【インタビュー】マイナマインド、アイドルからシンガーへの自然で揺るぎない針路「もっとシンプルな考え方でいい」

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■自分ができる最大限の発想と思いを歌う
■アイドル時代とはまったく違うやり方でした


──プログラミングもなさっているそうですが、今はギターだけじゃない方法でも曲作りしているということですよね?

MAINA:ソロが始まる前にコロナ禍になってしまったんですけど、そのタイミングでMANA-B (ベリーグッドマンBack DJ)さんにDTMを教えてもらったんです。

──それって、めちゃくちゃ最近の話じゃないですか!?

MAINA:だからまだ、右も左もわからず旅してる途中なんです(笑)。MANA-Bさんとの出会いは、大阪城ホールで開催されたベリーグッドマンと大阪☆春夏秋冬の対バンのときで、そこから仲良くさせていただいてます。DTMソフトの使い方を教えていただいたおかげで、もっと音楽を好きになったし、音楽がどうやって作られているのか、もっと知りたいってなったんです。

──RYOZO BANDの楽曲にフィーチャリング参加したときと同じように?

MAINA:まさにその頃、加茂さんと亮三さんのマニアックな音楽話に興味を持っちゃったんですよ(笑)。最初は“何語なん?”みたいな感じだったから訳もわからなかったけど、いろいろお話をしていくうちに、“すげえ! こんなことが1曲のなかで行われてるんや!”ってことを知ったり。そこからMANA-Bさん含め、周りの人たちに音楽の楽しさや曲作りの奥深さを教えてもらった経験は大きいですね。当時は挫折しかけていたけど、手を差し伸べてくれはったので。だから自分のライブでは、“音楽は楽しいものだから、みんなも音楽に乗ってイヤなこと忘れようぜ”っていうマインドで届けているんです。


──そのワクワク感が、1stアルバム『GAMBIT』に詰まってるわけですね。今の話を聞いて納得したのが、生楽器とデジタルとの音のバランスの良さで。それは、聴いてきた音楽的ルーツだったり、現代的な音源制作手法だったりの融合があるからなんですね。

MAINA:そうだと思います。アレンジとかトラックとかで参加していただいてる亮三さんとかMANA-Bさんのアイデアのおかげもありますし。自分でドラムを打ち込んだりもしているんですけど、今の時代、PC上で何でもできるじゃないですか。その融合がネオソウルになって、今っぽいのかなと自分では思います。でも、私の描くヴィジョンにはまだまだ程遠いんです。

──今は曲作りや歌を突き詰めているところだと思うんですが、小さい頃からダンスをやっていたわけで、ダンサーになりたいと考えたことはあるんですか?

MAINA:ダンサーはないです。それに私、言葉で伝えるのがほんまに下手なんですけど、音楽でなら言葉じゃなくても人と会話することができるんだということに、小さい頃に気づいたんですね。だから、やっぱり音楽なんですよ。ダンスで有名になるのは、弟(tomokun)の役目なので。弟は大阪のアンダーグラウンドシーンで有名なヒップホップダンサーであり、トラックメイカーなんです。弟の夢とMAINAの夢は一緒で、弟はアンダーグラウンドなシーンで有名なダンサーになって、私はメジャーシーンで有名なシンガーになること。そのふたりが一緒になることで、メジャー/アンダーグラウンドの境目がなくなっていくんじゃないかっていうことは、ふたりでよく話しているんです。アルバムの11曲目は弟と一緒に作った曲です。

──未発表新曲として収録された「My Treasure」ですね。

MAINA:家族旅行のとき、弟が自分で作ったトラックを流すことがよくあるんです。ディープでアンダーグラウンドなサウンドが多いんですけど、その中でこのトラックが流れたときに、「めっちゃいいやん! これ歌わせて!」ってなって。最初は「親に向けて歌いたいよね」って、ふたりでアレンジを詰めて。2022年のママの誕生日にプレゼントしたら、めっちゃ喜んでくれたんですよ。当初、アルバムの選曲段階で「My Treasure」はエントリーしてなかったんですけど、収録曲を決定する一週間前くらいに加茂さんにこの曲の存在を伝えたら、「ぜひ、やりましょう」と言ってくれて。弟とさらにブラッシュアップしました。それに、アルバムに収録された「Interlude」のトラックも弟が作ったもので、お父さんのことを歌っています。


──ご家族に関わりの深いアルバムでもあるという。「Interlude」も未発表新曲ですが、ジャズっぽさがあって、歌というか語りもアドリブっぽいですね。

MAINA:自分的には浅川マキ(1960年代から活動したシンガー/アーティスト。2010年没)さんが好きなので。

──ずいぶんと渋いところまでご存じで(笑)。

MAINA:はい、浅川マキさんからのインスピレーションです。「Interlude」は特にリリックも決まっていなくて、思っていることを口にしようと喋ってみたら、こんな感じに仕上がったというものなので、もともとリリックはないんです。

──この語りから伝わってくるMAINAさんのルーツや音楽的背景があります。

MAINA:そうなんです。ちなみに「Interlude」はCD盤だけに収録されているボーナストラック的なものなので、ぜひCDを手にとって聴いてほしいです。

──1枚のアルバムとしても、MAINAさんの歴史がわかる内容になってますね。曲調としてはハウス、ぶ厚いソウル、チルなR&Bもあって幅広いです。歌い方や独特の間合いだったり、グルーヴというものは自分でつかんでいったのでしょうか?

MAINA:そうですね。レコーディング時点で、まだ決定してないメロディや歌詞が結構あったので。あらかじめ決められたものをやっても意味がないと思っているから、今、自分ができる最大限の発想と思いをレコーディングの場で歌う、という方法でした。

──魂はロックですね。

MAINA:これはアイドル時代とはまったく違うやり方でしたね。私が歩んできた道も、普通にアイドルからソロになった人たちとは違うし。この特別な環境をありがたく感じられているので。だからこそ、突破したいなって思うし。何より、夢を叶えたいっていう思いが強くあるんです。


──その夢を、具体的に教えてもらっていいですか。

MAINA:両親がダンススタジオを経営しているんですけど、まずそのスタジオを大きくしたい。それがマイナマインドと弟が叶えたいもうひとつの夢なんです。だったら、スタジオを大きくする方向へ直接進めばいいという話でもありますけど、そうではないんです。

──と言いますと?

MAINA:両親のダンススタジオのスクール内でアイドルグループを作ることになって、娘である私も参加することになった流れで、私のアイドル活動が始まったんですね。そして現在もずっとエンターテインメントをやらせてもらっている。こんな最強なものをプレゼントとして与えてくれたんやから、両親からもらったものを活かして自分自身も育っていきたいんです。

──なるほど。

MAINA:たとえば、エンターテインメントに触れたいとか、歌をやりたいとか、ダンスをしたいっていう子は周りにたくさんいたんですね。でも、やっぱりお金がないと続けられないんですよね。弟と一緒に作りたいのは、お金がなくてもダンスができたり、エンターテインメントに触れられるスタジオなんです。そんな私たちが今すべきことは、シンガーやダンサーとして有名になること。自分がエンターテインメントの楽しさを伝えられないと意味がないですし。その大きなヴィジョンに向かって、小学生の頃からずっと頑張ってきているんです。

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