【インタビュー】WANDS、『名探偵コナン』オープニング曲完成「歴史を背負いつつ、今のバンドとして」

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WANDSが5月17日、アニメ『名探偵コナン』オープニングテーマにして2023年第一弾シングル「RAISE INSIGHT」に加え、LIVE Blu-ray『WANDS Live Tour 2022 ~FIRST ACT 5th period~』を同時リリースする。また9月7日からは<WANDS Live Tour 2023>と銘打った全国6都市ツアーを開催する予定だ。WANDSとして札幌、仙台、福岡でのライブ開催は実に28年ぶりのことになるという。

◆WANDS 画像 / 動画

過去のWANDSにとらわれない第5期ならではのナンバーだと位置づける「RAISE INSIGHT」について。また、今の自分たちの課題を見つけ、もっと成長していきたいと語るステージについて上原大史(Vo)と柴崎浩(G)に聞いた。

   ◆   ◆   ◆

■第5期ならではの曲が
■今回も生まれたなという感じ


──2023年第一弾シングルであり、アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマでもある「RAISE INSIGHT」は、EDM風のイントロからして新鮮でした。洗練された大人っぽさとロックなテイストを兼ね備えた曲ですが、どんな風に作り上げていった曲ですか?

柴崎:タイアップの話をいただいてから作り始めたんですけど、今回はアップテンポの曲をやりたいと自分の中で思っていたので、イメージを探っていったんです。最初はテンポ感だけ決まっていてイントロのコードとリズムから作っていきました。

──ドラマティックな展開をする曲でもありますよね。

柴崎:そこは成り行きなんですけどね。イントロの雰囲気ができて、Aメロのメロディをハメでいって、途中で惹きつけるような展開が欲しいなと思ってBメロができて。順番に作りましたね。


──途中“二人でまた笑い飛ばそうぜ”でテンポダウンしてストリングスが入る部分もフックになっていますね。

柴崎:そこは『名探偵コナン』のテーマ曲としてオンエアされるときの放送サイズが、イントロ、歌、アウトロってそれぞれ秒数が決まっているので。歌を繰り返すにしても尺が足りなかったから、違うメロディがいいなと思って付け足したんです。ところが今度は長すぎちゃって。

上原:ははは。大変でしたよね。

柴崎:そう。新しく足したメロディをどこかで活かせないかと思って、<ROCK BONDZ -WANDS × BREAKERZ->のリハーサルをしている時に、僕と上原とディレクターの3人で話をしていて、今のような形ができたんです。結果的に曲のいいフックになって良かったなと思っていますね。

──フルサイズを作った段階で上原さんに曲を渡して歌詞を書いてもらうような作り方だったんですか?

柴崎:最初はワンコーラスと大サビのメロディだけ伝えてあって。

上原:タイアップに限らず、毎回まずワンコーラスだけ歌詞を書くんです。

柴崎:だから“二人でまた笑い飛ばそうぜ”のところも、「その後に続く感じでここは使うよ」って上原に伝えて。

上原:締切が近づいていたので、「フルサイズを作る時、後に繋げられるような歌詞にしていこう」って。今、TVで流れている部分を作った時はまだ、“二人でまた笑い飛ばそうぜ”の後の歌詞が決まっていなかったんです(笑)。


──『名探偵コナン』のタイアップをWANDSが手がけるのは今回で3曲目ですが、上原さんが曲を聴いた時の第一印象について教えてください。“今度はこういうタイプで来たか”とか。

上原:1stシングル「真っ赤なLip」が、そもそも“こう来たか”と思うような曲調だったので。

柴崎:変化球っぽかったもんね。

上原:そうですね。第5期WANDSが始動して“こんな感じなのかな”っていう予想をガッと裏切った感じがあったので、ある意味、そこからブレていないというか、第5期ならではの曲が今回も生まれたなという感じですね。今っぽいというか、いい意味で過去を意識することなく、令和のバンドとしてカッコいい曲を作りました。

──お二人にとっても新しいポジションの曲なんですね。

柴崎:とはいえ、奇をてらったわけではなく、“今、こういう曲をやりたい”っていう感覚でしかないんですけどね。再始動(2019年)の時はあまりにブランクが長かったので、“WANDSってどういう感じだったっけ?”と自ら遡って思い出す感じがあったんですけど…やっぱり自分の中では続きを始めた感覚があるんですよね。僕がWANDSにいたのは5年間ぐらいで、第5期を始動させるまで20年以上間が空いている。なので、昔のファンからするとワープしちゃっている感じがあるかもしれないですけど、自分の中では昔も今もその都度、カッコいいことをやりたい感覚は同じなんです。ボーカルが上原になって、今たまたまこういう曲になったという感じですね。


──今、本当にやりたいことにフォーカスを当てた曲。

柴崎:そうですね。

──歌詞の面では『名探偵コナン』を意識したところはありました?

上原:タイアップということもあり、最後の調整で少し変えた箇所もありましたが、基本的には意識していなかったんです。

──そうなんですね。アニメのキリッとしたコナンくんの表情と仲間たちが集まる絵が曲とピッタリだったので。

上原:あのオープニングはありがたかったですね。“出会ったすべてが繋がっている”という箇所では過去に出てきたキャラクターたちが登場してきてグッときました。

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