【インタビュー】WANDS、『名探偵コナン』オープニング曲完成「歴史を背負いつつ、今のバンドとして」

■ライブで出会って感じたことを
■これからも大切にしていきたい

──9月からスタートする＜WANDS Live Tour 2023＞では全国6都市をまわります。上原さんはさっき「伸びしろがある」とおっしゃっていましたが。

上原：まだ未完成だと自分では感じているので。

──ロックバンドは未完成な部分こそ魅力だったりしますから。

上原：確かにそういうところがリスナーに魅力的に映る場合もあると思うんです。だけど、お客さんがそう言ってくれたとしても、僕らはそこに甘んじてはいけない。例えば料理人が「これはお袋の味だから、プロっぽくなくていいんだよ」って言ったらダメじゃないですか。だから僕らが「未完成でいい」と言ってはいけないし、プロとしてよりクオリティの高いものを追求しないといけないと思ってます。そういう意味でライブパフォーマーとしては、まだまだこれからですね。

──初ツアーを経験して、今のWANDSに足りないものが見えたと感じていらっしゃるのでしょうか？

上原：足りないものを探しに行く旅ですよね。何が足りないのかやっていくうちにわかるかもしれないし、ツアーの中で、演奏やパフォーマンス的にも“明後日のライブはもっとこうしてみよう”とか“ここはよかったな”とか見えてくるものがあると思うので。


──ストイックですね。WANDSのライブは見るたびにスキルアップして魅力的になっていると思いますが。

柴崎：そういうふうに伝わるものがあったら、ありがたいですけどね。ツアーでは1本1本のライブでのフィードバックを大事に成長できたらいいなと思っています。

上原：かといって変に気負っているわけではないんですよ。「RAISE INSIGHT」のように楽しみながらやるべきことをやっていきたいと思います。硬くなりすぎると折れるので柔軟な姿勢で。

──しなるほうが強いですし。

上原：そう、ビルの耐震構造のように。それぐらいの精神状態でいきたいですね。

──ツアー開催にあたって、全国から“次のツアーには来てほしい”というラブコールが寄せられていたということですが、待っているファンにお二人から伝えたいことはありますか？

柴崎：第5期WANDSとしては東名阪のツアーしかやったことがないので。札幌、仙台、福岡にもWANDSのファンがいるんだろうか？というのを確かめに行きたいですね。行くまで実感できないんですよ。会えたあかつきには、今後のWANDSの肥やしにしたいし、ライブで出会ってそこで感じたことをこれからも大切にしていきたい。

上原：会えるのはすごく楽しみですね。

柴崎：WANDSは知っているけど“今のWANDSはこうなんだ”って初めて知る人もたくさんいるだろうから。

──WANDSのライブは、おふたりのMCの掛け合いも面白いですから。

上原：ゆるゆるです（笑）。

柴崎：ははは。映像ではほぼカットされてますけどね（笑）。

──それと声出し解禁という意味では初ツアーですよ。

上原：生のライブでしか絶対に味わえないことですもんね。目をつぶっていても会場にいることを感じられるだろうし、感じさせてほしいです。

取材・文◎山本弘子






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