同様にピックアップがリアにひとつであることから、ボディにザグリの多い2ハム配列のモデルと比較してソリッドなトーンが得られる。通称:赤がローステッドメイプルネック/リッチライト指板に対して、こちらはウェンジネック/エボニー指板を採用しているなど仕様が異なる。なおSLUDGE 727共通の特徴としては、ボディーTOPとBACKにコンター加工が施されていること、1弦側のホーン裏側が削り落とされていることなどがある。快適なフィット感や高度なプレイアビリティーを備えていることも人気の要因だ。



▲dragonfly PREMERO STM

ミヤがPetit Brabanconで使用する唯一の6弦ギター。PREMERO STMはPay Money to My PainやThe Ravensのギタリストであり、HYDEやLiSAのサポートで知られるPABLOとdragonflyが共同開発したモデルだ。コンパクトなボディーや25.5インチのロングスケールネック、シングルコイル×2とハムバッキングのピックアップ配列といった仕様を持つ。dragonflyならではのクオリティーの高さやファットでエッジィなサウンド、豊かなトーンバリエーションなどが特徴。ウッドマテリアルはライトアッシュボディー、メイプルネック、パーフェロー指板だ。


◆【ミヤ Guitar Sound System AMP&EFFECTOR編】へ
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