ポール・マッカートニー、AIを使い“ザ・ビートルズ最後の曲”を完成

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Photo by Ethan A. Russell (C) Apple Corps Ltd.

ポール・マッカートニーは、ジョン・レノンが遺したデモ・テープをもとにAIを活用し、ザ・ビートルズの曲を完成させたと明かした。ポールはこれを“ザ・ビートルズ最後のレコード”と表しており、年内にリリース予定だという。

◆ザ・ビートルズ画像

ポールは昨年開催した公演で、ザ・ビートルズのドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:Get Back』(2021年)を監督したピーター・ジャクソンの力を借り、ジョン・レノンの生前のヴォーカルと“デュエット”したが、この技術を応用したようだ。

間もなく始まる写真展<Paul McCartney Photographs 1963-64: Eyes Of The Storm>をプロモートし、火曜日(6月13日)、英国BBCラジオ4の番組『Today』にゲスト出演したポールはこう話した。「(ドキュメンタリー制作時、)ピーター・ジャクソンはちょっと劣化したカセットテープからジョンの声を抜き出すことができた。ジョンの声とピアノが入っていて、彼はAIでそれを分けることができた。機械に向かい、“これが声だ。こっちはギターだ。ギターを取って”と言うんだよ。それで、ザ・ビートルズ最後のレコードとなるものを作ろうってなったとき、ジョンが所有していたデモがあって、僕らはそれに取り掛かった。最近、完成したところで、年内にリリースする計画だ。ジョンの声を抜き取り、AIを通じ、余分な部分を取り除くことができた。その後は普段するようにミックスができる。自由裁量の余地みたいなものを与えてくれるんだ」

ポールはどの曲なのかは明かしていないが、ジョンが70年代終わりに作った「Now And Then」ではないかと推測されている。同曲のデモは、レノンが亡くなる直前に自宅で録音し、“For Paul(ポールへ)”とのラベルが貼られたカセットテープに収録されていた。

AIを使い音楽を作ることに関しては賛否両論あるが、ポールはこう語っている。「僕はあまりインターネットを使っていないから(AIの曲を)聴いていないけど、“ジョンが僕の曲の一つで歌っている”なんて言う人々が出てくるんだろ。そんなわけない。AIだ。怖い気もするけど、エキサイティングでもある。なぜなら、それが未来というものだから。僕らは、それがどこに進むのか見極める必要がある」



Ako Suzuki

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